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笙野頼子 / 文春文庫 (10件のレビュー)
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0107springsteen
これはあかん芥川賞の方かなぁ。 ブレードランナーを想起させるって、うーん、それは無理筋ってもんでしょう、という気がするのだけれども。 そもそもお話があんまりそそられないなぁ。
投稿日:2020.11.07
1080magic
このレビューはネタバレを含みます
不条理な、心象風景の飛躍。シーンとしてはわかるけど、イマジネーションのジェットコースタームービーのようなめくるめく速さにはついて行けなかった。
投稿日:2017.06.11
しゅうこ
冒頭のインパクトがすごすぎるし、テーマも話もすごい。ことばの使い方や比喩が特殊でちょっと読むのに時間がかかったけども。 もう、夢と現実の境界がわからなくなるとかそんなレベルの話じゃない。そういう二者を…分ける概念はもはや無いような感じ。 あとがきの対談で、そういう世界「もう一つの世界」を掘り起こすために「私」を使うんやっていよった。作者自身っぽい「私」を使うのは(私小説とはまた違う)何かしらの目的があってするテクニックやと思っとったけど、そういうのん言ってくれるのもめずらしくて、対談も興味深く読んだ。 「シビレル夢ノ水」が猫小説かと思わせといて蚤でしたー三つの中ではいちばん好きやった。まじで蚤に取って代わられるかと思った。続きを読む
投稿日:2016.07.10
nekonote
タイトルはSFっぽいけど全然違う。 冒頭から強烈。 「去年の夏頃の話である。 マグロと恋愛する夢を見て悩んでいたある日、当のマグロともスーパージェッターとも判らんやつから、 いきなり、電話がかかって来…て、ともかくどこかへ出掛けろとしつこく言い、結局海芝浦という駅に行かされる羽目になった。」 日常風景と、 時間・空間(距離感)のねじれた超現実的ヴィジョンが重なりあった世界を生々しく描いたシュルレアリスム的小説集。 夢をリアリズムの手法で描いたらこうなった、 と説明した方が当てはまるのかな。 他人の夢の話を聞くほどつまらないものはないと言われているけれど、 この人の夢語りには、全く当てはまらない。 悪夢を見ている「私」の実像を、 滑稽なものとして浮かび上がらせるメタ視点で描いているから、 単純に読み物としても面白いと感じた。 居候猫についていた蚤に対する、 幻想的なまでの強迫観念を描いた「シビレル夢ノ水」も非常に印象深い。続きを読む
投稿日:2016.02.14
venezia
1994年上半期芥川賞受賞作。一言で印象を語るなら「お気軽なカフカ」といった感じである。誰とも知れぬ者からの勧誘(あるいは半強制的な示唆)によって、鶴見線の海芝浦に向う私(沢野)の体験を綴る一種のロー…ドノヴェル。目的地も、途中で経過すべき「オキナワ会館」もはっきりしていながら、そこに当然あるべき「何故」そこなのかは謎のままだ。では、当然そのことに付き纏う焦燥感は、といえばこれがまたあるようなないような「ユルさ」なのだ。そして、これこそがまさしく笙野頼子の文体であり、持ち味なのであろう。続きを読む
投稿日:2013.09.27
alexx
これはなかなかの傑作。 ポストモダン文学ってほとんどツボにはまらないことが多かったんだけど、流れるような文体と幻想的でエキセントリックな描写はクセになる。 収録短編『シビレル夢ノ水』はなかなかメンタル…がやられる一編。 第111回芥川賞受賞作。続きを読む
投稿日:2013.08.21
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