【感想】藁の楯

木内一裕 / 講談社文庫
(204件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
13
68
76
30
5
  • 落としどころが・・・

    いろいろ考えさせらた作品です。
    発想はものすごく面白く、人間がこうなるのもなんとなくわかるけど、
    最終的に落としどころはどうすんだろう??って読んでる最中からずっと感じていました。
    あまり書くとネタバレになってしまうので、うまく伝えられませんが、殺されて復讐していったい誰が救われるのかがまったく理解できなくて・・・まぁまぁそこは物語ですからっていうならもっと大胆なラストにすればいいのにとどうしても思ってしまいます。
    あまり面白くなかったかのような文体ですが、そんなことはなくて、テンポはいいし、人間の強さ、弱さ両面みてとれますしドキドキの展開はとても面白かったです。
    映画化された作品ですが、読んでいて確かに映像化しやすそうだなぁと感じました。
    まったく知りませんでしたが作者さんは「BE-BOP HIGHSCHOOL」の作者さんということでびっくりしました。
    他の作品も読んでみたくなりました。
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    投稿日:2015.06.01

  • 発想がいいです

     孫娘殺害容疑者の首に途方もない懸賞金を提供するという環境設定下で、正義を貫くとは何なのかを問うた作品です。人間、誰しも苦境に立てば背に腹は代えられないとする考えが台頭しますし、容疑者の残忍極まりない犯行を知れば、正義など何処かへ消え失せてしまうは必定です。国民の生命と財産を守る警察においても、邪な考えが出てもおかしくはない仮想環境に緊張感が走ります。そんな中、SP銘刈警部補のどこまで行っても振れない強い責任感、職務遂行能力が光りますが、最終、心のうちは折れてしまったのではないかと推測できるところが大変空しく感じられました。続きを読む

    投稿日:2013.10.25

  • 映画未見状態で読了。

    基本的に読後爽快感とかいったタイプではないですね。色々胸くそ悪くなる思いや苦々しい気分を味わうタイトルです。
    残忍な幼女強姦殺人犯を送検せねばならない、でも被害者の一人の親が大金持ちでその命に莫大な懸賞金を掛けたため、それが命がけの道行きになってしまいましたというお話。
    青年漫画「BE-BOP HIGHSCHOOL」の作者だけあって、テンポの良さとスピード感は秀逸です。場面や舞台装置を次々に切り替えながら、ちゃんとそれぞれでイベントが発生してエピソードになっている。
    終盤、このキツい話に救いが見えるか…と思わせて、案の定更に酷い「落とし」が待っているので、そういう展開に抵抗があるかどうかが、読んで楽しめるかどうかの目安にはなるでしょうか。
    続きを読む

    投稿日:2014.02.11

  • 映画化作品

    残虐な犯罪者を守る警察官の真意が垣間見れる本でした。 それぞれが警察官として、そして人としての感情が表現されていて、とても読みやすかったです。 この作品は映画も見てみたくなりました。

    投稿日:2014.01.02

  • 映画を見てから読みました。

    書籍説明にある通り「人間の屑」の盾になれるか、というシナリオです。
    警察も登場しますが刑事物の小説という感じではありません。
    映画での藤原竜也さんが演じた「屑」の演技が凄く刑事さんの思考を考える時間が少なかったのですが、
    小説では主人公の刑事さんの思考が丁寧に書かれているので、映画とは別の側面を見れた気がします。
    続きを読む

    投稿日:2013.12.22

  • この作品は、映画よりこの原作で楽しみましょう。

    ネタバレ一切無しなので、構成だけ。ゲーム的というか、ちょっと面白い構成の章立てになっているので、引き込まれます。映画の展開がかなり”?”だったので、この作品は原作で楽しむのが正解です。考えさせる面、アクション面、ともに優秀です。続きを読む

    投稿日:2013.09.24

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ブクログレビュー

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  • 白波

    白波

    映画では知った作品。言わずもがな設定が素晴らしく、文章もそれに見合って引き込まれる内容。ただ、時折挿入される銃や警察組織の詳細過ぎる説明が緊迫感を薄れさせるように思う。あと、エピローグが残念。サライヤは必要だったのか。続きを読む

    投稿日:2024.02.25

  • みかん

    みかん

    幼い女の子を暴行、強姦をして殺害をした男に懸賞金10億円がかかった。
    人間の屑とも言えること男を警護するSPが不憫で仕方ない。こんな男、護る価値があるのか。この男を殺すために犯罪に手を染めようとした人間は、この男より悪い人間なのか。
    自分はこのゲームに参加しようとは思わないが、成功した人間がいればおそらくよくやったなーと思ってしまう。
    思うこと自体いけないのだとは思うが、そう言った感情はでる。
    作品としてはすごく読みやすくサラッと読めるが…後味悪く、モヤっとなっていまう。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.19

  • ポテトフライ・カーリー

    ポテトフライ・カーリー

    またしても初めての作者さん。
    と思ったら、ビーバップハイスクールの漫画描いてた人でびっくり。
    漫画家で小説家って才ありすぎじゃね?

    斬新すぎる設定な上に、グイグイ展開していくので、しっかりハマってほぼ一気読み。
    これは面白い、というと不謹慎かな。

    ただ、登場人物や展開があっさりしてるのが少し残念。
    もう少し個性や過去の話とか織り交ぜてキャラ映えしてたほうが感情移入できたかも。
    そうなるとストーリー構成が乱れて、スピード感が無くなってしまう気もするな。
    なかなか難しい。

    現実では起こり得ないと言い切れない怖さもあり、ある意味でホラー作品とも言える。
    人間の闇とか組織の闇とかあいつのクズ感とか、いろいろ禍々しいので、人間不信になりたい人にはお勧めですw

    有意義な読書タイムをありがとうございました
    この読後感を噛み締めつつ

    藤原竜也あたりが犯人役で映画化しそうな感じだな、って思ったら、藤原竜也が犯人役で映画化されててびびった。
    人選した人、同じ感性の持ち主だわ。
    これは観なくては…。
    続きを読む

    投稿日:2023.09.08

  • 豆大福

    豆大福

    映画を見ずに原作を読みました。
    怒涛のスピーディーな展開と何が正しいのか分からなくなる心理変化、ハードボイルドなアクションなど、とても面白かったです。
    清丸のクソ感は見事。
    最後は主人公が殺してしまうかなと思いきや、平和なエンディング。
    サライヤという謎の人物が誰なのか分からないまま終わったので星四つ。
    これから映画を見てみようと思います
    続きを読む

    投稿日:2023.08.23

  • shukawabest

    shukawabest

    着想がすごい。

    ハードボイルド、バイオレンス物は苦手なのだが、これは、

    魅せられてしまった。

    始めから、どうしようもないように基本設定を落とし込んでいて、ただ読者は、その展開に呑み込まれていくばかり。

    木内一裕さんは、マンガ、『ビー・バップ・ハイスクール』の作者で、この『藁の盾』が小説家に転身してのデビュー作だという。

    10年前には映画化もされていた、とのこと。大沢たかおさんも藤原達也さんも、イメージはピッタリだな、観ていませんが。

    いや、恐れ入りました。
    ツッチー、ありがとう。
    続きを読む

    投稿日:2023.02.14

  • pbh23864

    pbh23864

    話は面白そうなのだが、勢いだけで書いてしまった感がラストに溢れてしまっているのが…

    残念。

    映画は面白そうである。

    投稿日:2022.09.14

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