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吉村昭 / 新潮社 (18件のレビュー)
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総合評価:
kasumi
逃亡のサスペンスがたまりません
全編を通じて高野調整が脱獄して逃亡するサスペンス感にわくわくします。よくもここまで調べて考証できるものだと驚きますが、これが吉村昭の醍醐味ですね。国家のためを思いつつ時代にほんろうされた長英の数奇な人…生には考えさせられます。続きを読む
投稿日:2015.04.02
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マゼンタ
高野長英という名は知っていたが、こんなにも過酷な人生だったなんて知らなかった、吉村昭さんの語る長栄にグイグイ引き込まれて、地図を見ながら自身も逃亡している気分で読み込みました。
投稿日:2024.04.08
あだちたろう
壮絶な終わり方だった。伊達宗城、島津斉彬など幕末の有名人が登場して、時代は一気に動いていく。せっかく開けたと思った長英の運命が、生活費のために落ちていってしまったのが悲哀である。
投稿日:2024.03.24
dokutoku
このレビューはネタバレを含みます
非業の死を遂げたのは嘉永三年。幕末志士の活動が活発化するのはその先。ペリーもまだ来航していない。それなりに法の秩序が保たれていたのだろう。もう少し混沌としていれば、、維新を生きていれば・・歴史のifを禁句とするのは学問の世界。空想に浸るのは自由。想像の補完がなければ、小説すらも成り立たない。薩摩、宇和島の雄藩に期待された能力。幕末・維新、列強に対抗するのにどれほど力になっただろう。生き残れなかった。そして日本が植民地化されることもなかった。それが歴史の事実。兵書の翻訳は読み継がれた。逃亡生活を生きた証として。
投稿日:2021.09.21
キムチ27
非常に面白く、細部まで圧倒される力が注がれた作品だった。 根を込めて読んだ事もあり、長英の目線でoneショットカメラ的に彼の人間的なものを共有して行った想い。 当所は「インテリ特有の不遜傲岸」さが有…れども、長い逃避行の裡に、下賤問わず(たいていは裕福な医師や商人だったが)人に触れて、温もりへの謝意に溢れて行った日々。それでも晩年では「世話になり続けたことへの卑屈な感情の高まり」は押し殺せず、拗ねた思いになったことも有ったろう。 驚のは毎度の事、筆者の考え・・どこまで資料が有ったのか! 例えば、捕縛のきっかけとなった男・・良く「身内に気をつけろ」というものの、アリ得る設定。 一番納得がいくのは向学心、栄誉、自尊心からくる「蘭学の和訳」を増やしていったこと。実るほど首を垂れるじゃないが、「実らせないように」コウベは垂れ続けないと。 明治の夜明けまであと13年という散り方。とは言え、3人の子持ちでは生活が辛すぎる。続きを読む
投稿日:2021.01.24
ともくん
いやが上にも、緊迫感の増した下巻。 家族のために、逃亡を続ける高野長英。 長英を逃亡させた、汚名を回復するために必死な幕府。 遂に、決着が見られる。 過酷な逃亡を、克明に記した大力作。
投稿日:2020.09.05
elephas
上巻に引き続き高野長英の逃避行。発覚した場合自分の家が没落するという大きな危険を孕みながらもこれだけの人々にゆく先々で助けられる姿や、薩摩藩・宇和島藩等までも協力する様子を見て高野長英という男が只者で…はないことを再認識させられた。先見の明があり、学のあるものはどの時代も国からは恐れられる存在である。長英も例外なくその1人であるが、この人物が果たして明治維新後も生きていたとしたら日本にどのような影響を与えただろうか、そんなことを考えるととても惜しいことをしたような思いになる。 歴史の教科書では決して語られない詳細の記述により、まるで自分も共に逃避行しているかのようなスリリングな描写に読む手がとまらなかった。続きを読む
投稿日:2020.03.24
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