【感想】時間と習俗の社会史 ――生きられたフランス近代へ

福井憲彦 / ちくま学芸文庫
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  • reinou

    reinou

    このレビューはネタバレを含みます

    1996(底本1986)年刊。著者は学習院大学教授。◆時計の発明とこの機器の大衆普及の過程・結果から、社会やその構成員たる民衆は時間に対していかなる構えを求められ、また拘束を受けるようになったか。さらに、習俗というより、年間の様々な時期に実施される各種祝祭が、人々の信仰・生活・意識に何をもたらしたか。この2テーマを、主に近代初期のフランスを定点観測地として検討する。◆当時の時間概念がもたらした産業革命期の工場労働者の苦闘は新奇でないが、時間の地域的・国家的単一化が鉄道網の拡充と深い関連あり、とは目から鱗。
    ◇一方、二部は軽く読める内容で、パリ風味とは異種のフランス文化の淵源の一を知る上で面白い題材。「純潔のマリア」というアニメーションの影響があるかもしれないが、個人的には、フランス革命以降のカトリックによるマリア信仰の復活への努力が気にかかる。勿論、その内実も。

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    投稿日:2017.01.24

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