【感想】友罪【電子特別版】

薬丸岳 / 集英社文芸単行本
(164件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
48
70
26
6
0
  • 酒鬼薔薇事件…

    あとがきで作者はゴチャゴチャと
    言うとりますが、これは明らかに
    あの酒鬼薔薇事件を模しています。
    十字架を背負った登場人物が、
    酒鬼薔薇を元にした人物以外にも
    数名出てきます。
    色んなパターンの背負われた十字架。
    何が善で?何が悪?正義って何?と、
    読者である僕にも「迷い」みたいな思いが、
    すっごい出てきて…
    分厚い本ですが、あっという間に
    読み終えてしまいました。
    犯罪の低年齢化。
    なかには故意でない事故ともいえる
    事件もあるでしょう。
    報道のあり方、犯罪者の更正等、
    深く考えさせられる逸品でした。
    続きを読む

    投稿日:2014.10.06

  • 泣けた・・・

    薬丸さんの本はいつも難しいテーマだけど一気読みできてしまうほど引き込まれてしまいます。彼(鈴木)はあの手紙を読んだんだろうか…何が正しいのかわからないけど、彼のことを思い、ものすごくせつなくなります。

    投稿日:2013.10.01

  • 自分がその立場なら?

    Sくんが彼の手記を読んでいることを強く望む。自分が彼の立場ならもっと利己的に行動してしまうかもしれない。壮絶な経験を二度もした主人公はなかなか強い男だと思う。志の高いジャーナリストになっていてほしい。少なくともゴミのような記事を書くマスコミ人間には身を落とさないでほしい。弥生さんも強い。踏ん張って家族を取り戻しましたね。サイドストーリーではあるけれど、この人の息子に対する心情も胸にしみた。美代子という女性の存在はちょっと嘘くさくて、作中の役割はわかるのだけど、なんだか浮いていて違和感があった。続きを読む

    投稿日:2013.12.30

  • もうあと一歩足りない。。。

    自分の同僚が少年犯罪の加害者だと分かったらどうするかというお話です。テーマは読者に少年犯罪について考える契機を与えてくれるよいものだと思いますが、加害者(鈴木)を取り巻く同僚たちが過去に特殊な事情を抱えていたり、驚くほど短絡的だったりと、本当に普通の人がその状況に直面したらどうするかという問題には真っ向から挑戦できていないように思いました。最後の結論を導くためには主人公が過去に問題を抱えているという状況設定は必要なのかもしれませんが、他の登場人物の背景や心情を掘り下げることによって、もう少し普通の人の視点を取り入れてほしかったです。
    薬丸さんには、また何年後かに同じテーマに再挑戦していただきたいです。
    続きを読む

    投稿日:2014.05.11

  • たくさんの人に読んでもらいたい作品。

    この作品のテーマは「加害者少年の更正」ではなくて 「もし、自分の近くにいる人が過去に殺人事件を起こした犯人だったら。」
    主人公の鈴木も明らかにあの事件の少年を意識しているので、抵抗を感じる人もいるかもしれません。
    しかし、私は少年犯罪が多発している今だからこそ
    この作品を読んでもらいたいと思います。

    身近な人が過去に殺人事件の加害者だった…なんて
    非現実的に思うかもしれませんが
    実際にあり得ないことではないですよね。
    その時に自分だったら、どうするか…。
    登場人物の誰に感情移入するかによって感じ方も
    違って来ると思います。
    是非、いろいろな人に読んでもらいたいおすすめ品です。
    続きを読む

    投稿日:2015.11.28

ブクログレビュー

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  • 木綿豆腐

    木綿豆腐

    事件と全く関係のない立場なら犯人が人間らしい生活をしてもいいんじゃないかと思うけど被害者の関係者なら犯人が普通の生活するのは絶対に許さないと思う
    毎日苦しんで苦しんでのたうち回っていてほしい
    笑ったり、楽しい事があるなんて許せない続きを読む

    投稿日:2024.04.09

  • たけ

    たけ

    真実を知っても、友達でいられる?
    もし、同僚が世間を震撼させたあの事件の少年犯だと知ってしまったら?

    連続児童殺傷事件の「その後」を描いた本
    傑作のひとつ。最後の手記は泣いた。
    ラストは相変わらず重くて良い。続きを読む

    投稿日:2023.11.28

  • シン

    シン

    酒鬼薔薇聖斗の事件をモデルにした、少年Aのその後と彼に携わった人々の物語。

    大なり小なり、誰もが持ち得る「罪」の意識。社会で生きる中で、どう向き合い、どう「償う」べきか。様々な人間模様と生き方の中で、自分だったら、自分の友人だったら、自分の家族だったらと、常に問いかけられ、考えさせられる本だった。

    長編ながら、一気に読み進めたくなる話の展開と最後の締めくくり方に感心させられました。
    人生とは、いつまでも答えを探し求め続ける旅の途中なんだと思います。


    【追伸】
    とても人間味溢れる登場人物ばかりで、薬丸岳さんのお人柄が伺えるようでした。しかし、実際の少年Aはどうだろう…彼の強い自己顕示欲については描写されていないように感じたので、当事件がモデルにはされているものの、やはりフィクションであって、実際とは乖離しているだろうと感じました。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.31

  • pokke

    pokke

    同日入社した同期が、児童連続殺傷事件の少年犯だったら…話の展開が気になり、一気読み。 この本を読んでいると、そういう罪を犯した者でも、反省し、全うに生きて行こうとするなら、擁護したい気持ちになる反面、どこかでのうのうと生きていると思うと憎悪さえ感じるような、本当に難しく、重いテーマだけど、とても読み応えのあるものでした。続きを読む

    投稿日:2023.10.04

  • 瓜田豆蔵

    瓜田豆蔵

    ミミの身に何か良からぬことが起こるのでは(達也に傷つけられる、大家にバレて追い出される、など)、とハラハラしながら読みましたが、無事で良かった。

    担当の精神科医のパートは息子に対してオドオドし過ぎなのではと読んでてイライラした。仕事に誇りを持っているけど、あなたのことは何よりも大切に思ってるって伝えて堂々としてろよと。あんなビクビク接してこられたら、私が智也でもかなりイラついちゃうと思う。続きを読む

    投稿日:2022.09.24

  • 9mmakaneko

    9mmakaneko

    読んでいる間、ずっと苦しかった。
    特に美代子。
    救いが無さすぎる。
    鈴木は美代子の前からいなくなってしまったが、幸せになって欲しい。
    そして、元カレ達也のような男たちは地獄に落ちるといい。

    投稿日:2022.06.23

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