【感想】神狩り

山田正紀 / ハヤカワ文庫JA
(34件のレビュー)

総合評価:

平均 3.1
2
5
18
5
1
  • どうもしっくりきませんでした。

    ウィトゲンシュタインの神観にインスパイアされたと思われる作品です。
    論理空間そのものが異なるものを≪神≫と定義して、それを狩り出そうというアイデアは面白く序盤は夢中になったのですが、中盤以降は霊能力が中心になっていくので、あまり私の好みの展開ではありませんでした。
    ウィトゲンシュタインの神と、死んだ女の霊や、学生運動などに関連性を見いだせず、どうもしっくり来なかったのが残念でした。
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    投稿日:2014.09.24

  • SF的アイディアと勢い

    個人的に、「宝石泥棒」、「エイダ」、「チョウたちの時間」他、好きな作品がたくさんある山田正紀氏ですが、その中でもこの「神狩り」と「弥勒戦争」は何度も読み返してしまいます。あらすじは、書籍説明に書かれてますので省略するとして、個人的な感想を。人間には理解できない構造の言語や”神”の位置づけ等、SF的なアイディアに溢れながら、小説としてはある意味荒々しい、勢いで突っ走っている、でもそれが魅力です。(ちなみに、"神"の扱い等は、今でこそありがちなガジェットですが、日本ではこの作品がさきがけじゃないか、と個人的には思っているのですが)
    発表は1974年、でもその熱気はまだまだ読み取れる、と思います。若い人が読んだらどう感じるか、オジサンは気になります。
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    投稿日:2014.01.10

  • 著者の商業デビュー作

    数年ほどブランクを空けては忘れ、忘れては買い直して、これで通読3回目。
    「情報工学の天才」な主人公が巻き込まれたトラブルから始まり、人智を越える論理構造の言語との格闘、
    果ては霊感能力者までゾロゾロ登場してタイトル通り「神」を「狩り」たてようと試みる物語。
    神は邪悪なりというテーゼを大前提とする展開になるため、その辺合わない人には厳しいかも。
    執筆された時代の空気によるものか、今改めて読んでみると「幻魔大戦」を何となく思い出した。
    (相手が強大すぎてオープンエンドにならざるを得ない所も含め)
    同人誌用に執筆した原稿を代表が編集部に持ち込んでデビュー決定という経緯も異例だが、
    同人でここまで描ききってしまう筆力は流石というべきか。
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    投稿日:2013.10.08

ブクログレビュー

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  • 全ての本

    全ての本

    このレビューはネタバレを含みます

    人間が使える言語構造ではない文字
    →神
    →これを解ければ世界を征する
    →係るものが死んでいく
    →神が警告している
    →おわり!
    これは極端に書いたけど、それくらい、え?って感じで終わった。神だからかな(?

    レビューの続きを読む

    投稿日:2021.01.17

  • まひろ

    まひろ

    情報工学の天才・島津圭助は機械翻訳を研究している。謎の《古代文字》の調査中に落盤事故にあい、不思議な体験をする。この《古代文字》を解明しようとすると、様々な事件に巻き込まれ、、、







    三部構成なのだが、第一部で受けるイメージとそれ以降で受けるそれに違和感があった。特に終盤はあっさりした終わり方のように感じる。神狩りという題名そのものの物語だっただけに、得体の知れないものに挑むという結果はしょうがないのでしょうか。続きを読む

    投稿日:2020.10.11

  • vinland

    vinland

    なんかあのころのカルト的な雰囲気の影響を強く受けた作品のよう
    タイトルは秀逸だし、文章も勢いがあるけど、ちょっと考察に無理があるし、後半どんどんSFから離れてカルトになるのもちょっと
    主人公もあれほど尖ってたのに途中から急にいい人みたいになるし
    あえて言えば作者の作家としての決意表明のような本だろうかと思ったりした
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    投稿日:2020.04.25

  • Yasushi Ihata

    Yasushi Ihata

    うーん、どうもいろんな謎が回収されないまま終わった感があり、消化不良な感じ。ただ「神」をテーマとして扱ったのはなかなか面白かった

    投稿日:2020.01.12

  • もるがな

    もるがな

    文字通り、人類に共通するあの「神」を狩ろうと闘いを挑む人間たちの物語。全体的にやや哲学的で読み手を選ぶ雰囲気はあるが、言語学の観点で神という存在を再定義する試みが非常に面白かった。数多の作品が曖昧に扱ってきた神に対して、ある程度納得のいく解釈を提示するのが本作の最大の見所だろう。文字通り人智を超えた存在である神という存在に近づけば近づくほど、人間的な様相を捨て去って狂気へと近づいていく。その無謀とも言える神に挑む人間の闘いを余す所なく描き切った傑作。続きを読む

    投稿日:2019.05.27

  • anri0912

    anri0912

    大好きな伝奇小説。
    神に挑む人間と言った内容。
    終わり方が気になるなぁと思っていたら、どうやら続編もあるようで!

    このまま終わりにしてしまっても良いけど、何となく続きも気になる。
    読むかどうか悩むところ。続きを読む

    投稿日:2019.03.10

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