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九鬼周造 / 岩波文庫 (73件のレビュー)
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総合評価:
bookkeeper
1
「いき」をとことん分析
江戸の「いき」。関西では粋(すい)とも呼び、似ているが微妙に異なるそうです。その「いき」について、パリに留学したりした哲学者がなんだか可笑しくなるくらい分析的に説いています。最初の発表は昭和5年です。… 手短に要約してしまえば、垢抜して張のある色っぽさが「いき」となります。反対語は野暮。ヨーロッパ仕込の哲学者である著者にとっては、日本独自の美的概念である「いき」を、哲学の手法でもって分析的に叙述するのが主眼であるそうです。「何故そんなことをしなきゃならないの?」と(野暮ながら)思ってしまわなくもないですが、1920年代にヨーロッパで研究に打ち込んだ日本人の気概があったのではないかと。 この本は、21世紀を生きる日本人(わたし)にとってもリーダブルです。普段の生活で「いき」なんてことを考えたり口にしたりする事は滅多にないですが、「ふんふん、それは確かにいきだね」なんて納得しながら読めます。民族的伝統の残滓がちゃんとわたしの中に息づいてるのか、はたまた概念的分析で提示された「いき」には意外と普遍的なところがあるのか。また、文章がとても明晰かつ美しいです。外国語を習得した人独特の明晰さであるように感じます。それも、この本の読みやすさの一因でしょう。 他に、もっと後期の著作である「風流に関する一考察」、「情緒の系図」を収録。そこでも哲学者の分析魔ぶりがいかんなく発揮されています。続きを読む
投稿日:2013.11.08
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辺土名小次郎
『「いき」の構造』の底本には昭和五年刊の単行本を、また併収の二論文の底本には『文芸論』(昭和十六年刊)を用いた。
投稿日:2022.10.11
1715604番目の読書家
流し読みして自分で勝手に翻訳すれば大筋は割と理解しやすい。逆にくそまじめに書いてあることを逐一理解しようとすると眠くなって読むのが苦痛でしかなくなる。って感じでした そのうえで、粋に関する具体的な体…験の羅列・分析→抽象的な定義づけ→フレームワークの構築っていう九鬼さんの進行に素直に乗っからないと、文章がむずいから途中で迷子になってわからなくなるという印象。 あと個人的にはa○emaの某番組の、ちょうどいい匂わせ選手権っていう企画が、読み進める上で手助けになった気がする。 続きを読む
投稿日:2022.04.07
haru_tap
頭に内容がなかなか入らなくて難しかった、、 でも読み終わるとなんとなく理解したような気がする。けど、本当になんとなく笑
投稿日:2021.08.23
どらこ
大学の頃の先生に勧められたので読んだ。 哲学書くらい難しいけれど、一つ一つのわからない単語を調べながら読んでいくとなんとか読める、という感じ。いきという言葉は死語になりつつあるけれど、せっかくこの本を…読んでいきがなんなのかということがなんとなく分かったのだから積極的に使っていきたいと思う。 情緒の系図は頭に入りやすい文章だった。続きを読む
投稿日:2021.07.01
麺とパン
粋、野暮、雅、乙、味がある、キザ、さびなど、似ているようでよくわからなかった言葉が定義されており、日本語やその感覚を改めて感じさせられた。 「鬼才」を読んで出てきたので、気になって読んでみた。昔の文体…でも気にならないならばお勧め。続きを読む
投稿日:2021.05.11
van613
このレビューはネタバレを含みます
分かったような分からないような感じの本ではありましたが、明治以来の輸入文化の波の中で失いつつあった古き良き日本文化を後世に残したという意味では価値のある本であったと思います☆
投稿日:2021.03.18
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