【感想】組織戦略の考え方 ――企業経営の健全性のために

沼上幹 / ちくま新書
(101件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
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ブクログレビュー

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  • 鴨田

    鴨田

    職場同僚の推薦図書として読んだ。

    第2部 組織の疲労 第7章 トラの権力、キツネの権力、第3部 組織の腐り方 第9章
    組織腐敗のメカニズム、 が、自分の勤める会社が観察されてたのか、と思うぐらい、グサグサ来た。著者は学者一筋の筈なのに、随分とフィールドワークを熟して来たのだろう。

    特に、「宦官vs武闘派」で、外向きにリスクを取って勝負している武闘派が、安全地帯から批評を述べるだけの宦官に屈するパスを解説する箇所は、当たっているだけに恐怖を感じた。(自分の仕事は、ここでいう宦官にかなり近いのでは?と。。)

    あと、マトリクス型組織を、ミドルに権限ではなく「悩み」を委譲する形態、と断じる分析が秀逸だった。(P73-76)

    組織は生き物であり、破壊と創造、新陳代謝を絶え間なく続けて行かない限り腐敗していくものだ、と肝に銘じたい。

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    投稿日:2024.02.13

  • のり

    のり

    意外と読みやすかった。日本人が書く本は読みやすいね。
    3時間弱で読了。
    腐っている組織の特徴が前職や前職の時の自分を言っているようでグサッときた。自分を振り返って健全な状態なのかを考えたい。

    投稿日:2023.01.29

  • ともあつ

    ともあつ

    斬新さはないが、サラリーマンからすると、なるほどと思える内部が多かった。
    学者の立場ながら、企業内部のこうした事情に精通できている点が興味深い。

    投稿日:2022.04.10

  • 1616882番目の読書家

    1616882番目の読書家

    全般的に読みやすい。
    あー、なるほどなーという事実と解釈が書かれており理解しやすい。
    自分の会社に例えるとなお頭に入ってきやすいかと思う。

    62-64
    組織は仕事の邪魔はできても、自動的に仕事を処理してくれるわけではない
    組織変革でいい人がすぐに出てくると勘違いしている
    組織変更後に実るのは数年後でしかない

    82
    マズローの欲求階層説
    人は自己実現よりも承認欲求が潜在的にある。
    カネもポストもあげれなくても、褒めることが大事
    平等感という意味がわからないものに縛られて、差をつけすぎないで、なにを満たすことができるのか

    102 第5章
    フリーライド(人の貢献に乗っかる人)
    コア人材の少数エリートに対して賃金格差を設けると、ノンエリートから社内野党が増えてくる
    なにも言わずに成果をあげる中間層にいかにして、生産性をあげつつ、仕事してもらうのか

    139 第7章
    トラの権力 キツネの権力
    厄介者の存在。
    顧客や上層部からのメッセンジャーとしての立ち位置を利用して、誇張表現する。
    自分の立場を利用して、権力を行使する人、たしかにいる!

    178,204 第9章、10章
    組織腐敗は成熟化の部分が面白い。
    優秀ゆえに効率化していき、同じ仕事をこなしていても暇になっていく。
    その暇を潰すために無駄に指摘を増やし、無駄な仕事を増やす。
    なるほどと思った。
    また社内の雑談の質からも腐敗しているかわかるとのこと。
    社内の内向きの話(誰それと誰それが仲が悪いだの)よりも、外向きの話(なぜあの事業は失敗したのか)という高質な雑談をしているかどうか。
    なるほど、前職では内向きな話が最後は多いようであったと実感。
    続きを読む

    投稿日:2022.04.02

  • まこ

    まこ

    一橋大教授で経営戦略・経営組織・経営学方法論等を専門とする沼上幹の新書。現実的・本質的な実践を念頭に会社組織構成について基本的な考え方と、日本社会において起こりがちな組織腐敗の事例とその対処の基本的理論を紹介している。これを読むことで、一般的な組織構造の意義と、陥りがちなミスや腐敗への対処法を学ぶことができる。また経営者側の立場に寄り添って組織戦略の考え方を書いているため、いち従業員の立場で読むと観点の違いをよく知ることができると思う。

    一旦読んだが、咀嚼しきれていない。
    「官僚制」は批判されるが、組織で価値を生み出すための基本構造であり、官僚制の腐敗は憎むべきだが、官僚制の基本的な構造自体は憎むべきでない、という立場で始まる組織戦略の考え方の一章や、それ以降のいくつかの議論は、当たり前だけど何故か誰も言わなくなってしまったことを再度述べている。基本を疎かにしてはいけないと感じる。

    あと口が悪い。
    続きを読む

    投稿日:2022.03.22

  • うつせ

    うつせ

    事象が言語化されている、という意味において気付きもあったけれど、課題に対する改善方法に膝を打つようなものが見つけられず、少しモヤモヤが残った。
    自分にとっては、学問的な考察を学ぶよりも、現役の経営者の考え(判断基準や直観の用い方)を知る方が役立つと思った。続きを読む

    投稿日:2022.03.03

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