【感想】2010年宇宙の旅〔新版〕

アーサー・C・クラーク, 伊藤典夫 / ハヤカワ文庫SF
(22件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
6
9
4
0
0
  • 期待を裏切らない「2001年」の続編

    「2001年宇宙の旅」の映画の印象があまりにも強烈なので、続編はどうか? と思う人もいるかもしれないが、小説版の「2001年宇宙の旅」が良かったと思う人なら、決して期待を裏切らない内容だと思う。
    「2001年宇宙の旅」から進化・発展した壮大なストーリーです。続きを読む

    投稿日:2013.11.16

  • 小説ではなく、SFを楽しみたい向け

    有名な「2001年宇宙の旅」の続編です。作中で前作の出来事が語られる箇所もありますので、先に前作の映画か小説を読んでいる必要があるでしょう。
    さて、肝心の本編ですが、クラークは小説作りがへたくそなくせに、背伸びをして、重層的な物語を書きたがるところがありますが、本作もその悪癖が出ています。断片的に語られるエピソードは、説明不足で分かりにくく、挿入される家庭的なエピソードは物語の焦点をぼかしています。
    しかし、クラークの真骨頂は、ベストセラー作家的な小説の巧拙ではなく、SFならではの壮大なビジョンを提示してくれるところにあるのでしょう。ボーマン船長の意識が宇宙を駆け巡るなかで垣間見せてくれる美しい異世界の姿、最後に提示される時間と空間の果てしない広がりと可能性は、SFを読む面白さ、醍醐味を存分に堪能させてくれると思います。

    続きを読む

    投稿日:2015.05.08

  • 2001年宇宙の旅の謎の部分が解るかも・・・

    2010年宇宙の旅は違う監督で映画化されましたね。これを読もうと思う人はきっと2001年も観てるか読んでると
    思われますので簡単に説明すると謎だったHAL9000の不可解な謎は解明されるかもしれません。でも、ボーマンが果たして
    人間から別の知的存在に進化したのかという点については完全には解明できないところがクラーク的でもありモノリスの謎は
    3001年宇宙の旅まで続くことになりますが。2001年→2010年→3001年と読み進めば完璧ですよ。3001年になると、意外な人が
    よみがえったりする展開でもあるので、3001年を読む前に2010年も一度読んでおけばアーサーCクラーク先生も喜ぶことでしょう。
    続きを読む

    投稿日:2015.03.18

ブクログレビュー

"powered by"

  • mich

    mich

    「2001年宇宙の旅」といえば、スタンリー・キューブリックの映画で有名ですが、その原作者(というか小説版)がビッグ3、アーサー・C・クラークであることは、たぶん知ってる人は知っている。本書は、映画版「2001年宇宙の旅」を下地にした続編です。なぜ映画版と記載したかというと、原作と映画版では舞台が違うんですね。原作は目的地が土星であるのに対して、映画版は木星。ということで、本書では木星を舞台に話が展開していくことになります。

    素晴らしい作品の続編、かつ、特にその続編が当初計画されていなかった場合においては、どうしても続編自体が蛇足と思われたり、一作目と比較されて下にみられる印象があります。ところがどっこい、本書は一作目をうまいこと補完しつつ、この宇宙に対して新たな示唆を与える内容で、とても興奮に満ちた作品でした。序盤〜中盤は、ただ物語が進捗していく感じですが、終盤に繰り広げられるスペクタルは想像力を刺激されます。
    しかし、なんか人間に対してすごいドライな印象を受ける結末でしたね。その辺は続編以降で明らかになるのかな?ただ、続編以降の評価がよろしくなく、なんとなく先に言及した蛇足感のある内容でないことを祈るばかり。。。笑
    続きを読む

    投稿日:2023.02.13

  • うたた寝の猫

    うたた寝の猫

    2001年宇宙の旅の続編(ただし小説版ではなく映画版の設定を引き継いでいる。)

    ソ連国籍のレオーノフ号に、アメリカ組のフロイドら3人がソ連宇宙飛行士たちと同乗し、2001年に乗員を失ったアメリカ船ディスカバリー号を回収することを目的に木星へ向かう。
    フロイドらはディスカバリー号の回収を行いつつ、木星軌道に浮かぶ、前作から謎に包まれていた物体モノリスに接近し、その調査に挑む中、モノリスが驚くべき行動にでる。


    文系人間の私にはちんぷんかんぷんの内容が多く、かつ人名が紛らわしいの何ので追いつくのに必死でした。ですが理屈はわからなくても情景が目に浮かぶ描写で楽しみ、モノリスの行動に度肝を脱ぎ、主人公たちの関係性やたわいもないやりとりにほっこりし、上っ面だけですが十分に楽しめた作品です。

    続きを読む

    投稿日:2022.02.23

  • ルビー婆

    ルビー婆

    このレビューはネタバレを含みます

    面白かったけど、謎が多いまま。

    2001年宇宙の旅は、原作と映画が後の方でずれたため、映画の内容に合わせて少し書き換えられている。
    土星だったのが木星に。などなど。

    9年前に土星(設定が今回木星へ変更)の調査に行った宇宙飛行士たちの中でボーマンだけが、星がいっぱいという言葉の後いなくなった。
    今回は宇宙船ディスカバリーを探しにいくことと、ボーマンはいったいどうなったかの調査のため旅立つ。

    ハルを復活させたけど、覚えてなかった。
    今回のハルはちゃんと仕事をしていた。

    フロイド博士だけが、ボーマンの意識と接触し、早くここから去った方がいいと忠告される。

    なんとか、みんなを説得させたが、帰還初期にとんでもないものをみる。

    木星がザガートカ(モノリス操作する意識?)によって消滅?めっちゃ小さくなった後、生まれ変わり大きくなり太陽になった。

    地球にとって太陽が2つに。
    しかも、夜が短くなった?ようだ。

    エピローグで、エウロパ人について書かれていた。
    ボーマン意識からのメッセージ(ハルが伝える)には、エウロパだけには降りるなと。

    エウロパ人からも、地球人がいるかわかってないようで、何やら光(宇宙船)が移動していると思っている。
    何か他のものがいると思っている。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2021.02.07

  • oriduru1970

    oriduru1970

    ハルがどうして反乱を起こしたのかはわかった。
    神がどういった存在かとか、精神と肉体の関係性、どちらが重要な存在かだとか、SFというよりは哲学的な小説だと思った。

    チャン博士が見つけた木星の衛星にいた魚みたいな生き物は、木星が太陽になった後どうなったんだろう。続編を読めばわかるのかな。続きを読む

    投稿日:2020.12.27

  • ポポン

    ポポン

    小説の続編でなく、映画のストーリーに続くもの。その割り切りと進取の姿勢に驚かされました。大いなる存在との遭遇よりも宇宙旅行冒険譚として楽しめる内容でした。

    投稿日:2019.11.30

  • marumaruma

    marumaruma

    ストーリーが映画の続きだったので、ちょっと混乱しながら読み進めた。
    全体的にもうちょっとすっきりしててもいいかなと思わなくもなかった。
    映画も観たけど、まぁなんというか観なくても別に良かった。

    2010: Odyssey Two(1982年)続きを読む

    投稿日:2019.05.03

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。