【感想】国芳一門浮世絵草紙2 あだ惚れ

河治和香 / 小学館
(11件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
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  • 読書でお江戸 色恋編

    国芳一門物語の第2巻は、国芳の娘の登鯉とその幼なじみたち、お江戸の町娘の色恋模様の物語。
    素直になりたいのに素直になれないもどかしさや、江戸っ子らしすぎる意地の張り合い、身分違いの切なさや、女であるがゆえの苦しみが切なく描かれております。
    出てくる男はいずれも個性派なれど、各々にいい男。
    恋の儚さは人生の儚さ。恋にも人生にもひたむきなお江戸の人々を、やはり愛さずにはいられません。
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    投稿日:2015.05.13

ブクログレビュー

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  • advicekiyomidosu

    advicekiyomidosu

    シリーズ第2巻もたっぷりとした余韻に。

    副題のように、今回は恋がテーマ。
    国芳のむすめ、とりの恋もそうだが、国芳が愛してやまない心の師匠葛飾北斎との縁も。
    北斎が愛したが、その愛ゆえに道をはずす孫、仁三郎。
    その仁三郎の背中に紋紋の刺青の下絵を書いたのが国芳。
    それがゆえに、北斎は国芳を遠ざける。

    遠山の金さんと幼馴染という国芳の縁も。
    続きを読む

    投稿日:2021.04.16

  • ホースケ

    ホースケ

     国芳一門のシリーズ二巻。

     男には惚れても、一緒になりたい男には手が届かなくてもどかしい、女っ気というよりは男勝りの江戸っ子気質は親父譲りの国芳の娘、登鯉。
     うちの娘を武家にやれるかと息巻いていた国芳だったが、最近はやけに登鯉の縁談を気にするようになってきた。
     というのも、北斎の家に訪問し、北斎の娘お栄を見て以来この調子だ。
     お栄は親と同様に絵で生きていたが、すでに生き遅れの女になり、国芳はお栄に登鯉の行末を見たのだろう。

     登鯉を誰かに嫁がせようとする国芳一門に対して、登鯉は苛立ちを隠せない。


     北斎の娘、お栄と国芳の娘、登鯉が揃って屋根上からの火事場見物してるところが面白い。
     江戸末期は北斎、国芳、国貞、広重の爛熟期の浮世絵師たちが、揃って下町に住んでいた時代だ。
     そんな浮世絵師たち、江戸っ子たちの交流があったのかもしれない。
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    投稿日:2021.01.06

  • 綱吉

    綱吉

    登鯉ちゃん、おきゃんだなあ、やっぱり可愛いなあ。
    すぐ寝ちゃう登鯉ちゃん、侍を好きになっちゃう登鯉ちゃん、寂しさと強がりの登鯉ちゃん。
    お玉ちゃんの話も切なかったし、お栄さんもいぶし銀で良い。
    女性にばかり目が行くのは、私の問題か著者の問題か、それともキャラクターの賜物か?続きを読む

    投稿日:2019.08.22

  • kaze229

    kaze229

    あまりに面白いので
    わざと、時間をかけて
    読み進めています

    ある素敵な「本読み友だち」から
    これ いいよ
    ただし
    読みだしたら止まらないよ
    と 言われていたのですが

    本当に その通り
    だから
    わざ
    一章ずつ
    ゆっくり たっぷり
    ページを繰ろうとするのだけれど


    杉浦日向子さんの「百日紅」が
    また違った視点で見られたり
    三谷一馬さんの「画集」を
    もう一度、繰ってみたり
    江戸の下町の暮らしに
    心地よく誘ってくれています
    続きを読む

    投稿日:2018.04.05

  • a0061878

    a0061878

    シリーズ2作目。面白ーい!べらんめぇでどたばたな話なのに、なんだか切なくなったり。いいなぁ、河治さん。今回は北斎の娘お栄も登場。お栄とは朝井まかてさんの「眩」で仲良く?なったから、出てきてくれて嬉しい!国芳も北斎には頭が上がらなかったんだな。続きを読む

    投稿日:2016.12.17

  • hosinotuki

    hosinotuki

    幕末の事件にからみながらも,江戸っ子軍団国芳一門,面目躍如の活躍ぶり.登鯉の恋模様や国芳の北斎への憧れなど,微笑ましいものもあれば,高野長英の脱獄がらみの話もあって,中身の濃い短編集.各編の挿絵がまたいい.続きを読む

    投稿日:2016.11.25

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