【感想】戦中派虫けら日記――滅失への青春

山田風太郎 / ちくま文庫
(5件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 借買無 乱読

    借買無 乱読

    昭和17年11月から昭和19年12月まで、著者20歳から22歳の時の日記。ボリュームが多く読了するのに五ヶ月もかかってしまったのは、内容が難しかったから。戦時中から日本は食糧不足がひどかったのか、他の人の作品にもよく食べ物に関する記述が見られるが、著者も同様だった。他に、もっと高尚な記述があるのだが、読み取りきれなかった。続きを読む

    投稿日:2022.12.24

  • 臥煙

    臥煙

    戦後から見た戦前の暗い抑圧された時代とは異なる現代と大きくは変わらない日常。戦争に巻き込まれる庶民、現代にもあり得ることを教えてくれる、戦中の貴重な一次資料。

    昭和17年11月25日から昭和19年12月31日まで。筆者20歳から22歳の日記。
    家を飛び出した天涯孤独の青年。軍需工場で働きながら大学医科を目指す。

    物資が不足して高騰し長距離切符も手に入らないが、さほど庶民感情というか生活は変わらない。戦時中ではあっても熱狂はなく淡々と暮らす。少しづつ戦局は悪化していきついにB 29により東京が空襲される。だがまだ終戦前昭和20年に起こる悲劇を誰も知らない。
    もともと出版を考えることのない、作家になる前の装飾のない日記だけに真実が描かれていることだろう。

    お金に困り懸賞小説に応募、あっさり入賞してしまうところ、そして空襲下でも毎日の読書歴に後の大作家の片鱗が見られる。

    本作は昭和20年の「戦中派不戦日記」に続いていく。空襲下の日記は他にもあるが、日本の逆転勝利を信じる純な若者の目から見た戦時中の生活、貴重な記録であろう。

    続きを読む

    投稿日:2020.02.20

  • bukuroguidkodama

    bukuroguidkodama

    再読
    『戦中派不戦日記』に先立つ昭和17年から19年の日記
    日記は公開を目的としたものでなくとも
    読まれることは意識しているのでそのまま本当ではないにせよ
    ちょっとしたどうでもよいようなところの集積に
    その時代が映し出されて心地良い
    いつの時代もひとの変わらなさゆえに
    それぞれの時代が価値深い作品
    続きを読む

    投稿日:2018.10.19

  • ykikuchi

    ykikuchi

    山田風太郎さんの日記。昭和17年(1942年)11月から昭和19年(1944年)12月までの日記である。大東亜戦争まっただ中の日本がどんな様子だったのかを知ることができる。昭和20年(1945年)~の日記も出版されているようだ。続きを読む

    投稿日:2018.10.17

  • deepoperation

    deepoperation

    一庶民の視点から見た、太平洋戦争中の日本の描写と感慨であり、貴重な史料である。山田が有名にならなければ世にでることはなかっただろう。

    投稿日:2014.10.06

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