【感想】ノーライフキング

いとうせいこう / 河出文庫
(44件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
6
13
16
5
1
  • 当時を知っている人の方が楽しめそう

    都市伝説のような噂の数々が子供の独特なネットワークで広がっていく様子が面白かったです。
    が、正直最後までよくわかりませんでした。。

    この本が発行されたのが1988年。きっと当時を知る人達には伝わるものがあるのでしょう。
    その頃生まれて間もない自分には不思議な雰囲気しか感じられませんでした。
    続きを読む

    投稿日:2013.11.28

ブクログレビュー

"powered by"

  • 一条浩司(ダギナ)

    一条浩司(ダギナ)

    ファミコン全盛期の子どもたちのネットワークと、都市伝説的な噂が社会問題に発展する過程を描くなかで、80年代後半における、デジタルへの希望と不安が入り交じる時代感覚をすくい取ったサスペンス味のある小説。深く考えると考察の余地が多いし、汲み取れるメッセージ性もあるとは思うが、序盤はノスタルジーな感覚、ラスト付近はよくわからん不気味さが強く印象に残る雰囲気ゲー。あとがきにあるように「降りてきた」物語は神がかっている故、30年たった今も人をひきつける魅力があるんだなぁと。ファミコン世代なら一度は読んでほしい傑作。続きを読む

    投稿日:2021.11.30

  • ゆうちん

    ゆうちん

    いとうせいこう氏の処女作とのこと。

    物語が降りてきて一気に書き上げたそうだ。それに習い自分も気合を入れて一気に読みすすめる。

    200ページ程なので、中編になるのかな?

    ビデオゲームをモチーフにした、社会問題を取り上げた文学小説といったほうがいいんだろう。
    自分の中で、良い小説と思える基準にしている
    難解な単語を使ったり、分かりづらい文章構造じゃないこと、はクリアしているので、数時間で読むことができたしいい作品なんだけど。
    途中何気ない文章が、とても怖く感じたり。

    ゲームソフトの呪い、クリアするための攻略法とやらが、若干抽象的でわかりづらいような。
    でも物語のポイントは子供世界のリアルと大人社会の軋轢を書きたいわけで、そういう、それこそゲーム的・物語的な仕掛けや伏線回収などエンタメ的なものを提供している種類の小説ではない。

    ゲームのワクワク的な面白さを期待してしまったのでその点では肩透かし。
    なんせこれは初版が30年以上前の本(1988年!)

    「ノーライフキング(無機王)」っていうタイトルは最高にかっこいい。サバン症候群的なさとるくんのキャラクターが気に入ったのでもっと活躍してほしかった。
    続きを読む

    投稿日:2020.07.06

  • hanon

    hanon

    圧倒されました。誰も真似できないすごい作品。嫉妬する。★5でないのはただ自分が理解しきれていないから。

    投稿日:2020.03.29

  • キじばと。。

    キじばと。。

    小学校四年生の大沢まことをはじめ、子どもたちのあいだで「ライフキング」というゲーム・ソフトが流行し、学校や塾ではそのゲームをめぐるさまざまなうわさが取り沙汰されるようになります。呪われた世界を救うというゲームの世界観は、たちどころにうわさが広がっていく子どもたちの情報網を通じて現実世界へと流れ出ていき、大人たちのさまざまな反応を引き起こしていきます。

    1980年代の消費社会を背景にした作品で、たとえば大塚英志の『物語消費論』(角川文庫など)などによって提示された見取り図のもとで読むことが可能であるように思われます。大塚は、やはり本書と同時期に子どもたちのあいだで流行した「人面犬」にかんする都市伝説を、民俗学的な手法を駆使しつつ分析するとともに、昭和天皇をめぐるメディアと一般の人びとのまなざしが「不在の王」を取り巻きつつ構成されていくことについての分析をおこないました。本作に登場する「王」にも、同様の構造を見て取ることができるでしょう。

    「解説」の香山リカは、時代にあまりにも密着しすぎた本作との衝撃的な出会いと、現在におけるより深刻な困難について語っていますが、たとえば浦沢直樹の『20世紀少年』(小学館)のように、ノスタルジックなあじわいをたのしむという読みかたもありえるのではないかという気がします。
    続きを読む

    投稿日:2020.03.05

  • jixisan

    jixisan

    ゲームが出始めたときはおそらくすばらしく最先端な話だったんだろうなって印象。ちょっと時間が経ちすぎてしまいましたかね

    投稿日:2020.02.29

  • hectionist

    hectionist

    序盤、おお!?と面白い流れなんだけど、
    中盤からいまやよくある噂と真相みたいな話になってしまった。
    しかし確かにリアルという言葉が今も通用しているし、コンピュータに子供が(大人も)支配されるという、先見の明はスゴイ。
    明確な答えという名のキングがまだ現れてないという結論もまたリアルだ。
    続きを読む

    投稿日:2020.01.19

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。