【感想】恋

小池真理子 / ハヤカワ文庫JA
(37件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
14
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8
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  • 物悲しさと深い感動

    殺人を犯し、まだ若くして死の淵に立った主人公が語る、一生に一度の恋の物語。屈折しているようでピュアすぎたからこそ、異形な恋に悩み、惹かれたんだと思います。
    犯罪後、主人公が抱え続けた絶望的な孤独を理解する程、ラストの真実に感動すると共に、深い悲しさを感じる作品です。続きを読む

    投稿日:2015.02.05

  • わかる!主人公の気持ち

    小池真理子氏の小説は2冊目。最初はミステリー。さてこの本は?

    おもしろい!
    気持ちがわかる!こういうことってなさそうだけど、あるかもしれないって感じます。
    ネタバレになるから、あまり詳しく書けませんが。

    途中から謎の中身が見え始めて、ああやっぱり・・・と同感しました。布美子の死の間際に語られる秘密。ピュアな性格ゆえ恋してしまう。それは報われることのない恋、やがて悲劇が。そして切なく哀しい最期。小説最後のほうはもう涙・・・。

    ここのところのチョイスは「アタリ」小説ばかりで、なんだかとても幸せな気分です!
    続きを読む

    投稿日:2016.02.16

  • 小池真理子さんだったら、まずこの本から

    今まで2度ほど読んでいました。今秋ドラマ化するということで、また読みたくなり検索したところ、電子化されていて即購入。3度目ですが一気に読んでしまいました。小池真理子さんを読むのならまずこの本からお勧めです。続きを読む

    投稿日:2013.09.27

  • ふと思い出すと、何度でも読み返したくなります。そして、読むと必ず「軽井沢」に行きたくなります。ラストも、美しく、物悲しく、果実の様な甘い匂いを感じます。いつまでも忘れられず、心に深く残る作品だと思います。続きを読む

    投稿日:2014.03.21

  • ぐいぐいと・・・・・

    だんだんと狂気にとりつかれていく主人公が切なくて怖いです。これしか道はなかったのか・・・・・・。

    投稿日:2015.04.01

ブクログレビュー

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  • もこの

    もこの

    このレビューはネタバレを含みます

    全体的に色っぽくて背徳的だけどいかがわしい感じはしないという不思議な小説でした。
    主人公がただ肉欲に溺れるわけではなく、片瀬夫妻を神聖視しているのではと思えるほど深く愛してしまったが故に起きた悲劇といった感じです。
    どう考えてもピュアな恋愛とは程遠いはずなのですが、下手な恋愛小説よりよほど真剣さというか、鬼気迫るほどの純粋さを感じました。
    雛子が大久保に恋をした時に、布美子が肉体ではなく精神での繋がりを求めるなんて汚いといった表現をしたのが印象的でした。
    布美子に感情移入しすぎて大久保を撃ち殺すシーンで自分までスッキリしてしまいました(^_^;)

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.01.26

  • yu-cnz

    yu-cnz

    大久保勝也

    どんな男

    ベンさんと重なる
    そんな誠実な男ではなさそうだ

    これは恋なのか
    恋とは別次元の、別世界の、
    話。

    投稿日:2022.05.24

  • 前太ハハ

    前太ハハ

    再読です。
    著者が配偶者を亡くし、それを綴ったエッセイが話題になっていたころから著者のことがなんとなく心配で、でも、そんな辛いエッセイを読む気にはなれず、本棚に合った直木賞作品を再読することで折り合いをつけました。意味ないけどね。

    著者のことを初めて知ったのはまさにこの小説で、当時はかなりインパクトがありました。
    その後も著者の本は何冊か読みましたが、本書を超えるものはありません。

    再読でも、軽井沢の風景描写が美しければ美しいほど不穏な気持ちに拍車がかかってゆくという読者の誘導は絶妙だと感じたし、70年代の学生闘争の象徴である浅間山荘事件の終結が奇しくも主人公の官能的な世界の終焉と同時にやってくるというウマさにも唸りました。
    そしてなにより、思春期の少女のような主人公の無垢な心が、退廃的な夫婦に惹かれ囚われていく様は圧巻です。
    だからこそこの崩壊の結末も哀しくはあるけれど納得感もありました。
    そんな中、マルメロの樹が最後に残してくれたメッセージには胸が熱くなりました。
    余韻が残る作品。

    藤田宜永さん、ご冥福をお祈りいたします。
    続きを読む

    投稿日:2022.01.27

  • 翼の生えた猫

    翼の生えた猫

    一言で言うならは、すさまじい本です。
    これほど力のある作品と出会えることは、一生のうちにそうたくさんはないだろうと思うほどです。
    作品に描かれることになるテーマもさることながら、最初から最後まで、ことごとく予想を裏切る展開が続き、特に後半は息をするのを忘れそうになります。
    情景・心理描写の生々しさも、自分がその世界に飲み込まれたような感覚になります。
    最初にどんな事件であったか、表面的な事実は語られている、いわゆる「サスペンス」でありながら、これほど最後の最後まで真相が分からず先へ進まずにいられない作品には出会ったことがありません。
    直木賞受賞という事実が霞んで見えるほどのとてつもない傑作です。
    続きを読む

    投稿日:2022.01.27

  • ぴょん

    ぴょん

    設定が古めなので想像しにくいのが難点。
    憧れの夫婦に自分も関わりを持っていたい、そう思うこともありそう。だが、関わりの程度というものがあるんじゃないか。他人との距離のとりかたは難しいやね。

    投稿日:2020.09.30

  • kei_m

    kei_m

    直木賞受賞作。
    連合赤軍が浅間山荘事件を起こした1972年、大学生の布美子は、助教授の信太郎と妻の雛子との優雅で奔放な魅力に心を奪われていた。
    軽井沢を舞台に繰り広げられる愛憎劇。
    なるほど、これが「恋」であり、タイトルの表すものなのかと、唸らされた。続きを読む

    投稿日:2019.11.16

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