【感想】光媒の花

道尾秀介 / 集英社文庫
(256件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
37
94
83
13
3
  • 闇から光へ

    連作短編集で、各話が前後の話とそれぞれ人物などが繋がっている。
    道尾氏の文章の構成や表現は精錬されていて読みやすく、かつその情景がありありと浮かぶ。
    そのぶん冒頭からの重い話が後をひき、嫌に気分になる。だが、物語の最後には1つの鎖みたいな感じになって、程よい読了感が得られる。続きを読む

    投稿日:2014.01.07

  • 希望がある

    誰のどんな人生にも希望がある。そう思わせてくれる。だから今のその先へ進むために、パンドラの箱も開けてみようと思う。

    投稿日:2013.10.24

  • ちょっと不思議な連作ミステリー

     作品情報にもあるとおり、短編連作集です。でも、そのツナギ方が独特でありました。この話は前の話とどう繋がっているのかな?と、話の内容もさることながら、そのツナギ方もミステリーでありました。
     第一章の「隠れ鬼」は、ちょっと唐突な終わり方だったような気がします。森における美しき女性との出会いは、確かに中学3年生の男にとっては刺激でしたでしょう。その描写は作者の力量の面目躍如といったところ。でも、その相手が印鑑職人の親父と不倫していたというのは、少々飛躍しすぎな気もするし、その結末も、ちょっと唐突な気がしました。また、笹の花が30年に一度咲いて、枯れてしまうと出てきますけど、ちょっと間隔が短いですよね。我が家の庭のクマザサは、50年近く健在です。タケは100年に一度と覚えてましたけど、笹はどうなのかなと調べると60~120年に一度と出てきました。でも、小説の中では30年いうのがキーワードですからね。
     第二章を連作短編ということをすっかり忘れて読み出しまして、その内に、あーそう繋がるのかぁ、と思わずひざを打ちました。うまいものです。引っかかったのは第一章だけで、それ以降は、どっぷり道尾秀介ワールドに浸りました。
    続きを読む

    投稿日:2020.02.03

ブクログレビュー

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  • sacredtree

    sacredtree

    光ったり翳ったりしながら動いているこの世界を、わたしもあの蝶のように、高い場所から見てみたい気がした。すべてが流れ、つながり合い、いつも新しいこの世界を。257ページ

    投稿日:2024.02.19

  • トモラ

    トモラ

    始めのうちは重いお話からなる6編。登場人物達は少しずつ時は進みながらも繋がっていて、幼少期の不幸さからは考えられないほど最後はホッコリした物語になっていて、良い気持ちで読了。

    投稿日:2024.02.18

  • レットブルの権化

    レットブルの権化

    どんでん返し系のミステリーでは無かったため、道尾秀介はこんな作品を書くのかと驚いた。短編同士の思いがけない繋がりが、この登場人物はこの後こうしたのか、こういう意図があるのか、と感傷的になったり個人的には1編目がいちばん良かった。続きを読む

    投稿日:2024.02.18

  • ニコハチ

    ニコハチ

    各章で前章の登場人物が主人公となる構成となっており、6章から成る作品でありながら、繋がりある1つの世界観を感じることのできる連作短編集。
    一言で説明すれば、前編3作は哀しいほどに純粋な衝動をテーマにしたイヤミスで、後編3作は家族愛を描いている。
    個人的には4作目の「春の蝶」の温まるラストが好きだった。
    道尾作品には、いつも主要登場人物の子供に心を持っていかれてしまう。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.02

  • 1978526番目の読書家

    1978526番目の読書家

    この本の大きなテーマの一つには“人とのつながり“がある。不幸や憎悪を生むのは人間だが、絶望から救ってくれるのも、人間である。六章のうち前半3つで心に黒いものを負った人たちが、後半では人と繋がり合うことで光を持てた。
    私は、自分の何気ない言葉、行動で、誰かが光を持てるような存在でありたいと思った。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.23

  • 獅子丸

    獅子丸

    連作短編集。
    最初の話でドキッとして、この手の話が続くのか〜と思っていたが、だんだんに穏やかな方へ流れていくように感じた。
    玄侑宗久氏の解説も良く、なるほどと思い読み返してみたくなった。
    実は秋の帰省時、新幹線の中での読書本として読み、短編集なのを良いことに途中のままになっていた。
    今回、インフルエンザに罹りやっと続きを読み終えた次第。
    やっぱり道尾秀介氏は面白い。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.06

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