【感想】読書の技法―誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門

佐藤優 / 東洋経済新報社
(401件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
87
155
99
17
3
  • もっとたくさんの本を読みたい方へ

    日本で一番蔵書数の多い国立国会図書館が所蔵している書籍の冊数はおよそ1000万冊。これに対して、一般的な読書家が生涯に読める本の冊数は3000冊~4000冊だそうです。こういった数字からもわかるように、通常の読書方法で人が生涯かけて読める本は全体からすればごく一部。しかし、知的好奇心の強い読書好きの方には、もっとたくさんの本を読んで多くのことを知りたいのにと、もどかしい思いをしている方も多いのではないでしょうか。
    本書では、単純な読書時の目線の動かし方などの速読テクニックというよりも、どういった本を速読し、どういった本を熟読すべきかの選別の仕方や、読んだ本の内容を効率的に記憶する方法など、より実践的な速読のススメとなっています。(スタッフM)
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    投稿日:2013.09.23

  • 「知の巨人」による読書遍歴と「受験の神様」ばりの受験書指南

    むかし立花隆、いま佐藤優。「知の巨人」による読書遍歴を公開と思いきや、途中から「受験の神様」和田秀樹の御株を奪うほどの受験書指南が始まる。
    いわゆる「国際的なビジネスパーソン」に向けて書かれた本で、すでに12万部を突破という帯を見て、そんなにこの層は多いのかと疑問に思った。
    私は一冊を読むのにも四苦八苦している現状を打破したいと手に取ったが、キリスト神学の本を読んでる時が息抜きで、仮眠は15分程度で切り上げ、日付の変わる0時から自分のための読書に打ち込む著者の姿に、ただただ畏敬の念を感じてしまった。

    スマホやネットなどの誘惑をどうやって退けるかなんて悩みを共有してくれるのは、デヴィッド・L. ユーリンの『それでも、読書をやめない理由』の方だったな。ただペンを持ち本に直接書き込むって言う結論は同じだけど。
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    投稿日:2013.12.12

  • 実践するのは至難!?だが面白い!

    とても面白かった。
    が、常人にこの読み方ができるだろうか、とも思う(笑)
    まず、佐藤さんは非常に頭の回転が良い。この速度で回転させるのは頑張っても難しい。
    それから、惜しみなく紙の本に書き込める佐藤さんには本を買って収納できるだけのお金とスペースがあるわけだが、
    多くの人は毎月何百冊の紙の本に「書き込みをする」というのは難しいだろう。
    また、職業や体力の関係で佐藤さんほどの読書時間を取れない人も多いと思う。

    だから、本書に書いてあることを「実践する」のは難しいが、
    「佐藤優」に興味がある者には非常に面白いし、「技法」の背後にある「姿勢」を学ぶことはできると思う。
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    投稿日:2014.07.16

  • 基礎知識の重要性

    時間は有限であるから人が一生のうちに読める本の数も有限だということは、言われてみればもっともである。
    限られた時間の中でどのように本を読むべきなのか、ということが本書のテーマとなっている。

    中でも、熟読や速読以前に本を読むためには背景となる知識が不可欠であるとして、その知識を獲得する方法を科目ごとに具体的な書名をあげつつ多くのページを割いて説明している。
    これは様々な分野の本を数多く読んできた著者だからこそできることだろう。

    本の読み方については、一般人が参考にするにはちょっと厳しいのではないかという部分もあったが、知識を身につけるためにどのような本を読めばいいのか、という面では参考にしやすいのではないかと思う。
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    投稿日:2015.03.09

  • 速読って本当にできるの?

    月平均300冊以上読むという筆者の読書術を学べる本である。
    速読ってよく聞くけど本当にできるの?と疑問に思っていたが、この本でいう速読は熟読しなくてもいい本に対しては欲しい情報だけをピックアップする読み方のことで、どんな本でも速読できるというものではない。
    では、どうやって速読していい本とダメな本を見分ければいいのか、ということについて本書では詳しく書かれている。
    この本の最後に本書で登場した本のリストがあり、ここから次読む本を探すのに役立てることもできる。

