【感想】経済学者の栄光と敗北

東谷暁 / 朝日新聞出版
(11件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
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6
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  • 経済学史のいい入門書

    巨匠・ケインズーサムエルソンースティグリッツの経済学(本流)の
    流れが短時間でよく分かります。

    残念ながら現在の経済学は混沌としており、グローバル経済は海図無き航海の状態です。

    今、世界経済で一番問題なのはスティグリッツ教授の指摘する「世界の99%を貧困にする経済」でしょう。
    「極端な経済格差」は何としても阻止しなければならないのは先進各国指導者たちが分かっていることです。でも目先の利益に流されてしまうから現実は反対の方向へ向かってしまう。

    一部の貪欲な銀行家、ヘッジファンドらがグローバル化・成長神話を旗印にリーマンショックの反省をまったく等閑にしいるし、指導者たちも黙認しています。
    スティグリッツ教授を始めグローバル化の弊害に頭を悩ませている元マネタリスト経済学者は大勢います。
    「根拠なき熱狂」でリーマンショックに警鐘を鳴らしたシラー教授(2013年ノーベル賞受賞決定)も含めて、
    新ケインズ派の学者理論がもっと尊重されるべきなのです。
    続きを読む

    投稿日:2014.01.13

ブクログレビュー

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  • 麺とパン

    麺とパン

    経済学のまとめのような本はあるが、経済学者の人生を解説する本は初めて読んだ。そのため、登場人物の唱えた理論を知っており、プラスアルファを知りたい人向けだと思う。

    投稿日:2021.06.13

  • KO

    KO

    近現代の経済学者14人の事績を、コンパクトにまとめた新書。パラパラめくると、経済学者の人となりや、経歴、エピソードなどが盛り込まれており、「経済学の入門書よりも読みやすいかな」と思って手に取った。

    が、理解できたのは、取り上げられている経済学者のプロフィール部分のみで、肝心の経済理論についての部分については、用語が難しく、ほとんど理解できなかった。「コンパクト」であることが、かえってあだとなり、専門用語についての説明がほとんどない。

    今後、経済関係の本を読んでいるときに本書で取り上げられた人物の名前を見たときに、「あっ、知っている人だ」と思えれば、抵抗感も少なくなるだろうから、そういう意味で、読む価値があった本ともいえるけど、全体としては、自分にはまだ早い本でした。

    あと、あとがきで経緯が説明されており、編集の都合上、著者としてもやむなくの決断だったのは理解するものの、注釈が本文から省かれており「興味のある方は、ネット上にアップしているので参照してください」というのは、個人的には好きではない。著者も言っている通り、この手の本は出典・参考文献等も含めて作品として成り立つと思っているので、それがないというのでは、価値は半減してしまうと思う。
    続きを読む

    投稿日:2019.02.19

  • 3nd

    3nd

    やたら読み終わるのに時間がかかった。
    もともと経済には興味があるものの、予備知識がないため経済論の解説になると正直8割くらいは理解できない。
    それでも最後まで読めたのは、著名な経済学者の生き方と経済観をうまく組み合わせて説明しているから。
    特に最近気になっていたドラッガーについて、彼の回想にはしばしば思い違い(ウソ)が混じるという指摘は、以外でもあり興味深かった。
    あとは著者のスタンス(アメリカの経済学に対する不信感)がはっきりと内容に表れている点も面白かった。
    こういった新書で、しかも入門書的なものの場合、公立公平であろうとして退屈になるきらいがあるので、個人的には著者の思想が強く出た方が、新書としては面白いと思っている。
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    投稿日:2017.06.02

  • cozy0905

    cozy0905

    久しぶりに復習をした。やはり時間が経つと自分の理解がオリジナルコンテキストから離れてしまい、単純化された理解になっていることを痛感した。もう一度、ポランニーを真面目に読みたくなった。

    投稿日:2014.09.28

  • kakabalika

    kakabalika

    経済学者の生い立ちと方向性について述べられている。
    経済学理論に関する知識があることを前提としているからか、あまり理論の深いところを理解はできなかった。
    それぞれのなんとなくの立場を知るのには良いと思う。続きを読む

    投稿日:2014.05.28

  • itotakashi

    itotakashi

    ケインズからフリードマン、ハイエク、サミュエルソン、シラー、ポランニー、ドラッカー、クルーグマン、ガルブレイス、ルーカス、スティグリッツ、ベッカー、ポズナー、ミンスキーの計14人の経済学者の生い立ち、背景とともに彼らの経済理論が説明されている。
    知らない経済学者が何人もいたし、名前は聞いたことがあってもその経済理論はほとんど知らなかったのでいい勉強になった。
    ケインズの経済学は大きな影響力を持っていたことが理解できる。ケインズ後の経済学者はケインズを批判するにしてもケインズの考えを取り入れるにしてもケインズを無視することはできない。
    工学的に見れば、どんな経済の数学モデルを使っても所詮は近似であると言うことはわかりきっているし、その上不確定性がよくわかっていないのでは将来がどこまで予測できるかは疑わしい。経済学はいくら数学の道具を使っても科学的とはいえず思想、哲学のたぐいだと改めて感じた。
    続きを読む

    投稿日:2014.04.05

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