【感想】卍(まんじ)

谷崎潤一郎 / 新潮社
(172件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
26
72
44
8
1

ブクログレビュー

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  • midori

    midori

    いやはや恐ろしい女よ光子は。これはこれは全員光子の沼にハマっていく様子が面白かったわぁ
    4人全員の絡み合いを描いた作品の題名が卍って谷崎潤一郎のセンスの良さひかりすぎている。最後にかけて本当にページを捲る手がとまらなくなった。そんで持って夫まで死ぬんかい!!で園子は生き残るかい!!驚愕のラストでした。夫が園子といた時は恋愛を分からなかったけど光子としてからは恋をしたことに気づくのが好き。これの実写化はハードル高そう〜続きを読む

    投稿日:2023.11.09

  • pokke

    pokke

    良家の若奥様だった園子の告白というかたちで、大阪のことばで語られる。標準語にはない物腰の柔らかい口調に、自然と引き込まれる。登場人物である園子、園子と禁断の関係に落ちる光子、光子の愛人・綿貫、そして園子の夫。みんながそれぞれ愛に盲目的になり、その愛を失わないようにと画策する様は醜いようであり、反面自分の心に正直で純真なのかもしれないと感じた。続きを読む

    投稿日:2023.10.23

  • bucchak

    bucchak

    光子と園子の恋文がやけに生々しい。
    不倫してる人たちのやりとりって感じでリアル。

    場面場面では綺麗だなと思うけど、全体的に胸糞だった。

    投稿日:2023.09.25

  • 杏の庭

    杏の庭

    女性同士の恋愛関係で有名な作品かもしれないけども……。
    個人的には、ラストの展開を押したい。実際にあった事件を参考にしたのか、それとも……。
    大谷崎には、もっとミステリーやサスペンスを書いて頂きたかったな……。続きを読む

    投稿日:2023.06.25

  • もゆあ

    もゆあ

    このレビューはネタバレを含みます

    読んでいて、光子と園子のやり取りや、園子自身の感情の起伏がすごくリアルで怖かった。
    最後、自分は騙され二人だけ死んで行ったのだと思って、どうにも出来ず園子は項垂れていたけど、実際光子の中で、夫や綿貫は同じ枠だとしても、園子は別の枠にいたから特別だったんじゃないかなと思う。
    同性に崇拝されている時が一番気持ちいい光子なら、園子が二人に騙されて、取り残されたんだと思いこんでもなお、自分に会うために死のうとするような園子の崇拝(愛?)を望んでるんじゃないかな
    光子は園子が光子の事だけを考えて苦悩し、選択する瞬間を地獄からじいっと見てるのかなとか
    一組の百合に振り回された男たちの話です面白かったです♡
    あとずっと会話文で改行がなかったから読んでてめちゃ疲れた、そこだけ注意です。

    綿貫が自分の無精子症のことを知ってもなお突き放さなかった光子に執着してるのと同様に、光子もまた自分のことを崇拝して光子観音にしてくれちゃう園子に執着したのかなとか思うとおもしろい
    光子の園子に対する執着、よく言えば一途な愛がここまでのラストを起こしたと思うと読後感はスッキリです× ̫ ×

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.06.22

  • デュラム・セモリナ子

    デュラム・セモリナ子

    谷崎は美文をものす、という点は疑いない。でも私は多分谷崎の文章に滲み出る図々しさ、いぎたなさが苦手なんだと思う。川端や三島の文章にある自己肯定感が低いがゆえの繊細さが谷崎の文章にはあんまり見当たらないと思いませんか??それが最高潮に達してるのがこの『卍』だと思う。川端も三島も自死しちゃうけど、谷崎は開き直って人妻にストーカーした上に自分のものにして、随分長生きしたじゃありませんか!そういうことです。

    自分を崇拝してくれる人が複数人いないとだめな光子は弱い人なのだ。かわいそうに。
    続きを読む

    投稿日:2023.06.10

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