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山本一力 / 文春文庫 (19件のレビュー)
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Toshi
表題作の『蒼龍』含む5つの短編が収録。いずれも江戸時代を生きる市井の職人、商人、武士たちが主人公。 読者に想像させる大胆な終わり方が印象的。 『のぼりうなぎ』・・・職人が大店の手代に転職して四苦八苦…する話。現代でもありそうな話である。 『筋わかれ』・・・現代のビジネスでも通じそうな、商人の話。 『菜の花のかんざし』・・・個人的に一番好きかも。憎いところで話は終わる。人によっては消化不良かもしれないが。 『長い串』・・・ラストのタイトル回収はお見事。 『蒼龍』・・・落語の人情噺にありそうな物語。作者の遍歴も知って読むと、なお感慨深い。続きを読む
投稿日:2023.11.28
れるも
4.0 山本一力の小説を初めて読んだけれど、なんとなく先が読めながらも感動できるので、好みなのかもしれない。次はあかね空を読む。
投稿日:2023.02.13
todo23
良いですね。山本一力。 上記のように最後の「蒼竜」を除いては2001年に発表された作品です。山本さんが「あかね雲」で直木賞を受賞したのが2001年ですので、ちょうどその頃の作品になります。 一方「…蒼竜」はデビュー作です。本人があとがきに書いているように、荒っぽさもありますが、新鮮な力も感じます。膨大な借金を背に新天地での活躍を狙う、自らの体験を時代小説に映した作品です。 どの作品も時代小説らしいしっとりした情緒の中で、物語が悲惨にならずポジティブです。そして爽やかな読後感が得られます。そこが山本一力さんの魅力ですね。 お勧めです。 続きを読む
投稿日:2017.10.30
kurizoh7
作家初期の作品で短編5編集でしたが、どの話も良かったですね!江戸時代の清々しい人間模様を描いた作品ばかりで、まさに下町の人情にふれた作品ばかりでした。「菜の花かんざし」だけは時代の悲しい宿命を描いた作…品でしたが。 貧乏でもしっかりと生きていく主人公の姿や家族を含む、まわりの絆(支え)を描くのが作者の真骨頂ですね! すっかり山本一力ワールドに、はまった私は、これから作品を読み進めていきたいと思う今日この頃です!続きを読む
投稿日:2017.07.04
永杜
時代物短編。 5つの短編のうち、最初の『のぼりうなぎ』と 『菜の花かんざし』は最後どうなったのか。 妙な所でくぎられ、後は想像にお任せします状態? どう転んだのかが気になります。 主人公も様々で、…職人だったり店の若君だったり 武家だったり大工だったり。 おかげで色々な生活やら考え方やらが分かります。続きを読む
投稿日:2016.08.04
熾真澄
短編5編。オール讀物新人賞受賞作でもある表題作『蒼龍』は作品単体で魅力的であるが、著者の投影(解説によれば)である事を知れば、その凄味はいや増す。選者をして『このひとが新人賞に応募し、私が原稿料をもら…う違いは何か』といわしめたエピソードは惹きつけられた。続きを読む
投稿日:2013.12.06
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