【感想】選ばなかった冒険

岡田淳 / 偕成社ワンダーランド
(40件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
21
13
4
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ブクログレビュー

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  • mikimas

    mikimas

    子どもが主人公の童話。変に説教くさくないのがよい。大人が読んでも十分面白けど、子ども時代にぜひとも読みたかった。

    テレビゲームの中に迷い込んでしまった少年少女の物語なのだけど、何通りにも解釈ができるというか、何について書かれていたかと問われたら、読者それぞれに違うことを答えるだろうという物語である。
    一方で、あれこれ解釈を加える前に、圧倒的に没入してしまうような、どきどきわくわくが盛り込まれた冒険譚でもある。子どものときに読んだら、一生ものの読書体験になったのではないかな。「はてしない物語」を読んだ少年のように。

    生きることの辛さも知った大人としては、ゲームの中に入るのも、この世にオギャーと生まれるのも理不尽なところは似ていますね、という雑な解釈を1つ与えて満足してしまった感がある。その解釈で読み進めても、最後は爽快であり切なくもあった。

    他にも色々な読み方ができるので、読書会のテーマによいと思った。
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    投稿日:2022.01.07

  • nijntje1192

    nijntje1192

    面白い。そして、戸惑いや足手まとい感がリアルで深い。昨今の異世界トリップものの全能感やお気楽モードに不快感を覚えていたので、嬉しい。

    投稿日:2021.07.10

  • mario3

    mario3

    このレビューはネタバレを含みます

    二分間の冒険で、初めて岡田さんの本を読み、面白くて気に入ったので、レビューによく名前が挙がっていたこの本を読んでみた。
    こちらもゲーム仕立ての異界の話だが、のっけからいつまでも続く階段、異界になった学校が出てきて怖い話だった。
    ゲームに出るキャラクターは、役割以外の部分はなんだったのか、とは面白い着眼点。
    一人一人に物語があったはず。
    一瞬でやられるザコキャラにも、想いはあり、過去はある。

    ハリーの正体はうすうす分かったけど、あとで出会いの場面を読み返したら、ゲームってなんの話?というセリフに涙が出そうになった。知らなかったから、この役割なんだね、、、。

    ラストで勇太たちが死んだのにはショックを受けた。勇太は勇者そのものの役割だったのに。
    バトル、もぐら男、みんないい人すぎる。
    メルはスパイだと思っていて、悪の王がメルのナイフを持っていたのでやっぱりーーーと思ったけど、なんでも無かった。あれ、悪の王の正体は?お父さんとかおかあさんとか担任じゃないの??あかり=松明の明かり、はどうなったんだ?突然終わってしまい、もうちょっとカタルシスに浸りたかったのも事実。

    忘れてしまう、忘れ去られる、恐怖について考えさせられる。

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    投稿日:2020.10.21

  • scaramouche

    scaramouche

    このレビューはネタバレを含みます

    テレビゲームを模した殺伐とした異世界へ転移させられ、眠るたびに、異世界と現実世界とを行き来することとなった小学6年生の子どもたちの物語。
    1997年発刊。現在は「異世界転移系」ライトノベルが氾濫し、中にはあっけらかんとしたものも多いけれど、本作が表現しているように、ふたつの世界それぞれが持つリアルさの板挟みになり、思い悩む人間としての姿がないと、物語は説得力を持たないのだと改めて思う。
    現実があるからこそ虚構に喜びと悲しみを覚えることができ、虚構があるからこそ現実がはっきりとした輪郭を持つという、ファンタジーの持つ力を強く感じる作品。

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    投稿日:2019.06.07

  • asami-to

    asami-to

    昔読んだんだけど・・・
    こんな感じだったっけ?
    現実の学校と夢の中のゲームの世界を行き来する・・・
    全体としてはもう少しいろんな問題を解決していってほしかったけれど・・・
    ま、いいか、

    投稿日:2017.06.06

  • 5

    実は読むの2度目。 
    岡田淳作品を読み始めたきっかけの本。

    自分が通っている学校が、急にゲームの中のダンジョンのようになっちゃうってのがドキドキ。
    しかもそっちの世界と現実世界を夢の中で行き来しちゃう。
    学校通ってたら、もしかしたらこの学校も急に・・・って想像してビビったりしてたかも。

    高学年向けだから、撃たれたりしたら死ぬんだよねぇ。
    向こうの世界で死んでも、向こうの記憶を無くして、
    元の世界に戻るだけなんだけど、それでもはっきりと死ぬって事を書いてるのは低学年向けとは違うなと。

    中盤から徐々に向こうの世界の秘密がわかり始めるんだけど、いろいろ考えさせられる。
    最初のちょっと浮かれてた感じはどんどんなくなって、
    厳しい現実と向き合わなきゃいけなくなってきて・・・

    おススメの児童書の1冊。
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    投稿日:2015.02.07

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