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葉室麟 / 文春文庫 (27件のレビュー)
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総合評価:
ナチ_コチ_ショチ
1
葉室氏は性善説の立場か・・・いのちなりけり、花や散るらん、いずれも読後感がいい。
前作“いのちなりけり”の続編であり、忠臣蔵とのコラボというより、忠臣蔵を架空の人物である雨宮蔵人・咲弥の視点からとらえ直したものともいえる。時代小説をあまり読まない私にもわかりやすい文章で、読み応え十…分だった。他の数作品もそうだが、葉室氏の小説には根っからの悪人が登場しない。この小説でも、吉良上野介・神尾与左衛門の最後もきれいな散り方だった。葉室氏の性善説・・・これはこれで氏の小説の根幹をなしている一つだと思う。私にとっては、続けて読んでみたい作家のひとり。続きを読む
投稿日:2014.11.07
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たけのこ
子供の頃、年末年始になると必ず放送されていた時代物でした。少し懐かしさを感じながら読み進めましたが、この目線は新鮮でした。 武家と貴族、色々な思惑が絡まり合う様子は現在の思考ではややこしい限りです…が、各々の四季を愛でる姿は感性の豊かさを感じさせます。 いかにせん都の春も惜しけれど馴れし東の花や散るらん 忠臣として描かれた人びとも悪人として描かれてきた人物も、誰かにとっては大切な人。史実を背景にした物語はとても好きだけど、別の視点から考えると常に残酷だと思わされます。 単行本を読んだけど、検索しても文庫本しか出てこなかったのは何故?続きを読む
投稿日:2024.01.27
Bookrium
雨宮蔵人と咲弥の生き方を通して忠臣蔵を描くという珍しい構成です。 今でも桜や紅葉の名所として美しい姿を残している六義園ですが、綱吉と柳沢吉保が出てくるとどんな作品でも薄汚く感じてしまいますね。 それは…さておき葉室氏が描く武士道は本書でも健在で、忠臣蔵でさえ単なる主君の汚名を晴らすだけの忠義物語に留まらず、大奥における公家のプライドや尾形光琳や荷田春満といった絵師や国学者の観点まで絡めて非常に多面的かつ奥深い作品でした。続きを読む
投稿日:2023.09.10
トッチ
雨宮蔵人と咲弥夫妻に、いつの間にか香也という娘がっ。 話に、徳川綱吉と吉良上野介が出てくると、これは忠臣蔵か?というわけで、京の郊外に静かに住んでいた夫妻も巻き込まれていきます。 巻き込まれて…いても、お互いがお互いを思い、何があってもぶれない夫婦に感動です。続きを読む
投稿日:2022.10.23
じちょー
いい。 忠臣蔵を題材としている。 敵も味方もいい。儚い美しさを貫いている。 だが、それは脇役で夫婦・親子の愛を描いているのだ。 いかにせん都の春も惜しけれど慣れし東の花や散るらん
はいなん
忠臣蔵を表舞台にした構成の物語、雨宮蔵人と咲弥と娘の香也の親子の情景が浮かぶようだった。宿敵である神尾与左衛門も憎めない人柄だった。スピード感も読み応えも十分だったがどこまでが史実でどこがフィクション…か分からくなった。12月14日が討ち入りの日、この時期に読んで良かった。続きを読む
投稿日:2021.12.02
jusey
第142回直木賞 付箋 ・ひとに教えることは学ぶことでもあります。 ・まことの恋とは忍ぶもの 誰にも知られず、おのれの心にすら告げぬ恋
投稿日:2021.08.21
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