【感想】SPEEDBOY!

舞城王太郎 / 講談社文庫
(26件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
5
7
9
1
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ブクログレビュー

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  • ワンダフルデイズモーニング

    ワンダフルデイズモーニング

     読み始めた時は「酉ガラさんのかいたものみたいだ」と笑ったが、ともあれこれ、まさか出鱈目に行き当たりばったり、それこそスピードを求めるかのごとくあらゆるものを置き去りにかかれているのか?と不安めいた気持ちになったが、各章の関連性というものが際のところで破綻に至らないまま文字通り加速するスピードが小説の形で、あらゆる枠を、閾を、破壊してゆく。なんていうかメタバース?みたいな?もの?を思ったりあだち充が提唱してるところのスターシステムみたいなことかと思えばすんなりと気にならなくなった。その腑に落とし方が正しいかどうかはともかくだが、最終章にまぁなんとなくそういうことかわかる説明のようなものはあるけど当該箇所を読むまでそのように理解できる人はいないんじゃないのと思うし、となれば各読者がそれぞれなんとなく暫定的な腑に落とし方で読み進めるしかない。
     ともあれそんなことは瑣末で、小説を読んでて「速い」と感じるのは初めてだったしそれはすごいことだ。小説のスピードはこちらの匙加減に依るはずだからだ。ページをどんどん読ませるとかぐいぐい引っ張られるおもしろさとかじゃなくて、単純に読んでいる間、身体的な感覚として「速さ」を感じる。これはどういうカラクリなんだろうか。視覚から肉体に入ってくる小説が皮膚の触覚に伝播する。
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    投稿日:2022.10.30

  • 行天春彦

    行天春彦

    これ、本当に疾走感があって好き。
    まず僕は「ソニックブーム」という現象が好きだ。それが登場していて、なおかつ舞城王太郎さんの作品であるのだから本当にこの本は性癖に刺さりました。

    投稿日:2022.03.05

  • 宮本 莉々子

    宮本 莉々子

    不思議な感じ。
    先輩になったり後輩になったり同級生っぽくなったりするのが面白かった。
    このテンポのいい感じはすごく好み。

    投稿日:2019.07.30

  • unodai

    unodai

    自分で作っちゃった枷のはずし方。
    弱い自分との戦い方。
    なんて事考えずに、先ずはこの疾走感が好き。
    ニヤッと終われる、ラストシーンも心地よかった。

    投稿日:2019.03.15

  • チョヒ

    チョヒ

    舞城先生の話はいつも読み終わってから解説を探してしまう。
    物語は分かりやすいし一つ一つの事象もシンプルなのに、全体像に震えのようなブレがあって、掴めそうで掴めない不思議な気持ちになる。
    内容は、同じキャラクターが違うシチュエーションでアレコレ起こるのだけど、お互いの話は繋がらない。
    共通しているのは主人公がめっちゃ速いってことで、そのスピード感は本編を読んで味わってほしいです。
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    投稿日:2018.12.29

  • shubk

    shubk

    このレビューはネタバレを含みます

    本全体を貫く疾走感を感じた
    収録作はどれも厳密に言えば独立した物語である
    だが、登場人物が同じだったり共通点があったりで、読んでいる最中はまるで繋がりがあるように錯覚する、あるいは疑心を抱く
    そして、1作目の強烈な疾走、読者をも置き去りにしかねない疾走
    そういった、強烈な出だしと繋がっているような感覚がいい意味で頭を麻痺させてくれ、たっぷり舞城世界を堪能出来た
    ちゃんとラストは、全体を包括するような(ように見える)物語で、疾走の流れも向きもそのままに幕を閉じる
    それもまた悪くはない

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    投稿日:2017.05.24

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