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冲方丁 / 角川文庫 (563件のレビュー)
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総合評価:
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35
自分の信じた道を、真っ直ぐに、最後まで、進んだ晴海を尊敬します
主人公の渋川晴海は実に謙虚で傲った所が全くないです。 実直で、真面目人間そのもの。 本職である碁打ちをしながら、算学を独学で学び、改暦の事業にも乗り出す。 しかも、凄いのがどれも手を抜く事なくちゃんと…こなしていること。 何度か大きな失敗や挫折、悲しみを迎えても、必ずそれを乗り越え、更に大きく成長していく姿は頼もしいです。 晴海の親しみやすいキャラクターもあって、読者は応援せざるをえません。 話の登場人物として随分色を加えている部分はあるのでしょうが、このような人物が実際に日本に存在したのだと知って驚くと同時に、日本人として少し誇らしげな気持ちにもなりました。 自分の信じた道を、真っ直ぐに、最後まで、進んだ晴海を尊敬します。続きを読む
投稿日:2013.11.11
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takako
15
人を動かすのは情熱
退屈なんて思っている人は何か秘めたる情熱があって その熱を放出できるものを探している。 そして情熱は人に伝染する。 若いだけがエネルギーではなくて年齢を重ねても夢があって その夢を成就するために身を削…りながらも観測に赴く方から その夢を託され、成就されるために動くことになっていく。 囲碁、数学、天文学、暦どれも普段あまり意識したことはありませんが 読み終えた後夜空の月を見上げ月齢を考えたとき、 暦を少し意識し、全てが繋がっているように思われました。続きを読む
投稿日:2013.11.09
moko
江戸時代の実直な青年の生きざまに感動
読みやすく、かつしっかりとした文章です。テンポもよく、さまざまな人物の人となりや 個性がしっかりと描き分けられており、「星と算術」というあまり興味のない分野を題材と しているにもかかわらず、のめりこん…で読んでしまいました。 「新しい暦をつくる」という一大事業に命を費やす男たちのロマン。 主人公はもちろん、それを取り巻く人物もとても素敵です。必読の一冊だと思います!続きを読む
投稿日:2013.10.31
mulkei
11
目の付け所が◎
渋川春海って言われても最初は気づかなかった。 日本史の参考書の江戸の文化のところをよく見ると小さく載っている。 そんな人物に光を当てて、水戸光圀や関孝和をからませて、算術や暦といった超ニッチなテーマを…ドラマに仕立てているのが素晴らしい。 面白かった。続きを読む
showtime
映画化されるだけのことはある
冲方丁にしては暗くない前向きなだけのストーリーで読みやすい。 ややボンヤリした碁打ちにして算学マニアの渋川晴海と共に、喜び、悲しみ、恥ずかしさに身もだえしたりできる。 心をグラングラン揺さぶられる一冊… 読んで良かった。満足した続きを読む
投稿日:2013.11.13
AkiraF
6
元気が出る一冊!
渋川晴海は暦を変えるという大事業に臨む。しかも、三平方の定理、平方根などを駆使して。計算機がない江戸時代、どれだけ大変だったことだろう。また、仕事は自らおもしろくするものと教えてくれた。読後、元気にな…った。続きを読む
投稿日:2013.10.12
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まつした
さすが本屋大賞の一言に尽きる。 囲碁打ちの渋川春海は徳川将軍の名を受け、新しい暦を作るべく奔走する! どこかナヨっとした晴海の人間臭さに惹かれ、謎の天才算術家、関孝和との算術問題を通したやり取りからも…目が離せない。 江戸時代にここまで天文学や測量の技術が栄えていたのかということは非常に勉強になる。また、技術者魂に何度も心揺さぶられた。 続きを読む
投稿日:2024.03.31
ひろ
このレビューはネタバレを含みます
歴史小説だから読めるか心配だったけどキャラクターが立っててするする読めました! 伊藤さんと建部さんが観測中に二人ではしゃいでる場面と春海さんが二回目に貼り出した問いに明察と書く場面が気に入ってます。 下巻も楽しみ
投稿日:2024.02.25
はるじん
図書館にて。 時代劇×青春! まだ(下)読んでないけど、これは良い予感。 大河ドラマ観てるみたい。 個人的には恋愛パートはいらんけど、こういうの大好きです。
投稿日:2024.01.10
teeego
上巻にして、この読後感。しきりに人にお薦めしたい本に登り上がった。 時代は江戸が泰平の世として安定しようとする時期で、自身の生まれが、その人の人生をほぼ決定してしまう世において、囲碁の家に産まれた…安井算哲こと渋川春海が、ただ研鑽することでなく、決められた手筋を教示する囲碁の世界、仕事に倦み、算術への尽きぬ興味から、偶然(いや必然なのか)ながら一気に話は北極星測定、暦作成の命を授かる。 それにしても登場人物が、何とも生き生きとして魅力的である。才能漲る、何処か主人公と対極的な位置で碁の道に生きる本因坊道策、磯村塾の村瀬義益と神社に奉公している女性の、えんの会話などついついこちらがニヤニヤとしてしまう。そして観測隊隊長の建部昌明と副隊長の伊藤重孝の老練コンビの、決して老いを感じさせない、子供心と探究心を持続している素晴らしさなど、このような魅力的な人物が織り重なり、日頃当然のように成り立っていて、今や疑ってもいない暦の真実に気づかされ、今よりも誤りを正すことの難しい時代において、未知のものへの挑戦に自然と吸い寄せられてしまった。 下巻が楽しみである。続きを読む
投稿日:2023.07.31
めがねパパ
以前、新婚旅行の際に異国に携えて行って読んで以来、ちょうど10年ぶりの再読。 ストーリーなど、ほぼ忘れてしまっていて、新鮮な気持ちで読めたのだが…こんなに面白かったっけ!?というのが素直な感想。 春海…をはじめとする登場人物が皆魅力的だし、どんでん返しが何度もあったり、伏線回収がしっかりあったり、ラストが序章につながっていたりと、構成も秀逸。 読んでいて何度も涙が出た。 この小説を選んで読んだこと、まさに”明察”!続きを読む
投稿日:2023.07.20
Rita
江戸時代、囲碁棋士安井算哲又の名を渋川春海が改暦に挑む話。上巻は算術に心掴まれ、北極星観測に向かう話で面白くワクワクする。算術を挑む所は緊張して、北極星を初めて3人で測る所は心が震える。ちょっとそこで…感極まったもん。何より伊藤さん建部さんが好きになる。最後はふぅと一息吐いた。下巻が大変気になる続きを読む
投稿日:2023.07.06
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