【感想】九つの、物語

橋本紡 / 集英社文庫
(214件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
62
79
35
9
0
  • やさしい話

    はじめてこの本を読み終えたとき、またこの物語のもつ意味に気づいたとき、思わず涙があふれ出ました。
    私にとって、良い意味で衝撃的でしたが、その後何度も読み返したくなって衝動買いをした一冊です。
    橋本紡作品を読んだのはこの本が初めてでしたが、以来他の作品にも手を出してしまったほどゾッコンです。
    こんなにも優しい気持ちになれた話は今までありませんでした。
    まさに読んだ後の自分を「心が洗われた」ようだと思いました。
    『九つの、物語』を読んで、是非日々の疲れから癒されてください。
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    投稿日:2014.01.03

  • 短編集にあらず

     九つ、いや実際にはもっと沢山の文学作品が物語の中で飛び交い、それと同時に、無性に料理をしたくなる話です。
     紹介されている文学作品の中で、あの「山椒魚」の改変問題について、私は情けないことにまったく知りませんでした。別途少々勉強いたしました。ありがとうございました。
     さて、内容はと言うと、人は、誰しも何某かの重荷を背負っています。それでも生きていかねばなりません。そんな雄々しくも悲しい、でも愛おしい、人間に対する筆者のやさしい眼差しが感じられる物語です。
     ただ、物語の構成上、幽霊というファンタジー的要素で展開したため、少々最後に収拾がつかなくなった感があります。ファンタジーは難しいんですよね。よほどがっちり世界を構築しておかないと、書いているウチに、どんどん話が広がっていってしまうんでしょう。
     でも、なかなかステキな小説です。欲を言えば、それぞれの話にそれぞれオチがあると良かったなと思います。
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    投稿日:2014.03.10

ブクログレビュー

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  • おかえり

    おかえり

    こういった非日常的なお話ははじめてで、以前の自分なら「う〜ん…」という感想だったかもしれません。

    けれど、人間生きていると「まさかこんな事になるなんて…」という経験を嫌でもしなければならない事があると思います。

    自分はそんな経験をして以降、自分の中から「そんな事あるわけない」という考えがなくなったような気がします。

    だから、この物語を読んでもわりとすんなりと入ってきました。うまく言えないけれど、きっとこの物語を読んで、独りじゃないんだと安心した人もいるんじゃないかなぁ。

    人生のいつ読むかによっても感じ方が大きく変わってくる話かもしれませんね。
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    投稿日:2024.02.11

  • sambo0217

    sambo0217

    心温まる日常な話し。

    ただ、非日常が日常に混ざり込んでる話し。

    大きな後悔を抱えてる人が、これから後悔しそうな人に、かなり過保護でお節介をやく優しい話しだった。

    もう少し大きくなったら娘に読ませたい一冊。続きを読む

    投稿日:2024.02.06

  • planets13

    planets13

    九つの純文学をオマージュした話の中に、兄の優しさと心配がいっぱい入ってる。たくさんのスパイスが絡まり、より深みを増すように。解離性障害と再生、そして歩みを進める心の芯の太さが眩しい。

    投稿日:2023.12.24

  • sukonbu

    sukonbu

    長く会っていなかった兄が突然帰ってきた。本好き、料理好きな兄との暮らしに徐々に慣れ、この生活が続くと思われたが─。連作短編集。

    太宰治や泉鏡花など9つの文学作品が各章ごとに出てくる。
    飄々とした兄に振り回されながらも、なんだかんだ仲良し兄妹。
    兄の作る料理も美味しそう。
    終盤の兄の台詞が優しくて、兄妹愛が溢れていて、すごく印象的だった。
    締め方も好き。
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    投稿日:2023.09.15

  • 日帰りトラックさんは40歳!プラスおっちゃん!

    日帰りトラックさんは40歳!プラスおっちゃん!

    野暮ったい感想もあるかもだが、おっちゃんにはスッと入り込んできた作品。

    いいじゃないの、仲良し兄妹。

    ツラは不細工でも、ハートはイケメンで有りたい、おっちゃんも精進します。

    橋本 紡さんの、他の作品も探して見たくなりました。良かったら、推しの二人目になるかも?続きを読む

    投稿日:2023.07.04

  • ムライ カナメ

    ムライ カナメ

    小学生の時、好きだった作品
    美味しいご飯を食べることや本を読むことの楽しさを思い出させてくれる
    普段あまり読まない文学作品も挑戦してみたくなる

    投稿日:2023.07.02

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