【感想】螺旋館の奇想

折原一 / 文春文庫
(12件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
1
4
3
2
0

ブクログレビュー

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  • Kurashina

    Kurashina

    「螺旋館」というタイトルだから普段の折原作品とは違い、館モノなのかと思ったが、やはりそこは折原作品、そんなわけはない。
    あまり期待しすぎるとつまらなく感じてしまうかもしれないが、長さもちょうど良く、楽しめる作品。

    それにしても201号室は清水真弓、202号室は戸塚健一、203号室は山本安雄、そして田宮竜之助...
    狂ってるアパートだな...
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    投稿日:2021.04.06

  • dai115jp

    dai115jp

    このレビューはネタバレを含みます

    盗作のロンド?確かに姉妹本な感じがしました。
    最後にいっぱい煙に巻かれたような。要するに自主出版?

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    投稿日:2017.09.14

  • 林檎飴甘

    林檎飴甘

    折原さんの物語を読んでいるといつも途中で考えてしまうことがある。
    私はもう折原さんの仕掛けにハマってしまってるのではないか?
    いまはこんなふうに見えている物語も、最後にはまったく違う光景に見えてきてしまうのでは?と。
    最初から懐疑的な見方をして読むのはどうかと思うけれど、折原作品に対してだけは条件反射のように探りながら前に進んでいく感じだ。
    十年間も新作を書いていない作家が再び執筆活動へ戻ることを決意する。
    だが、プロットは編集者にけなされすっかりやる気を失ってしまう。
    突然現れた作家志望の女性は、いかにもな雰囲気をまとっている。
    想定内のトリックは、意外にも第一部のみで一応の決着をみる。
    問題は第二部だった。
    折原さんのわりには少し緩い感じはしたが、重なり合っていく倒錯の世界が堪能できる物語だった。
    「覆面作家」もそうだったけれど、重要な登場人物の職業が作家であることがたびたびある。
    作家ならではの心理に絡めた展開は読む側としても面白い。
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    投稿日:2017.03.19

  • ひらり庵

    ひらり庵

    読みやすく、読んで後悔はしないレベルにはある。前後編に分かれており、『イニシエーションラブ』とメイントリックが似ている。しかし、アイデアの処理、小説への昇華ともに、あちらの方が断然スマート。こっちは、騙そうと力みすぎ。螺旋も話に全然関係ない。続きを読む

    投稿日:2017.02.24

  • ナオ

    ナオ

    読み終わった今、一体なんだったんだろう…というのがまず第一の感想。悪い意味ではなく、どこまでが本当(現実)で、どこまでか嘘(夢)だったのか分からないってかんじ。



    ミステリー界の大御所である田宮は、10年ぶりに長編ミステリーを書くために、秩父の山奥の山荘に篭った。タイトルは「螺旋館の殺人」で本格推理ものだ。しかし、なかなか筆が進まないが締め切りが迫る頃、ある作家志望の若い女が山荘を訪ねてきた。その後、原稿の紛失や盗作騒動などが起こり…



    最初にも書いた通り、どこまでが小説の中身か分からず、普段読むことがない解説まで読んでしまった。解説も本編と似たかんじになっていたから、え?これは解説?まだ小説の一部?と混乱しながら読んだ。


    ネタバレになるかもしれないが、おじいちゃんの夢だったということかな?


    2016.9.19 読了
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    投稿日:2016.09.19

  • やまだん

    やまだん

    このレビューはネタバレを含みます

    折原一らしく,叙述トリックがしこまれているが,入り組んだ真相というほどではなく,比較的分かりやすい構成になっている。第一部として書かれている「螺旋館の殺人」も、第二部として書かれている「盗作のロンド」のいずれも,若い頃に小説家を目指した田宮老人が自費出版として出した本の内容だという構成。最後の最後に,折原一がこの作品を同人名義で発表したというオチが用意してある。
    第二部では,作中で沢木という編集者が田宮になりすますという構成になっている。このあたりだけが,折原一らしい複雑さだったが,それ以外の部分は,第一部の原稿すり替えのトリックも含め,やや平凡なデキ。読みやすい,軽い文体や,軽いキャラクターなど,エンターテイメントとしては十分楽しめるので★3で。

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    投稿日:2015.09.13

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