【感想】ブック・ジャングル

石持浅海 / 文春文庫
(15件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
2
2
5
3
0
  • ラジヘリの正しくない使い方

    閉鎖された市立図書館を舞台に、青年2人+女子3人がラジコンヘリと戦う話。著者もあとがきで書いているように、ミステリというよりは「冒険もの」です。
    図書館といってもそう広いものではないし、敵がラジコンヘリなら、そんなに怖がることはないんじゃないか。読み始めはそう思っていましたが……
    ……やっぱ怖いわ、ラジヘリ。
    小さなラジコンヘリを、著者は立派に凶器として描いています。図書館という閉鎖的空間も、攻防の舞台として上手く生かされています。
    気の抜けない展開にドキドキしつつも、ときどき飛び出す実在の書名や著者名に、ついニヤリとしてしまいました。肉体派&頭脳派の青年コンビも、好感の持てるいいキャラでした。
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    投稿日:2014.07.31

ブクログレビュー

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  • machinobu

    machinobu

    閉館が決まった市立図書館。
    深夜、その図書館に忍び込んだ5人の若者たち。
    しかし、そこには思いもよらない敵がしのびこんでいた...

    ラジコンヘリを巧みに操作し、執拗に襲いかかる敵。
    果たして、敵は何人で、なぜ襲って来るのか?
    次は、どんな方法で襲って来るのか?
    いったい、5人の中で、誰が目標なのか?

    分からない謎だらけの状況の中で、沖野や秋元らは、決死の脱出を図る。
    恐怖が支配するこの空間から、果たして、無事に脱出出来るのか?

    巧みな状況設定や、敵との攻防は、ロジックの戦いの要素もあり、石持作品らしさがあります。
    ハラハラドキドキの展開も良いですね。

    なお、犯人の動機(マインド)の面や、犯人グループを形成する経緯などは、やや弱いかな?と感じました。
    また、攻撃方法を変えるのはありですが、都合よくヘリを覆う物が、直ぐに調達出来るでしょうか?
    犯人と彼女(?)の...のシーンも不要と感じました。
    最後、エピローグの展開も、少し違和感が...
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    投稿日:2020.01.12

  • herbtea

    herbtea

    クローズドが多い石持さんですが、今回は閉館になった図書館に軽い気持ちで侵入したら武器装備のラジコンヘリに襲われる、というパニックホラー的な話でした。作者さん自身は「冒険もの」と表現していますが最初は戸惑っていたものの、昆虫学者としての経験を駆使してジャングルと言える本棚の間を戦い、逃げる様子にはいつの間にか楽しんで読み進めていました。犯人側の事情などは中盤にはわかってきますが全く同情できないし、経緯を考えたらやりきれないです。こういうのもありだとは思いますが、期待していたものとはちょっと違いますね。続きを読む

    投稿日:2019.06.14

  • kiyom93

    kiyom93

    こんな設定は思いつかない、今まで読んだことない。でも、動機や考え方に無理があるのはいつもの石持作品だ。そこは敢えて突っ込まず、読むと楽しめるだろう。

    投稿日:2019.01.03

  • 林檎飴甘

    林檎飴甘

    想像力がない人間というのはどうしようもない。
    ほんの少しでも自分の言動が相手にどう受け取られるか、どんな影響を及ぼすのか、どんな結果をもたらすのか。
    考えられたらこれほど残酷なことを言えるわけがない。
    いくら高校生だからといっても、言って良いことと悪いことの区別が出来ない時点で救いようのない人間だと思うのは厳しすぎるだろうか。
    好きだったわけでもない。
    平然と、本来ならば当然避けるべき相手と自ら積極的に関係を持つ。
    それだけでも性格的に歪んだものを感じてしまう。
    後からどんなに後悔しても、起きてしまったことをなかったことには出来ない。
    何人もの命が失われ、巻き添えとしか言いようのない命までも奪われた。
    彼女が何の責任も取らない、取るつもりがないことに唖然とした。
    これからの人生、事件の重みを背負って生きていくのだから…という考え方もあるかもしれない。
    けれど、こんなことになってまで自分に不利になるようなことは隠そうとする人間が果たして反省の人生を送るだろうか。
    甚だ疑問だ。
    犯人の短絡さにも呆れた。
    彼女の言ったことが本当かどうか、確かめる努力もしない。
    自分勝手な思い込みで殺人を計画し実行する。
    狂気の沙汰でしかない。
    すべてが終った後、善後策を話し合う沖野たち。
    とうてい受け入れられないような結論が最善の策だと言う思考回路には驚いた。

    ストーリー展開も人物造形も、すべてが浅いと感じてしまった。
    登場人物たちはみな自分勝手な人間ばかりだ。
    確かに図書館内での攻防では、沖野たちは命をかけて彼女たちを守ったかもしれない。
    物語のどこにも共感できない、苛立ちしか残らない、そんな物語だった。
    石持さんの物語は好きなのだけれど、この物語だけに関して言えば私には合わなかった。
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    投稿日:2017.04.25

  • nuwvk5

    nuwvk5

    なかなかラジコンヘリが機動性があるような感じで、実際はどうなんだろうと・・・。こんなうまくいくのか?と。
    ただ、性能?は全く違うが、ジョジョの虹村形兆のスタンドを思い出してしまった。
    ラストは、どうなんでしょう。相棒の杉下右京なら許さないでしょ(笑)。続きを読む

    投稿日:2017.03.30

  • nur1202

    nur1202

    夜の図書館に閉じ込められて、正体不明の相手に襲われるっていうところは、結構ありがちだけれど良い印象。
    小道具のラジコンヘリも、珍しくて良かったですね。
    いまなら、ドローンとか使うのかな。
    序盤から、けっこう深刻な状況だったり、犯人の意外性も有り、全体的には愉しめたと思うんだけれど、例えば、どこかの隅に本を積んで立てこもるとか、もう少し安全に対処できたのではないかという気がしないでもありませんね。(^^;続きを読む

    投稿日:2016.08.23

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