    今までは本を読むときに何かを特別に意識せずにただ読んでいたが、この本をきっかけに読書の仕方を変えたいと思った。

    以下にこの本で気になった部分のメモを載せる。

    第1章
    どうしても読まなくてはならない本を絞りこみ、それ以外は速読する
    読書には順番があり、手続きがある。

    第2章
    速読の技術
    本には三種ある
    簡単に読むことができる本、そこそこ時間かかる本、ものすごく時間がかかる本
    速読術とは、熟読術の裏返しの概念
    熟読術を身に付けないで速読術を体得することはできない
    自分の知識の欠損部分を知り、そこを補うこと

    第3章
    速読の技法
    ためし読みをしてどのように読む本かを選別する
    判断するためには基礎知識が必要
    普通の速読をするためには、本の内容を100%理解しようとする「完璧主義」を辞めること
    必要とする情報についての明確な目的意識も必要だ

    第4章
    読書ノートを作る時間がもったいないへの反論
    本を読み終えてしばらく経つと、なにが書いてあったかという記憶が薄れてしまう
    読書後30分かけて補強作業をするとよい。
    読書ノートを作る最大のポイントは、時間をかけすぎないこと。

    第5章
    基礎知識の欠損部分を埋めるために
    高校レベルの教科書と参考書を活用する
    国語
    出口汪『NEW出口現代文講義の実況中継』は仕事で使う文章の読解力が飛躍的に向上する

    第6章
    リラックスするための読書は無駄ではない
    漫画は「動機付け」には使えるが、知識を身につけるものではない
    ベストセラーはどんな作品であっても、その時代の雰囲気をつかんでいる
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    投稿日:2017.08.05

ブクログレビュー

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  • sasola

    sasola

    読書術についての本を数冊読んだうちの1冊。

    ちょっとハイキングのコツが知りたいな、と思って読んでみたら、
    いかにしてエベレストに登るかの本だった、
    というような意味で合わなかった。

    けれども、読書のヒントは得た。続きを読む

    投稿日:2023.10.31

  • mercy

    mercy

    ビジネス書評
    読書レベル 初級
    ボリューム 270頁
    読みやすさ ★★★★
    知識・教養 ★★★★★
    理解度   ★★★★
    実現度   ★★★★★★!
    影響度   ★★★★
    一言感想:月300冊から500冊のビジネス本を読む人の技法を学びたい方、仕事で大量の資料を読まないといけない方、学生の方で国語数学社会が将来の何に役立つんだ!と疑問に感じてる方にオススメです。

    ビジネス書の読み方、向き合い方が変わりました!そして、知識が頭や体に残せます!ビジネス本を読まれる方はとにかく早めに知っておくべき内容だと感じました。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.23

  • camille

    camille

    著者は読書について極めていると思う。
    なので言っていることは正しいのだろうけれど、ついていけなかった。
    人生は有限だから無駄な本を読んでいる暇はないというような主張があり、その通りだけど私の場合はその前にネットサーフィンしている時間を減らすべきだと思った。続きを読む

    投稿日:2023.07.22

  • uma

    uma

    読書への興味が湧き上がった。

    速読の習得目的で手に取りましたが、
    「読書」の根っこを教えてもらった思いです。
    速読する効果と、実行のために必要なことを
    知ることもできましたが、
    それ以上に、読書で得られること、
    本の内容をより理解するために何をしたら良いかが
    分かりやすく具体的に書かれています。

    読後、たくさんの本を読んでみたい衝動に駆られています。
    また、高校の教科書が読みたくなりました。
    本に興味がある幅広い層に薦めたくなる良い本でした。


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    投稿日:2023.02.15

  • デーシュン

    デーシュン

    読書の基本を教えてくれる一冊。基礎知識がいかに重要か教えてくれる。基礎知識の重要性はある程度分野について詳しくないと気づけなくて軽視してしまいがちだが、知識の巨人の佐藤さんが語ると説得力が増す。読んで満足せずに、佐藤さんの読書方法を実践していきたい続きを読む

    投稿日:2023.02.13

  • 西村里奈

    西村里奈

    読書の技法というタイトルだった為、読書慣れしていない人向けかと思ったが、古参者向けだった。哲学、特にロシアの政治経済等の基礎知識がないと、例えが理解できない。

    政治への主義主張が強い。

    また、ロシアでの滞在体験については、ロシアとウクライナの戦争前なので興味深い。続きを読む

    投稿日:2023.01.29

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