【感想】超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか

リチャード・ワイズマン, 木村博江 / 文藝春秋
(36件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
11
15
7
3
0
  • 脳は見たいものしかみない都合のいい奴。


    イギリスのエディンバラ大学で超心理学の学位を取得した著者のリチャード・ワイズマン博士。

    大学在籍中にはプロのマジシャンとしても活動。

    超常現象の仕組みを学問と実践の両方から探った彼が、
    20年の長きにわたる研究結果をまとめたのが本書。

    世界中で100年以上に渡り、毎年何百万人もの人々が占い師や霊能者のもとに訪れ、
    自分ことをズバズバ言い当てられたというのは、どういうことなのだろうか。
    幽霊の目撃は後を断たず、写真が発明されてからはそこに写るものが霊だと主張する人々が出てきます。

    人間の脳は精密にできているがゆえに誤作動も起こしやすいと著者は言う。
    人間の知覚のゆがみと無意識を実感しつつ、人間の気づかぬ不可視の心理に迫ります。
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    投稿日:2016.03.03

ブクログレビュー

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  • ありんこゆういち

    ありんこゆういち

    心霊的なもの大好きではありますが、信じているかと言われればそういう事もあるかも。位な感じです。実際自分で体験している事もあるので、無いと言い切れないけれど、基本的にはそういう事を信じている訳ではないというねじれが生じている人間です。
    超能力も超常現象も霊現象も脳の錯覚によって見えてしまうものなんでしょうが、全てを錯覚で片付けられるものでもないと思います。
    でも、普通に生きていけているならば、神秘体験をわざわざ自分から体験しに行かなくても、充分に人生は不思議なものなので、スプーンを曲げたり、心を読んだりしなくともよいと思います。唯一分かるとしたら家族の病気を治そうとして奇跡にすがるパターン。これは自分でも十分あり得ると思っています。
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    投稿日:2023.05.16

  • さくら

    さくら

    幽霊、体外離脱、予知夢などの超常現象を科学的に考察している本。
    幽霊を見る時、体外離脱を体験した時というのは、だいたいが寝ている時。なので、一種の睡眠障害であるというのが著者の結論である。

    あとがき「何でも科学的に分析すると夢も希望もなくなるという人がいるが、自然界というのは、夢と希望で満ち溢れている」という著者の言葉が印象に残った。
    確かに超常現象なんかを信じなくても、自然界、私達の脳や人体の仕組みについての方が、信じられない奇跡と希望で満ち溢れていると感じる。
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    投稿日:2022.06.17

  • mysterymanbo

    mysterymanbo

    見えないものを見る人間の脳の不思議
    占い師、超能力者、予言者、体外離脱、幽霊、ポルターガイスト、降霊術、カルト教団……あなたの脳はこうして彼らに騙されるーーー

    「運のいい人の法則」「よく眠るための科学が教える10の秘密」の作者、リチャード・ワイズマン博士が怪奇現象の科学的な謎解きに挑みます。
    本書で引用された特異現象のほとんどは科学的に説明されますが、実は説明しきれない事象はまだまだ存在しており、それらは意図的に(?)触れていません。例えば、真性異言(しんせいいげん)ですが、「ゼノグロシー」の訳語で、学んだことのない外国語もしくは意味不明の複雑な言語を操ることができる超自然的な言語知識、およびその現象を指す、超心理学の用語。
    有名な事例としては・・
    ルシアの事例(憑依現象による真性異言)
    1933年、高い教育を受けた16歳のハンガリー少女、ファルツァーディ・イリスが自称41歳の労働者階級のルシアというスペイン女性に身体を乗っ取られる(ように見える)事件が起きた。内気で教養あふれるイリスの性格は、がさつであまり上品とは言えない掃除婦の性格に変わり、イリスの母語であるハンガリー語はルシアの母語であるスペイン語に完全にとって代わられてしまった。この事件はマスコミでも広く報道され、よく知られるようになったが、次第に人々の関心は薄れ、忘れ去られてしまった。70年後の2003年、メアリ・バーリントン、オーストリアのペーター・ムーラッツ、オランダのティートゥス・リーファスら3人の超心理学者がこの事件を再調査し、ルシアと名乗る人格に相当する人物がスペインに実在するかどうかという点の確認と、86歳になったルシアの言語能力を調べた。大規模な調査にも関わらず、ルシア人格に相当する人物の特定はできなかったが、流暢なスペイン語を話すイリスの言語能力は再確認され、資料は心霊現象研究会 (SPR) の図書館に資料として保存されている。(Wikipedia)

    学んだこともない外国語を人格が変わったように急にしゃべれるようになるこの現象は、残念ながら科学的な解明には至っておりません。
    こうした本を出す以上、世間である程度話題になった事象を避けるべきではありません。
    この1点のみで、筆者のサイエンスライターとしての誠実性に疑問符がついてしまいます。
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    投稿日:2020.12.10

  • ykikuchi

    ykikuchi

    超常現象と言われているものは、人間の心理や、思い込み、ミスディレクション、意図的な種があったりするものであることがわかる本。

    投稿日:2018.10.25

  • yoshio2018

    yoshio2018

    身も蓋も無い、かもしれないが、超常現象の原因が解き明かされていく。博士と旅をするような構成で占い師、幽体離脱、念力、霊媒師、幽霊、マインドコントロール、予知能力の各章を読み進む。それぞれで、実際に読者が行える実験がついている。「夢の科学」を最近読んだので、夢の予知能力の記述についても、よくわかった。続きを読む

    投稿日:2018.10.11

  • itsuji

    itsuji

    理論的で楽しく読めた。
    脳みそはパーフェクトではないし、機械でもない。
    実に不完全な人間。
    それをとてもよく感じた。

    投稿日:2017.03.02

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