【感想】五匹の子豚

アガサ・クリスティー, 山本やよい / クリスティー文庫
(65件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
33
22
5
2
0
  • 有名ではないがクリスティーの傑作!

    あらすじ
    名探偵ポワロの前に一人の女性が現れた。彼女の母は16年前に父の殺人犯として捕まり獄中死していた。しかし、あることをきっかけに母の無実を信じた彼女はポワロに16年前の真実を見つけることを依頼してきた。16年も前に起こり、犯人は誰から見ても明らかだとされたこの事件の真実をポワロは推理できるのか?


    あまり有名な作品ではないですがミステリー好きの人にはクリスティーの最高傑作にあげる人も少なくない評価の高い作品です。
    この作品のすごいところの一つは推理のための重要なセリフがほんとに大きく何度も出てくるところでしょうか。事件の解説を聞くとこのセリフからこんなことが導けたのかとすごい驚かされます。
    ミステリー好きなら必読の一冊だと思うのでぜひ読んでみて下さい。
    続きを読む

    投稿日:2014.06.14

ブクログレビュー

"powered by"

  • best2625

    best2625

    20年以上ご無沙汰していたクリスティー作品。
    「さすがクリスティー!他にもこんな凄い作品を書いていたのか!」
    「読書好きで良かった!読んで良かった!」
    というのが読了直後の素直な感想です。
    ここでは、ミステリー云々に関する評価・感想ではなく、主に「読書好きで良かった!読んで良かった!」と感じた理由について述べていきます。

    先ず、『アガサ・クリスティー完全攻略[決定版]:霜月蒼』(以下、『決定版』)を読んでいなければ、本書を手に取ることは恐らくなかったと思います。
    クリスティーの作品は、一般的に名作と言われている『そして誰もいなくなった』,『アクロイド殺し』等々は網羅したので、新たな作品に手を伸ばすつもりは正直に言ってありませんでした。
    しかし、e-honの新聞の書評コーナー(だったかな?)で『決定版』を見かけたことで「クリスティーで読むべき作品は他にないか?」という気持ちが沸き上がり、『決定版』を購入して読んだところ、本書の評価が高く(全作品中2位)、また霜月蒼さんのコメントも読書欲をそそる内容であったことが大きな要因となりました。
    *その中に、???となる一文「・・・私はジャスミンの香りや・・・・を体感したのである。」が【2023年8月15日読了】

    次に、『透明な夜の香り:千早茜』千早茜さんの長編作品は初めて読んだのですが、直木賞作家の実力どおり、作品名と内容は勿論のこと、文章・文体からも香りがする感覚に捕らわれ、とても魅了されました。読書によるこのような経験は初めてかもしれません。
    とりわけ、「香りは残るんだよね、ずっと。記憶の中で、永遠に。みんな忘れていくけれど」という言葉は、印象に残りました。【2024年1月12日読了】

    ようやく本書との繋がりの説明になります。
    先に書いたように、ミステリー云々・トリック云々については述べませんが、真相を披露する際の、ポアロの「ジャスミンの香りによって、氏の記憶がたちまち甦りました。人間というのは、思ったよりも匂いに影響されやすいのですよ。」の文章を読んだときには、それこそ鳥肌が立ちました。
    僅か2週間ほど前に読んだ『透明な夜の香り』(単行本は2020年4月刊行)で最も印象に残った言葉と同じ内容が、20数年ぶりに読んだクリスティーの本書(1942年刊行)で、それも真相解明の重要な手掛かりの一つとして書かれているとは!

    このような体験が出来たのも、
    1.読書好きであった
    2.クリスティーの作品を読んでいた
    3.e-honを利用していた
    (本屋さんの在庫にない作品は、ehonで注文⇒本屋さんの店頭で購入)
    4.『アガサ・クリスティー完全攻略[決定版]:霜月蒼』を読んだ
    5.『透明な夜の香り:千早茜』を読んだ
    6.『五匹の子豚』を読んだ

    からで、これからも読書は続けようと改めて強く思いました。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.30

  • ゆうこ

    ゆうこ

    私はポアロ

    会社で不正事件が発覚

    毎日関係者に聴き取りを行い
    証言を突き合わせると辻褄が合わない

    誰かが嘘をついている
    でも、それは誰だ

    何が真実で何が嘘なのか
    関係者が隠そうとしている真実は何だ

    ↑というのは私の話で
    これを聞いた友人が貸してくれた本

    まさに私はこの本のポアロだった

    続きを読む

    投稿日:2024.01.13

  • ピザまん

    ピザまん

    このレビューはネタバレを含みます

    16年前の母の無実を証明して欲しい。と依頼されるポアロ。
    物的証拠は何も無い。16年前の裁判の弁護士、検察官の話を聞き、当時の関係者5人からそれぞれに事件の話を聞く。そして思い出せる限り詳しく手紙に書いてもらう。
    一つの事件を何度もなぞっているだけのようで、関係者それぞれの知っていること、印象、思いが加わり少しづつ事件の見え方に違いがでる。
    そして、一気にポアロの灰色の脳細胞が事件の真相を明らかにする。誰かがフッと耳にしたこと、誰かが何気なく見ていたことが、ポアロにより真実への大事な手がかりと気付かされる。
    犯人は16年間、ずっとこの事件に囚われていた事も印象的だった
    やっぱり面白い。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.12.15

  • natsumomo

    natsumomo

    オーディブルにて

    クリスティの作品は、序章で異世界に飛ばされる感じが心地よい。彼女の正しい異世界へ、この間だけでも存在できることがうれしくほっとすらする。

    この作品は初読。構成にときめく。

    投稿日:2023.12.13

  • hiro1548

    hiro1548

    再読。
    クリスティの中で好きな作品の一つ。
    回想の殺人をあつかうものとしては「スリーピング・マーダー」と並ぶ傑作だと思う。クリスティを読んで思うのはミステリー以上にストーリーテラーとして優れているということ。上手いよねぇ。続きを読む

    投稿日:2023.11.29

  • あおこ

    あおこ

    購入した2010年ハヤカワ文庫と表紙が違う?
    豚の像の笑顔が怖すぎないか、、と思っていたけど、もしかして同じように感じる人が多くて変えたのでしょうか?

    今回も額面通り捉えない、思い込まない、と言い聞かせていても、最後にガラッと見方が変わりました。ささいなこともなに一つ取りこぼさない。
    派手な展開ではないけれど、名作と感じます。

    ただ、途中は過去の同じシーンを別な視点から何度も何度も焼き回しており、忍耐と集中力が必要と感じました。
    その前に読んだ白昼の悪魔の方が好みではありました。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.16

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。