夏への扉

ロバート・A・ハインライン, 福島正実 / ハヤカワ文庫SF
(395件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
135
141
63
10
0
  • 一級のエンターテインメント作品

    心に残る名作を想像していたが、そういうのではなく、すらすら読めて楽しめるエンターテインメント作品。ただ、古い作品なので、主人公の女性観がかなり古風だし、騙されるのも今時の感覚で言えば自業自得感がぬぐえず、どうも感情移入できなかった。続きを読む

    投稿日:2018.06.19

  • 今まで読んでなくって、ゴメンナサーイ m(_ _)m

    ハインラインは、ずっと昔にガンダム経由で図書館で借りて読んだ『宇宙の戦士』(モビルスーツの始祖ともいえる、スタジオぬえデザインのパワードスーツが表紙のヤツ)と『人形つかい』ぐらいで、『夏への扉』については、ここの作品紹介に書かれているぐらいの知識しか持っておらず、「読もうと思えば、いつでも読めるしー」という感じで未読のままでしたー。
    でも、マンガ『バーナード嬢曰く』中のSFマニア 神林しおり に背中を押され(笑)、読みましたー。
    うぉー、今まで読んでなくって、ゴメンナサーイ。勝手に”短編集の中の1作品”とか思い込んでて(笑)、ゴメンナサーイ(丸々1冊、『夏への扉』です←そりゃそうだ)。まるで「オレ、結構SF映画見てるぜー」とか言ってて、実は「2001年宇宙の旅」を見たことないヤツ、みたいでゴメンナサーイ(笑)。
    私が申し上げるまでもなく、不朽の名作です。この本読む前に見た邦画『サマータイムマシン・ブルース』(そこそこ面白い)が、本作のオマージュなタイトルと内容だったことに後で気づく体たらくです。いろいろと、ゴメンナサーイ。
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    投稿日:2017.11.30

  • 愛猫ピートの魅力が猫好きにはたまらないです!

    猫の魅力がたまらないです。
    ピートという愛猫の存在が、物語をいっそう魅力的にしてくれます。
    SFの名作として有名な作品ですが、
    ストーリーの伏線の回収の仕方は見事で、これはSF好きではなくても、
    楽しめると思います!続きを読む

    投稿日:2017.04.29

  • 今でいうライトノベル的展開が微笑ましい

    ●感想
    SF好きな人にしたら「名作を現代エンタメ小説と一緒にするな」と怒られてしまうかもしれないが、やはり学生時代読んでいて親しみやすさを感じたのはその物語の展開にあった。

    SFの古典的名著とか金字塔とか超大作とか、読んだことのない人にとっては読むのに少しばかり勇気が必要な、そして実際、レビューの筆者も最初のページをめくるのにはなかなか勇気が必要だった本作。

    だが、本作にそんなものは必要なかった。これから購入を検討されている方にはどうか肩肘なぞはらずに今月発売されたエンターテイメント小説を読む気分で読んでほしいと思う。
    続きを読む

    投稿日:2016.10.15

  • タイムトラベルの古典

    むかし父親の書棚に文庫版があったのを思い出す。当時は「松田聖子?」なんて勘違いしたりしていた。

    古典と言われているような作品を読むときによくある既視感。多くのタイムトラベルものの下敷きになっているのだろう(必ずしも本作が嚆矢とはかぎらないにしても)。

    とにかくアメリカ的なカラリとしたポジティヴさで、ひどい目にあって冷凍睡眠で未来に送られたってぜんぜん暗くはならない。表層的には違って見えても『宇宙の戦士』と底にあるものはやっぱり同じなのかも。
    続きを読む

    投稿日:2016.10.09

  • 薫る記憶

    なんと清々しいタイトルか。文章からその世界の香りが届くような、素晴らしい作品である。
    あの夏を、そして生命の中の輝かしい季節を求めてネコが鳴くとは、なんとも詩的に美しく、愛らしい表現に脱帽する。
    最後の一文を読んだとき、まるで爽やかな風をこの身に受けたような安らぎさえ感じる、素晴らしいものだった。

    未読であるならば、ほら早く、夏が迫る今の時期にこそ読み始めては如何だろう。
    続きを読む

    投稿日:2016.06.14

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ブクログレビュー

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  • U(ユー)

