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野崎まど / ハヤカワ文庫JA (33件のレビュー)
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総合評価:
あかんたれ
1
歳食った童貞は禄な事しません。
アニメ「ファンタジスタドール」のタイアップ企画小説であるにも関わらず、その作風の異様さ(著者の芸風としては割と普通のようだが)で話題になっていたので、興味本位で購入。 序盤~中盤までは気鋭の理論物理…学者の半生を描いた「SF版『人間失格』」。 終盤になって風合いの変わったキャラが出てきてから展開も変わっていき、果てに「そりゃねーよ幾ら何でも」とツッコミ入れたくなるような大事件が起こり、それを潮に主人公の人生そのものまで大変転。 もうラスト辺りは「ああ、何かこのノリ既視感あると思ったら、昔『電車男』が流行った頃に当てつけて刊行された『電波男』だわどいつもこいつも」という世界。 感想を一言で言えば表題の通りとなりまして。 中々不思議なノリで、アニメ本編より(別な意味で)面白かったです。続きを読む
投稿日:2014.01.02
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昭和風文学的作品、でもハヤカワ文庫
人を選ぶかな? 野崎まどを良く知る人ならこの作風は鬱バージョンです 文学的な雰囲気で読んでみるとそれっぽくて良いかもしれません 軽くは無いですが重くも無いです ただ淡々と読んでみたら意外と得るモノがあ…ると思います ちなみに私はアニメを知りませんが普通に読めました 続きを読む
投稿日:2014.05.09
ラノベや軽い読み物が好き
アニメの雰囲気とは別物だけど、これはこれで面白い
最初は「人間失格」風ですね。自分の女体に対する欲求の強さに恐れおののく主人公の心理を描いた私小説と、真面目なSFの融合したものとして話が進んできます。主人公が女性の乳房にあこがれながらもそれを罪悪と…感じる様子が痛々しいです。でも面白いです。物理理論の説明もなかなか本格的に感じました。 アニメとはなかなかつながりません。最後の数ページで2次元嫁の物理的意味合いが出てきて笑いました。ああ、そうやってアニメにつなげたかぁ、と感心しました。 最後に主人公へ。乳房と呼ぶから真面目に悩むんじゃなかろうか、おっぱい、と呼んどけよ。続きを読む
投稿日:2014.02.19
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そら
明日を夢見る力 独白のような語り口で進むストーリー、言葉の一つひとつが重く、自然とページを捲る手が重くなる。読み終わって今、何もわからなかったような、でも最初からわかっていたような、そんな不思議な気…持ちになる。本作はアニメの前日譚とのことだが、良い意味で先を期待させない、でも布団の中で明日を夢見るような余韻のある。この先もう一度読むかどうかはわからないが、本棚にいて欲しい、そんな一冊だった。続きを読む
投稿日:2024.02.04
ひろきー
ファンタジスタドール プロジェクトの一環として、 メインストーリーの過去話となる作品。 ある物理に携わる人間の人生とイヴとい存在を生み出すまでの物語。 メインとなるアニメは観ずに、野崎まどの作品とし…て読みました。 太宰治の人間失格に寄せて書かれたというのを見たのですが、 読んでみて、たしかに、人間失格に似ているし、 三島由紀夫の青の時代にも似ているという印象。 読んでいる感じでは、そういういった文豪に寄せたことで、 少し古い感じの流れや文章と言う感じであるのに、 高度な物理学やLANが出てくるあたりは、現代か未来でSFであることが わかります。 この作品から読むのとアニメなど他の作品を観たり読んだりしてから、 読むのとでは印象が変わってくるでしょう。 自分としては、アニメを観てみないことには、何とも評価が難しく、 唐突な最後の展開には難儀ですが、伏線的なところを鑑みれば、 繋がる展開なのかとも思うところ。 理想の女性とは・・・。続きを読む
投稿日:2022.12.02
yo-5h1n
このレビューはネタバレを含みます
「それは、乳房であった。」 幼い頃、初めて見たミロのヴィーナス像の乳房の美しさに打ちのめされた大兄太子。 彼が知ったのは、女性の体の形状、心とは何の関わりもない物体としての、どうしようもない魅力だった。 長じて学問にのめり込んでいった大兄は、彼と同等の天才を持つ青年・遠智と出会い、さらにただひたすらにサイエンスの極みへ、禁断の研究へと突き動かされていく… 『タイタン』が面白かったので、野崎まど作品を順に読み倒すべく、たまたま図書館ですぐそこにあった一冊から読んだ。 アニメは見ていないので、この世界がこの後どう展開してゆくのか全く知らず、ただSFとして読んで、面白かった。 架空の超物理理論の黎明期が、むしろレトロな雰囲気を持った日本?の《鳴和〜白飾》時代の出来事として語られるのが、不思議な感覚。 その研究の理論を担う大兄の幼年期から青年期までの懊悩。運命の友となった遠智との、それぞれに傷付き壊れた心が絡み合う友情、理想と絶望がぶつかり合う運命の実験の日。 大兄太子という人間の前半生、「イヴ」を生み出した人々の熱狂の物語の始まりとして、謎めいて妖しい魅力があった。 読み終えてみれば、ごく薄い、170ページ足らずの物語なのに。 その成果である人造女性「イヴ」と「ドール」の生成が成った後に、研究が凍結されたことが年表で示されて終わるところも、良かった。 この続きとなる物語はアニメやアプリ、ジュブナイルがあるようだけれど、解説を読む限り、どうも手ざわりがまったく違うようなので、触らない方がいいのかも… 軽い異世界物もファンタジーも大好きだけれど、こういうのも、完全にトリップ出来ていい。 次はどの作品を読もうか、楽しみ。 誰にでも大声でお勧めできる面白さではなさそうなので、評価の星は2つにしたけれど、面白さは限りなく3つ。満足。
投稿日:2020.07.23
yaokuma
プリキュアのようなアニメのメディアミックス作品と思わせておいて、この倒錯した話はまったく・・・さすが野埼まどです。『それは乳房であった』から始まる話はなかなかないね。
投稿日:2020.07.17
より
図書館で。 物凄い拗らせた系の男性が女性に対するリビドーを昇華させた感じのお話。個人的にはそれでも博士になれるんだからすごいと思う。 彼は異性への興味を不順な、唾棄すべきものとしかとらえられなかったん…だな~ で、その作られた生命体が出てこないなと思ったら、メディア展開されたゲーム?だかアニメだかの前日譚だったんですね。続きを読む
投稿日:2020.07.06
荒ぶる神々 馬場
結構真面目に読んでたのに「彼が、残された右腕で触れる乳房が、こんな陳腐でありふれた、そこら辺の、誰にでも手に入る乳房でいいはずがない」という越智の台詞出てきた時に『ギャグかよ!』ってなった。多分壮大なSFギャグ小説だったんだと思う、前フリ長い!
投稿日:2019.06.27
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