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水上勉 / 新潮文庫 (18件のレビュー)
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りょう
2編とも日本的な美や伝統の中で描かれる物語が谷崎に通ずる印象を受けた。実際谷崎は『越前〜』を高く評価したそうだ。心で深く通じ合った喜助と玉枝に深く感動した。
投稿日:2023.12.08
yoichiokayama
里子を愛人として囲っている、京都孤峯庵の和尚慈海。 そこの小僧である13歳の慈念は、和尚から厳しくあたられています。 里子は慈念に同情し歩み寄りますが・・・。 ある日、慈海が碁を打ちに出かけて行きまし…たが、一向に帰っては来ません。 檀家が亡くなり葬儀を行なわなくてはならなくなりましたが、ついに行方知れずに。 寺の小僧慈念との関りは? 直木賞作品『雁の寺』 福井県武生市の山奥にある寒村竹神部落に住む竹細工師、氏家喜左衛門の後継ぎ喜助。 父が亡くなって後、喜助のもとへ「芦原の玉枝」と名乗る女性が墓参に訪れてきました。 女のことが気になった喜助は、芦原温泉街の遊廓で玉枝を見つけます。 玉枝の部屋には、初めて目にする巧緻な竹人形が飾られていました。 以来玉枝に惹かれた喜助は幾度かの往来を重ね、その年の夏から二人は同棲を始めます。 三歳で死に別れた、顔も知らない母を玉枝に重ね合わせ、玉枝に対する錯綜した気持ちを持ちながら生活する喜助。 二人の奇妙な生活、仕事の合間に作った竹人形が、郷土民芸展への出品をきっかけに、京都へと販路が開かれていきます。 このことが玉枝の人生を、予期せぬ運命へと変えていきます。 哀しみを秘めた女性像を描いた『越前竹人形』。 どちらも水上文学の傑作です。 高校生の時に読みましたが、あらためて今読んでみると、感慨深いです。 高校生時代には分からなかったなぁ。続きを読む
投稿日:2023.05.23
エプロンパパ
禅寺の小僧と僧の愛人の女、二人の出会いとそれぞれの悲しみを描いた「雁の寺」。越前の雪深い里で竹細工を作る男のもとへやってきた美しい女、清らかな愛の結晶ともいえる竹人形を軸に二人の運命を描いた「越前竹人…形」。どちらも水上勉の傑作だ。続きを読む
投稿日:2023.05.21
tm03
このレビューはネタバレを含みます
水上勉 京都を舞台にしてもどこか日本海らしい薄暗い空気が漂っている。福井の山奥が舞台なら尚更 どこかきれいな精神を感じさせる、透明感があり、少し寂しげな 宇治川の流産、赤子と血を洗い流してくれた宇治川の水。 雁の寺 京都 東洞院 衣笠山 越前竹人形 武生市 南条山地 竹神部落 広瀬村 芦原三丁目 中京区姉小路通り室町 堀川中立売 伏見中書島
投稿日:2022.11.24
なずな
純粋な少年の目に映る、性愛に溺れる堕落した僧と愛人。その果てに待つ恐怖(『雁の寺』)。過度に性愛を遠ざける夫と、それに寂しさを覚える妻が迎える悲劇(『越前竹人形』)。溺れても遠ざけても性愛は哀しい。
投稿日:2022.06.19
rinkomugi
慈念がこの後どうなるのか最後まで気になって面白かった。なんだか悲しい結末だったけど、読み終わったあとは嫌な気分と言うよりは不思議な気持ちにつつまれた。
投稿日:2020.07.31
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