【感想】蒼龍

山本一力 / 文春文庫
(19件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
3
8
5
2
0

ブクログレビュー

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  • Toshi

    Toshi

    表題作の『蒼龍』含む5つの短編が収録。いずれも江戸時代を生きる市井の職人、商人、武士たちが主人公。
    読者に想像させる大胆な終わり方が印象的。

    『のぼりうなぎ』・・・職人が大店の手代に転職して四苦八苦する話。現代でもありそうな話である。
    『筋わかれ』・・・現代のビジネスでも通じそうな、商人の話。
    『菜の花のかんざし』・・・個人的に一番好きかも。憎いところで話は終わる。人によっては消化不良かもしれないが。
    『長い串』・・・ラストのタイトル回収はお見事。
    『蒼龍』・・・落語の人情噺にありそうな物語。作者の遍歴も知って読むと、なお感慨深い。
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    投稿日:2023.11.28

  • れるも

    れるも

    4.0
    山本一力の小説を初めて読んだけれど、なんとなく先が読めながらも感動できるので、好みなのかもしれない。次はあかね空を読む。

    投稿日:2023.02.13

  • todo23

    todo23

    良いですね。山本一力。
    上記のように最後の「蒼竜」を除いては2001年に発表された作品です。山本さんが「あかね雲」で直木賞を受賞したのが2001年ですので、ちょうどその頃の作品になります。
    一方「蒼竜」はデビュー作です。本人があとがきに書いているように、荒っぽさもありますが、新鮮な力も感じます。膨大な借金を背に新天地での活躍を狙う、自らの体験を時代小説に映した作品です。
    どの作品も時代小説らしいしっとりした情緒の中で、物語が悲惨にならずポジティブです。そして爽やかな読後感が得られます。そこが山本一力さんの魅力ですね。
    お勧めです。
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    投稿日:2017.10.30

  • kurizoh7

    kurizoh7

    作家初期の作品で短編5編集でしたが、どの話も良かったですね!江戸時代の清々しい人間模様を描いた作品ばかりで、まさに下町の人情にふれた作品ばかりでした。「菜の花かんざし」だけは時代の悲しい宿命を描いた作品でしたが。
    貧乏でもしっかりと生きていく主人公の姿や家族を含む、まわりの絆(支え)を描くのが作者の真骨頂ですね!
    すっかり山本一力ワールドに、はまった私は、これから作品を読み進めていきたいと思う今日この頃です!
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    投稿日:2017.07.04

  • 永杜

    永杜

    時代物短編。

    5つの短編のうち、最初の『のぼりうなぎ』と
    『菜の花かんざし』は最後どうなったのか。
    妙な所でくぎられ、後は想像にお任せします状態?
    どう転んだのかが気になります。

    主人公も様々で、職人だったり店の若君だったり
    武家だったり大工だったり。
    おかげで色々な生活やら考え方やらが分かります。
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    投稿日:2016.08.04

  • 熾真澄

    熾真澄

    短編5編。オール讀物新人賞受賞作でもある表題作『蒼龍』は作品単体で魅力的であるが、著者の投影(解説によれば)である事を知れば、その凄味はいや増す。選者をして『このひとが新人賞に応募し、私が原稿料をもらう違いは何か』といわしめたエピソードは惹きつけられた。続きを読む

    投稿日:2013.12.06

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