    U(ユー)

    コールドスリープとタイムトラベルを使った、壮大な年の差恋愛SF小説。どきどきわくわくしながら、読むことができました。福島さんの翻訳も私に合っていたらしく、読みやすい彼の翻訳が好きになりました。

    投稿日:2020.07.19

  • まこと

    まこと

    SF作品のオールタイムベスト10などで常時上位の作品です。

    ぼくの飼っている猫のピートは、冬になるときまって夏への扉を探しはじめる。家にあるいくつものドアのどれかひとつが、夏に通じていると固く信じているのだ。1970年12月3日、かくいうぼくも、夏への扉を探していた。最愛の恋人に裏切られ、生命から二番目に大切な発明までだましとられたぼくの心は、12月の空同様に凍てついていたのだ!そんな時、<冷凍睡眠保険>のネオンサインにひきよせられて…。-文庫版うらすじより


    1950年代に書かれた作品ですが、1970年になったら冷凍睡眠をして未来で目覚めるという話が作られていたのは驚きでした。SFはまだあまり読んでいないジャンルですが、冷凍睡眠というのは結構よく出てきますね。
    31年後の2001年にはタイムマシンまでできていました。
    地球の進化は物語より現実の方が遅いですね。
    今、一番SFっぽいものって、コロナ禍で仕方なくみんながしている、マスクやフェイスシールドじゃないでしょうか。
    タイムマシンは夢であって、永久にできないと私は思います。
    物語は時間旅行を使ったラブストーリーです。
    最後の方の展開はお約束通りですが、やっぱりはらはらしました。
    この作品は、男性にちょっと都合のいい夢物語のような気も少なからずしました。
    続きを読む

    投稿日:2020.07.13

  • ブクログスタッフ

    ブクログスタッフ

    山崎賢人さん主演で映画化
    恋人に裏切られ、ぼくの心は冬の空同様に凍っていた。そんな時「冷凍睡眠保険」のネオンにひきよせられ…

    投稿日:2020.06.29

  • tamasan7

    tamasan7

    どこまでも鮮やかな本だった。
    彼は、その人間用のドアの、少なともどれかひとつが、夏かな通じているという固い信念を持っていたのである。
    という一節がとても好き。行動力のある主人公と、その相棒の勇敢な猫ピートが愛おしくなる。続きを読む

    投稿日:2020.06.23

  • bukurose

    bukurose

    夏は温かい、活動的、何かいいことが起きそう、対して冬は寒い、閉ざされた、じっと潜伏、といった意味で「夏への扉」は何かいいことがある夏への入り口、と解せばいいのか。1957年発表のこの作品、時代設定は23年後の1970年、その間に6週間戦争と呼ばれる核使用の戦争があった。主人公ダンは技術者でなんでもやってくれるロボット「文化女中器」を発明した。この発明も既製品のいいところを連動したもの、というところがおもしろい。

    が、恋人と親友に裏切られ、冷凍睡眠で30年後の2000年に起きることにする。とここまでは2000年で何かとてつもない事が起きるのかと思いきや、そこでタイムマシンの試作品に乗ってまた1970年に逆戻りして・・とパラレルワールド的な展開。

    最後は夏への扉が開いて、希望的終結。

    ダンの発明したロボットは訳語では「文化女中器」(Hired Girl) で直訳は「雇われた女性」だから、家事をするのは女性という発想。でも舞い戻った70年で、さらに高性能のロボットを作った時、友人の女性に「皿洗い機能はないの?」と聞かれ「ああ、つけなかった。皿洗いといっても、馬鹿に出来ない、非常に複雑な動きが必要なんだ」と言わせ女性に「あら、とうとう、男の人で家事のわかる人を見つけて、こんな嬉しいことはないわ」という場面がおもしろかった。

    買ってから2年近く経ってやっと読み終えた。最初の2,3ページから先がなかなか進まなかった。
    続きを読む

    投稿日:2020.04.17

  • moonpearl

    moonpearl

    このレビューはネタバレを含みます

    この本が最も私を惹きつけた点、それは表紙に描かれる猫、ピートの後頭部だったと思います。この表紙でこの本を買った人は他にも多いのではないかと。さらに作中でも、猫がチラリと風味付け風に登場するのではなく、しっかりと主人公の相棒として、でも変に擬人化されすぎず、猫らしく生き生きと描かれているところも好きです。

