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アガサ・クリスティー, 深町眞理子 / クリスティー文庫 (27件のレビュー)
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総合評価:
Brown
3
最後まで惹き付けられる面白さ!
あらすじ トミーの叔母の様子を見に老人ホームへ行ったタペンスはあるお婆さんにこう聞かれる。 「あれはあなたの子どもでしたの?」 そして、暖炉に子どもが埋まっているのだという老人の戯言としか聞こえない話…を聞かされる。しかし、次にタペンスがそこを訪れたとき、その老人は後を追えないような形できれいさっぱり消えており、不安を感じたタペンスはそのお婆さんを探し始める。 トミー・タペンスシリーズの「秘密機関」「おしどり探偵」「NかMか」に続く4作目の作品になります。ついに初老にさしかかり始めた二人の話であり、これまでよりもミステリーっぽい作品に仕上がっているように思います。 また、この作品はクリスティーの作品の中でも最後まで読者を惹き付ける要素が強い作品だと思います。途中途中で様々な手段で読者を惹き付けていくことで、最後まで飽きることなく楽しんで読めました。 また、タペンスの活発な感じやトミーがそれをゆっくりと確実に追いかける感じが歳をとっていてもあの二人らしさを感じられ、よかったです。また、このシリーズらしい二人の読んでいて楽しい掛け合いが健在なところも良かったです。 少し最後まで事件の全体像が分かりきっていないところもあるようには感じ、少し残念ではありますが、重要なところに焦点を持っていくためにも仕方なかったのかなとも感じるので、まぁ個人的には許せる範囲かなという感じ。 トミー、タペンスファンには是非読んで欲しいです。 この二人が出てくる作品を読んだことない人には前二人が出てくる三作をまず読んで欲しいかなと思います。 それら三作がつまらなかった人も少し毛色が違う作品にはなっているので、楽しめる作品は充分あるって感じです。 続きを読む
投稿日:2017.01.16
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はるか
このレビューはネタバレを含みます
アガサクリスティーってだいすき。タペンスは元気いっぱいで、読んでてもあまり初老の退屈な女って見た目が想像できなくて、なんとなく秘密機関のときの女の子みたいなイメージで読んでしまった。でも、ランカスター夫人と格闘になったときの恐怖と諦めは、昔のタペンスではなかっただろうな。 それもあれも、あの話もこの人も関係ないんかい!!て感じで、全てに意味がある登場人物に限りがあるミステリーを読むのとちょっと勝手が違うけれども、タペンスの魅力と、いろいろ出てくる中年女たちのキャラクターの違いとか会話のおもしろさで読んでしまえる。 トミーが絡むくだりは全部ダミーなのが味噌で、男と女とじゃ見えてる世界が違うっていう趣向が興味深いと思った。
投稿日:2023.03.24
ポプラ並木
毎回同じこと言うけど、タペンス、やりすぎ!すでに初老を迎えたトミーとタペンス。今回はトミーのエイダ叔母さんを老人ホームで見舞うが、暫くしてエイダ叔母が亡くなる。エイダ叔母さんがランカスター夫人からもらった1つの絵画が事件の起点となる。ランカスター夫人の失踪で、この絵画の風景の町に行くタペンス。そしてタペンスが何者かから一撃される。怪しい人達が複数。さらにこの町にまつわる子どもの殺害事件などが緻密にリンクする。犯人当ては完敗。確かに伏線はあったがスルーでした。犯人の動機には若干の疑問は残るものの納得です。⑤
投稿日:2021.11.29
tanaka9999
2004年発行、早川書房のクリスティー文庫。導入部分では想像できないような展開。何が起こっているのかさっぱり分からず、スパイ捜査とそんなに変わらないような人物観察。後半の第四部では、そういう話になるの…、と思うような話が関わっていたとは。もっとも最後は二人をこの事件に巻き込んっだ話で終わる。ところで、殺そうとしたあの人は最後死んでいない、のだろう。 解説は竜弓人(評論家)続きを読む
投稿日:2021.10.23
タカミン
おばあさんを助けようと一生懸命になっていたタペンス。 最後にひっくり返る結末、つながる真実が面白い。
投稿日:2021.07.07
てんほー
トミー&タペンス。叔母さんと同じ老人施設にいた夫人を助けようとするタペンス。終盤恐ろしくて斜め読みして、ラストになってから読み直した。
投稿日:2021.04.21
あやごぜ
トミー&タペンスもの 冒頭のクリスティーのメッセージを読むと、読者からの「トミーとタペンスはその後どうなりましたか?」という問い合わせに応えるかたちで本書が書かれたように思えます。 なので、既に発行…されているトミー&タペンスものは、当然読んでいるよね?という前提を感じさせる小ネタがそこかしこに見受けられますので、是非「秘密機関」「おしどり探偵」「NかMか」を読んでから、本書に取り掛かることをお勧めします。 さて、すっかり中年というか初老にさしかかっているトミーとタペンスですが、二人の軽快なやり取りは全然年齢を感じさせません。 タペンスは相変わらずアグレッシブで、トミーの伯母の遺品である風景画に描かれた家が“気になる!”のと、さらにその絵画の元々の所有者だった老婦人のある台詞が“気になる!!”為、単独で探索の旅に出てしまいます。 タペンスの行方を追うトミーの方も、思わぬ犯罪の影に迫る事になります。という訳で、今回はトミーとタペンスは、ほぼ別行動でした。 靄に包まれたような過去の悲劇の犯人は意外な人物で、作中のタペンスと同じくらい驚いてしまった私です。 因みに、何か重大なヒントらしきものを発見した、と思った途端に背後から襲われ気を失うパターンは、このシリーズのお約束なのでしょうか。(今まではトミーが殴られる事が多かったのですが、今回はタペンスでした) あと、アルバートは、前作「NかMか」ではパブの亭主だったはずですが、本書では召使になっていました。パブ辞めたのですかね。。。続きを読む
投稿日:2021.02.01
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