【感想】新しい市場の作り方―明日のための「余談の多い」経営学

三宅秀道 / 東洋経済新報社
(75件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
23
26
9
6
0
  • 組織人(サラリーマン)には耳の痛い話

    はじめのほうは「それなりのことは書いてあるが新味がないし、もったいぶった書き方でタルい本だな」と駆け足気味に読んでました。顧客思考が大事だとか、マーケティングができてないと技術があっても云々なんて話は、それこそ耳タコものです。

    しかし読み進めるうち、大きな組織の病弊について話が至ったあたりから、サラリーマンの心のやわらかいところに急にグサリと突き刺ささってきたのです。相変わらず、そんなに新味のある話ではありません。けれど、いま自分が会社で抱えている閉塞感のあまりにもど真ん中に命中するのです。

    印象に残ったところから1つだけ引用します。

    <<大きい立派な組織に属していて、しかも、近年新しい価値を産み出せていないと嘆く人と話していると、製品開発についても諸分野にいろいろと詳しい方だなと思いますが、どれだけ話しても、まだこの「言葉が追いつかない」ような感覚が私に感じられにくいのです。「言葉にしにくいが新しい」存在に話題が至らないことが多いのです。この方は「まだ何と呼んでよいかわからないくらいの新しいネタ」を扱われた経験は乏しいのではないかと思わされることが、たびたびです。>> p.707

    分かっているつもりのことですが身に沁みます。

    本書で訴えられていることは、商品開発だとかをやっている人にばかり当てはまることではなくて、会社という組織の一員としてタコツボ化しがちな多くの人々に思い当たる節があるのではないでしょうか。スマートな本ではないですが一読の価値があります。
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    投稿日:2013.09.27

ブクログレビュー

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  • akatami1234

    akatami1234

    紙の本を買って、今後も何度も読み返したい、と思った。最近の本ではないが、普遍的な市場創造の概念をとても理解し易い形で示してくれている。
    おススメ!

    投稿日:2022.09.24

  • asakusaumare

    asakusaumare

    無駄話が多い。なんか糸井重里さんのお友達なのかなんなのか、糸井重里さんが帯を書いてる本は内容がないものが多い。ここまでくると、糸井重里さん推薦の帯=読まなくていい本といってもいいくらいの確率。才能がある人だと思っているだけにとても残念。続きを読む

    投稿日:2022.04.13

  • gbh10103

    gbh10103

    新しい市場の作り方は、技術開発ではなく、文化開発であるとの説明にとても興味を持った。
    新しいビジネス企画や商品企画の考えるヒントが実例を元に満載されている。

    投稿日:2022.01.04

  • natsumi0525093

    natsumi0525093

    このレビューはネタバレを含みます

    2021年。コロナ禍で生活スタイルが一変した現在に読む。2012年には書かれた本であったが再認識させられることが多かった。

    ・軍事用のジャイロをクルーズ船に活用出来た
    ・日本の大企業は失敗を恐れて技術は発展するが製品化のチャレンジが出来ない

    これら提示されている事を見事解決してビジネスにしたのがmakuakeで、それが今大活況だ。(途中)

    特に印象に残ったのは
    ・(株)フットマーク:水泳帽がなぜ全国の学校で使用されているか?
    ・フットマーク社が「介護」という言葉を作った
    ・ハーレダビッドソンが日本の高速道路で二輪車が走れるように法律を改めさせた

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    投稿日:2021.02.05

  • harahide

    harahide

    「知らない人と最後に友達になったのはいつですか」。
    目から鱗の問いでした。日本企業の現状を説明するのに、十分に説得力のある分析でした。

    個人的には、組織から与えられた仕事をこなす事で、いっぱしのビジネスマンになったつもりでいた自分に気づかされました。

    テレワークのおかげで会社や社会との距離感が変化した今、一個人の有り様も大きく変化しています。この変化をチャンスとしてモノにできるかが、これからの人生に大きく影響しそう。

    当事者意識と世界への優しを持ちつつ、日々勉強を重ね、問題開発者を目指します。
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    投稿日:2020.07.28

  • okb38

    okb38

    このレビューはネタバレを含みます

    職場の上司に勧められて読んだ本。
    わかりやすくて2時間程度でざっと読めた。

    かつて大成功を収めた大企業にありがちな、「高度な技術をどうお客様に売っていくか」という考えを否定している。
    商品の価値を創造するには、生活文化、価値観からまるごと開発することが必要。

    すでに取り上げられている課題に対してどう解決するかを考えている時点でだめなんだ。誰も気づいていない、潜んでいる課題を見つける。そのためには、「ここが不便だな、もっとこうなればいいのに」という感情を大切にする。

    「どんな技術が有ればいいか」よりは、「どんな暮らしをしたいか、どんな世の中になって欲しいか」を考えることが新しい市場を作ることにつながる。

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    投稿日:2020.06.14

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