    この「夏への扉 The Door into Summer」というタイトルは、冬になるとピートが「彼は、その人間用のドアの、少なくともどれかひとつが、 夏に通じているという固い信念を持っていた」(p.8)というドアであり、物語の最初にトラブルの中で主人公のダンが探していた扉でもあります。そして物語の最後に、大団円で対となって、「彼はいつまでたっても、ドアというドアを試せば、必ずそのひとつは夏に通じるという確信を、棄てようとはしないのだ。 そしてもちろん、ぼくはピートの肩を持つ。」(p.307)で、大満足で本を閉じられる。単純とは自覚しながらも、私はやっぱり、すっきりハッピーエンドが、それもロマンティックなストーリーが好きなようです。

    もちろんSFとしても好きです。
    以降物語の核心のネタバレ含みます。

    この物語はタイムトラベルもの、タイムリープもので、私は「バックトゥザフューチャー」のようなタイムリープものは好きなのです。
    散りばめられている伏線が回収されるところ、「あそこに書かれていたのは、こういう意味だったのか」と気づいてワクワクできるところ、どんでん返しで主人公が逆転できるところが面白い。ただ、既に複数回読んでいて結末を知っているので、初めて読んだ時に自分がどこまで伏線に気が付いていたか、思い出せないのが残念。多分、一度読んで、ああ、あそこはそういうことだったのか」と読み返したと思うのですが、その初めてのカタルシスはもう再びは味わえませんが、それでも再読して今回も非常に面白かったです。

    もちろんタイムリープものなので、問題はタイムパラドックス。この作品では、最初の根本的なトラブルより前に戻って、それが起きることを回避することはさせていない。それをやると完全にタイムパラドックスが発生します。過去の自分を助けたら、助からなかった今の自分はいなくなり、助からなかったゆえに過去に戻ろうと思う自分がいなくなりという。この作品では過去に戻って行うことは、既に一度目の最初の自分の周りで起きている、タイムリープ後に行うこと、起きることは元々の時間軸でも起きている、織り込み済みである設定です。ベルやマイルズとの立ち回りの周囲に描かれる「あれ?」という部分や未来でダンが見たリッキィのパートナーなどは、後のタイムリープ発生時に伏線として回収されます。

    ただ、それでも実際にはタイムパラドックスが起きる可能性はあって、作中でダンも、ここで自分が行動しなかったら、別の行動を取ったらどうなるのかとか、タイムリープ後の時間軸は分岐した別の時間軸で、元々の不幸な時間軸でのリッキイがそこにも存在するのでは、とチラリと考える場面があります。タイムパラドックスをどうするか、はタイムリープものでは避けられないので、作品によって「平行世界」とか「分岐して別の時間軸が生まれる」など、色々な考え方で回避したり説明したりしているところが、また面白いです。(たとえば、私の好きなホーガンで、歴史改変ものの「未来からのホットライン」では、未来からのメッセージによって歴史が変わると、その瞬間に世界が書き換わるという設定)

    その他、作中に登場する未来の科学、発明も面白い。自動的に掃除をする文化女中器なんて、今のルンバだし。その他にも家庭用ロボットとか、ワープロとかCADとか、現代のモノを彷彿させるものがある。もちろん、洗う必要がない服や汚れない靴など実現できていないものもある一方、新聞は変わらず紙とかはありますが。

    作品中の科学で、一番すごいものは、ダンが過去に戻ることができる方法となったタイムマシンです。同じ重さのものを、過去と未来に同時に送る必要があり、かつ、どちらが過去と未来のどちらに飛ばされるか制御できないという足枷は用意されていますが(そうでないと、あまりに万能すぎてしまうからかと)、その弱点があっても、作中の科学メカとしては群を抜いていて、本来であればそれが物語のメインになっても良いくらいのモノだと思います。このタイムマシンの登場だけは、ちょっと折角の物語が、これ頼みになってしまうところが惜しい。

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    投稿日:2020.04.07

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