細雪(中)

谷崎潤一郎 / 新潮社
(58件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
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  • 急転直下の中巻

    上巻から一転、災害や病や、様々な形での「別れ」など、普通の人の日常の中で普通に起こり得る試練が次々と訪れる。
    現代から100年も隔たっていないこの時代、人の心も文化ももしかしたら今以上に豊かなのだが、一番違いを感じるのは「死」のとらえ方。現代同様に悲しくも厳粛でもある一方、もっとずっと身近でありふれたもの、日常の一要素として、人々が「死」というものを淡々と受け止めている。
    古い物語を読んでいると、死があまりにも特別なものに思われる現代人の感覚の方が、むしろ生物として不自然なのかもしれないという気がしてくる。
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    投稿日:2015.09.03

ブクログレビュー

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  • imemuy

    imemuy

    鶴子一家は東京へ栄転する、台風大水の被害で建物は被害を受ける、おさく師匠は亡くなる、隣人家族は独逸へ帰る、四季折々と仲の良い姉妹はそのままに、時勢と併せて彼女たちを取り巻く状況は変化していく。
    結局、雪子と妙子のお嫁騒動の話題しか書かれてないのだけれど。展開も面白いし、日本の文化情緒と時代性を捉えつつ言葉遣いも巧みで流れるように読める名文。続きを読む

    投稿日:2019.07.06

  • 初老の図書館員

    初老の図書館員

    雪子と対照的に末娘の妙子は自由奔放な性格で、男との恋愛事件が絶えず、それを処理するためにも幸子夫婦は飛びまわらざるをえない。そんな中で一家は大水害にみまわれ、姉の鶴子一家は東京に転任になる。時代はシナでの戦争が日ましに拡大していき、生活はしだいに窮屈になっていくが、そうした世間の喧噪をよそに、姉妹たちは花見、螢狩り、月見などの伝統的行事を楽しんでいる。 続きを読む

    投稿日:2019.06.18

  • yuko-romarin

    yuko-romarin

    上巻は雪子の縁談が中心で、差し当たり大きな事件はなかったけれど、本巻では妙子の恋愛を中心に物語が展開される。昭和13年の阪神の豪雨の様子なども、こと細かく記されている。この豪雨が妙子に大きな変化をもたらすのだが、読んでいてとても臨場感があった。

    その他に隣家のドイツ人一家や妙子の弟子のロシア人の家族との交流なども描かれている。妙子は見るからに活動的だが、おとなしい雪子のしたたかさが垣間見られた。
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    投稿日:2018.11.21

  • なおき

    なおき

    http://naokis.doorblog.jp/archives/sasameyuki.html【書評】『細雪』〜きめ細かに女性心理を描写した谷崎潤一郎

    2016.04.05 読了

    投稿日:2018.11.05

  • 三条司

    三条司

    細雪を読んでいる間中、ずっと不思議だったのですが、どうして、延々とひとつの家庭の毎日を眺めるだけなのがこんなに面白いのでしょうか。さすが文豪。

    上巻のときに、もしや…と思っていたことが本当になりました。4人姉妹(といっても長女はほとんど出てきませんが)の中だったら妙子が結構好きだなーと思ってたのですが、前言撤回です。身内にさえ秘密主義というか、腹黒いというか、どこか信用のおけない感じが苦手です。

    逆に、上巻ではなにを考えているのか全然だった雪子が、中巻だと少しだけその心理を吐露してくれて、意外と男前だなという印象に。

    妙子は、自称サバサバ系というか、内心がすごくドロドロしているのが苦手なのかもしれません。

    そのせいか、上巻よりも雪子のお見合い話に引き込まれ、愛知の田舎でのお見合いは、読んでいて辛かったです。

    しかし、小さなアップダウンはあるものの、取り立てて大きなドラマが起こるわけでもないのにこんなに面白いなんて。さすが文豪、さすが谷崎。と何度も唸りました。
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    投稿日:2018.09.30

  • 小林晶

    小林晶

    中巻。昭和13年7月3~5日の阪神大水害にはじまる。細かな描写。「海のよう」だったらしい。読むだけで怖い。
    その大水害で妙子を助けた板倉と妙子の恋愛の結末。
    相変わらずの安定した物語力。
    谷崎の描く「蒔岡家」という一家を見つめ続けることで、「家」というものがどのようなものなのか、感じられるような気がする。続きを読む

    投稿日:2018.07.01

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