【感想】プラ・バロック

結城充考 / 光文社文庫
(127件のレビュー)

総合評価:

平均 3.2
12
36
48
20
5
  • 飯炊きの極意に似ている…

    まるでご飯の炊き方のような作品
    でした。
    【始めチョロチョロ中パッパ、
    ジュウジュウふいたら火をひいて、
    赤子泣いても蓋とるな
    そこへばば様とんできて、
    わらしべ一束くべまして、
    それで蒸らして出来上がり】
    はじめは、ハードボイルド調な
    語りと、話しの意味が理解し
    にくい文章にくじけそうに
    なりながら、途中から
    ジュウジュウふいてきましたね。
    赤ん坊が泣いても蓋取るな的な
    ハラハラあり、最後にわらしべ
    一束と、蒸らし部分もあって、
    美味しいご飯(物語)の出来上がり。
    失敗したか?と思ったが総合的
    には楽しめました。
    美味しいご飯で、ごちそうさま
    でした。

    ※仮想世界のくだりがわかり
    にくいかな。
    好みが真っ二つに別れる作品
    だとは思いますね。
    続きを読む

    投稿日:2015.11.25

  • 一冊通して緊張感が抜けないスリリングなミステリー

    ナイフの刃をずっと喉元に突き付けられながら読書しているような、緊張感がある本でした。20歳代の綺麗な女性刑事がヒロインで、身体を張って事件に挑んでいく姿の描写が優れているからかもしれません。頭脳も並みの男性刑事以上なので、犯人に至る着想がどんどん出てきて、しかも行動してしまう。男視点では「ああ~、そこ自分で行っちゃう?危ないよ~」という思いが終始抜けませんでした。横山秀夫の警察モノのような組織内部の葛藤、逢坂剛のハゲタカシリーズのような我の強い男性キャラ、ネットワーク技術を駆使したサイバー犯罪、これらの要素が組み合わさってミステリーとして十分な読み応えを構成しているように思いました。続きを読む

    投稿日:2015.01.19

  • 清冽にして果敢なヒロイン

    ヒロイン・クロハの魅力に参ってしまった。警察官として有能で射撃の名手と設定されてはいるが、女性ゆえ暴力的状況には精神的に弱い。殴られるかも、とかレイプされるかも、と思うと身がすくんでしまう。それでも勇気を振り絞って状況に立ち向かっていく。幼子の命がかかっていると思った瞬間リミッターが振り切れる。著者はサイバーパンク世代とのことで、なるほど、ギブスン的世界が心地よい。続きを読む

    投稿日:2013.09.24

ブクログレビュー

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  • raindrops

    raindrops

    怖い本だった。
    冷凍コンテナに眠る多数の遺体。自殺か他殺か。
    機動捜査隊のクロハが挑むサスペンス。

    クロハの精神は大丈夫なのだろうか。普通であればとても耐えられない。

    投稿日:2023.12.14

  • masao3966

    masao3966

    前半はスンナリとは読めず、名前がカタカナ表記もあって中々読み進めなかった。只後半は前半よりは読み進められました。最後は少々拍子抜け。

    投稿日:2023.12.13

  • AT

    AT

    意図して無機質な雰囲気を作品全体に与えたような乾いた世界観。降りしきる雨だけがこの物語に与えられる水分。暗い雨。
    カタカナで表記される登場人物も読者の感情移入を敢えてさせない効果を狙ったものなのか?どこまでが現実なのかバーチャルなのか錯覚さえ覚えてしまうような、どこか遠くから眺めているような、そんな雰囲気を感じる作品。独特の世界観に惹き込まれた。カガをもう少し掘り下げて描いて欲しかったと個人的には……。続きを読む

    投稿日:2023.12.04

  • ねるねる (旧shaadi)

    ねるねる (旧shaadi)

    発見された死体の数が、尋常ではなかった。
    冷凍コンテナから発見されるのは、私の中では斬新だった。

    気づけばまた、女性刑事が主人公。
    残念な出来事もいくつかあったけど、今後の活躍も期待!

    内容については、ネタバレになりそうなことばかりで、上手く書けませんでした…続きを読む

    投稿日:2023.11.23

  • ひまわりめろん

    ひまわりめろん

    う〜ん( ・ั﹏・ั)

    もったいない気がしてしまった

    って言うのは、すごく読みづらかったんよね
    意図した読みづらさだとは思うんだけど

    日本人の名前をカタカナ表記するところとか、ハードボイルド風(あくまで風)なぶつ切りの文章とか、頑なに神奈川県って言わないところとか

    いやもう神奈川県でええやん!いちいちクロハ(主人公)の住む県ってめんどくさいわ!
    横浜港でええやん!本牧ふ頭でええやん!

    分かる!分かるよ!
    硬質でバーチャルな世界観を表現したかったんでしょ
    そこがこの物語の肝なんですわってのは分かる
    でも、せっかく面白いストーリーなのに、その読みづらさが邪魔でしゃーない
    他のやり方あったんじゃないかなーって無責任にも思うんですよ

    これ、マメムさん高評価だから信じて最後のむっちゃ面白いとこまでたどり着けたけど
    まぁまぁきつい
    で恐らくこれ読んだ人たちも有栖川有栖さんが絶賛してたからとか田中芳樹さんがとかって理由で頑張ったんじゃないかなとまで想像しちゃいました

    もったいない
    めちゃくちゃ面白いのに絶対に万人受けしない
    続きを読む

    投稿日:2023.11.18

  • マメム

    マメム

    私の読書歴で最も没頭した作品かも知れない。

    本作『プラ・バロック』のあらすじと感想になります。

    機動捜査隊に所属する女性警察官のクロハは、ある刺殺事件に駆り出された途中で、所轄の奇妙な事件を捜査せよと班長に言い渡される。
    それは港に隣接する冷凍保存型のコンテナの1つで異臭がするという通報で、現場に到着したクロハは冷凍コンテナの中に整列された14体の凍死体を目の当たりにする。

    集団自殺なのか?殺人なのか?
    奇妙な事件は、これだけでは終わらなかった。むしろクロハにとって、それは長い数日の始まりに過ぎなかった。

    解説で有栖川有栖さんが選考委員を務めた本作含めた日本ミステリー文学大賞新人賞は、ずば抜けた作品がなければ受賞作なしが認められる程にハードルが高い文学賞。本作は第12回の受賞作であり、過去3回は受賞作なしであったことで、満場一致となった本作を絶賛すると共に安心したと書かれています。

    確かに本作は警察小説さながらのサスペンス、緻密な犯行、一風変わった仮想空間でのやり取り、そして切ない結末と、読者の手を止めさせる余地もなく怒涛の展開でゾクゾクしました。

    10年以上前の作品だと感じさせる描写はありつつも、クロハの恐怖や怒気に同調する自分がいて、読後の満足感は十二分でした。
    続きを読む

    投稿日:2023.08.23

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