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遠藤周作 / 新潮社 (115件のレビュー)
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総合評価:
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脳髄ぱんち。
本棚を漁っていたら出てきたので軽い気持ちで読んでみたら思った以上にのめり込んだ1冊。 本書は小説家、遠藤周作による「イエス・キリストの伝記本」である。 元々ユダヤ文化に興味があるので、恐らく難し…いんだろうなと思いながら文字だけ追ってみるくらいの軽い気持ちで本書に触れてみたのがだ、これが難しいんだが面白い……! 「神の愛」「愛の神」を説くイエスと、それがわからない弟子。しかし、彼の死の3日後に弟子達が「神の愛」を布教するようになるのは何故なのか? 最終的に何もわからないのになんでこんなに面白いのよ……。続きを読む
投稿日:2024.02.27
0541
日本人からみたイエス像をリサーチや情景を含めてよく言語化されており読んで楽しかったし、弟子像についても多くを新しく認識することができた。 最後になるにしたがって、はっきりとすることが難しくなってきてい…たけれど言いたいことは書いてあったと思う。どうにか書かずしていられなかったと思うしいい仕事をしてくれたと感謝の気持ちが湧きました。日本人の自分にとってもしっくりくるイエス像だったが、自分の心に従って様々イエス像が作られる。また弱者については永遠のテーマなのかな?この作者の他の本も読んでみたいです。続きを読む
投稿日:2024.02.14
絵馬nuel
このレビューはネタバレを含みます
私は本書にイエスの天涯孤独を読んだ。 「汝等は徴と奇蹟を見ざれば信ぜず」(ヨハネ、4・48)とあるが、民衆はおろか、弟子たちですらもイエスの真意には寄り添わず、ひたむきに「愛」を説くイエスに、病を治す奇跡や、ユダヤ民族主義のリーダーとして立ち上がることを期待していた。 「裏切り者」ユダに、イエスの意図を理解したうえで、民衆が求める者へと路線を変えてほしいと切に願い、幻滅した「哀しき男」[第8章]としての像を見たのは斬新な指摘であると感じた。 お伽噺のような「物語」を基にして、説得的な「事実」を論理的に追及しているというある種の矛盾がとても面白かった。
投稿日:2024.01.22
akamasaboom
231109049 愛されないもの悲しいもの、救われぬものが必要なものは「奇跡」ではなく「愛」であり「寄り添い」である。
投稿日:2023.11.09
伊鈴
人間は神の愛よりも奇跡や効果ばかりを求める。著者の言葉を借りるなら、私たちのほとんどは卑怯で弱虫だ。私にもイエス様の哀しげな顔が見える気がした
投稿日:2023.10.19
読書太郎
【一言感想】 神は神罰も奇蹟も行えない、ただ同伴者として在り続けることはできる キリスト教徒でもある小説家の遠藤周作さんの評伝でもあり歴史小説でもある、"イエス・キリスト"の生涯を遠藤さんなりの視点…で描いた一冊 "イエス・キリスト"は無力な人間であったが、最期の時まで「神の愛」を信じていた 自分が無力であり何もできないことを知りながらも、隣人に対して「愛」を説いていた 読了して、"神"は奇蹟を起こして自分たちを助けてくれるのではなく、自分たちのすぐ近くにいて行動を見守ってくれる存在 自分が誤った行動を起こしそうになる時に踏みとどまれる最後の良心になってくれるような存在 そのような存在なのでは無いかと考えさせられた作品であった 続きを読む
投稿日:2023.06.12
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