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舞城王太郎 / 講談社文庫 (207件のレビュー)
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総合評価:
naotan
1
その祈りは誰から誰に届けられるのか
「愛は祈りだ。 僕は祈る。」 印象的な書き出しに引き付けられるものの、その後に続く文章は背筋がむずがゆくなるような愛の物語だ。続く章ではグロテスクな描写が続き、私はちゃんとこの本を読み終えられるのか不…安になった。 章が変わるたび、登場人物も変わり、新しい世界が現れる。読み進めていくと、小説家を主人公とした一連のストーリーの中に、いくつかの小話が挿入されている構造だとわかって来る。作者の独特な文体にも慣れてきて、次はどんな世界のどんな話が始まるのか、ちょっと楽しみになって来る。 それぞれの話に一貫したテーマとして、愛が語られる。 「僕は祈る。」 その祈りはひょっとしたら作者の祈りで、私たち読者に向けて届けられる祈りなのだ。続きを読む
投稿日:2013.09.24
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読むOL
好きだから生きていて欲しい、君が君じゃなくなっても、どんな形であれ。愛とは時に自分勝手だ。 正直理解できない箇所がありましたが、20年前の文章ですが新しく感じ不思議でした。
投稿日:2024.03.26
ぱ
”愛”の存在自体は永続的とも言えるが、一瞬の感情の交わりで愛を成立させるのすらわりと無理だし、フィクション的だと言い続けたい。しかし、虚構もまた存在である。だから祈ったらいいよ。わたしも祈ってみようか…な。愛について語る人は、愛を持ってる人と、そうでない人だが、後者のほうが自己愛が強そう。つまり愛だよ。続きを読む
投稿日:2024.03.25
紺
このレビューはネタバレを含みます
「愛は祈りだ。」 こんなに痺れる小説の書き出しが他にあるかな。このフレーズも、一見敬遠されそうなバカみたいにまっすぐなタイトルも、文体も、あたしはぜんぶ大好き。舞城王太郎が大好き。 ASMAの話、智依子が内側から光るASMAに照らされた自分の身体を眺めるシーンが美しくて切なくてずっと頭に残ってる。それと、柿緒の弟の賞太が火葬場で棺に飛び乗って燃やすなと泣いたこと、それを見て泣いた治の涙は悔し涙で、本当は僕がそれをやりたかったと思っていること! なんだか衝撃で、でもあたしも、そんなふうに思えるような恋がしたい。その人が死んだときにその人の肋骨を胸に突き刺すような、突き刺せなくても、突き刺したかったと泣くような恋がしたい。好きな人に「好き好き大好き超愛してる」と恥じることなくばかみたいにまっすぐに伝えられるような恋がしたい。
投稿日:2024.03.17
朱夏
初の舞城王太郎作品を読了。 文字が大きめなのであっという間に読み終わった。 他の恋愛物語とは少し違うと感じた。 けど、イマイチ私に合わなかったな……
投稿日:2023.12.06
ちぇぇぇん
結構ポップというか軽い文体だけれど、起こっていること、主人公が小説に書くことの周囲との隔絶は結構辛いですね。 自分の経験を元にしたことって、絶対に説得力が出るし、なにより、だからこそ書き残す意味があるんですよね。 まあ、自己満足と言われればそれまでなのかもしれませんが…
投稿日:2023.08.20
逆様
恋愛とはそういうものなのだ。 結果としてどうなったかではなく、ほんの一瞬でも気持ちが通じ合ったかどうかなのだ。
投稿日:2023.08.09
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