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伊藤計劃 / 早川書房 (1085件のレビュー)
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総合評価:
九州男児
0
つまらん…
足かけ3ヶ月かかり読み終えた。 たまたま国家試験受験を控えて、 読書どころではなかったことを 差し引いても残念ながら僕には、 微塵も心に響かないクソ面白く ない作品でした。 あまり…に面白くないので、何の 感想も浮かばないけど。 面白かった感想の人もおられ ますので、酷評はこの辺で。 次は読書の余裕もあるし、 好みっぽいものに、とっかかり たいと思います。続きを読む
投稿日:2019.06.20
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wingfoot
良心とは
本作品を読んで、ハインラインの「宇宙の戦士」を思い出しました。 「さや」に入って敵地に進入する部分なんかは特徴的かもしれませんが、それよりも様々な価値観について色々考察されている点に、共通点を感じま…した。 特に「良心(道徳意識)」について、宇宙の戦士では、主人公の歴史の先生が「人間は道徳本能をもって生まれてきはせず、訓練や経験を通じて道徳意識を得るものだ」と指摘しています。これに対して本作では良心について別の視点から考察をしていますが、結論としてはかなり近いところにあるのかなと感じました。 本作の作者さんは、内容も文体も自分の感覚によく合うと思いましたが、ここのレビューを見て故人だと知りショックを受けました。せっかくなので他の作品も読んでみたいと思います。 続きを読む
投稿日:2017.05.15
わらぶる
6
人間の本性とは
虐殺器官。 え、機関じゃないの?と思って読み始め、改めて人の残虐性を、そして社会性や愛情について考えさせられました。作者が亡くなられていること、執筆中も闘病中であったことを考えると、生と死に対する思い…が冷静に、執拗に描かれているように思います。大量虐殺は、当事者にとってどんなものなのか、なぜそんな残酷なことができるのかと思うことなんて、平和に暮らしている限りほとんど無いと思いますが、この作品を読んだことで、少しでもそういうことについて思いをめぐらすことができたのは良かったと思います。あるものは淡々と作業のように人を殺し続け、あるものは、熱に浮かされたように人を殺す。そんな現実に放り込まれた時に、それを止めることができるか、少なくとも、他者が行なっているのだからと、自分も手を下すことがないようにありたいと思いました。でもそうなると、殺される側になってしまうのかな。自分の大切な家族を守るために、誰かを殺すことがないように祈るばかりです。 現在のいわゆるボタン戦争でも、PTSDに苦しむ兵士が多数出ているというニュースもありました。人を殺すということの重みは、直接か間接かということではないのだろうと思います。人は、考え、想像できる生物ですから、直接手を下さなくとも、遠隔操作で人が死んだことを自らの行為として感じることができ、それが重荷となって苦しむ事こそが、本来の人の在り方であると信じたい。ゲーム感覚で人を殺すようになったら、あっという間に世界中あちこちで大量虐殺が始まるでしょうから。本作の主な登場人物は、そこをきちんと受け止めているところが描かれていました。世界の平和を思うために、ぜひ一読を。(残酷な描写に耐性のない方は、難しいかもです。) 続きを読む
投稿日:2017.02.07
夏星
1
読後には暗い高揚感、あるいは居心地の悪さを感じるだろう
全編通して語られるのは重苦しくも目が離せない物語だ。 その為、サッパリとしたハリウッド映画のような小説を期待してこの本を読もうとすることはオススメしない。(このタイトルでそのような人はいないだろうが)… ●感想 本作は主人公の一人称視点で物語が進む。文体は海外文学を翻訳したような独特な雰囲気と日本的な言い回しが融合し不思議な味がある。社会科学系の単語や思想が練り込まれ一人称でありながら硬く難解な文体という印象をも与える。 読み終えて感じたのは「だから一人称であったのか」というものだった。主人公・米軍大尉クラヴィス・シェパードの思想や行動を米軍大尉クラヴィス・シェパードの目を通して読者は感じるからこそ、この小説はより際立ったものになった。 読んでいる間は作中の重いテーマをより直接体感させるからこその一人称だと考えていた。しかしそれだけではなかった。物語の主人公の思想や行動が必ずしも読者にとって「正しい」こととは限らない。 作中に虐殺の仕掛け人ジョン・ポールが「自分は正気だ」と述べ、後半で主人公もジョンと同じく「正気」であるように振る舞っている。だが一般的社会通念で彼らは「正気」と呼べただろうか。 彼らは重い決断を下し、それを自ら背負ったと語る。本当に彼らは正気だったのだろうか。驚くほど冷静に彼らは狂っていたように思えた。この小説を無理矢理一言で言うなら狂人の一人称小説だ。そして読者は「正気とは何か」「狂気とは何か」と自問させられてしまう。 他にも様々なテーマが織り込まれており、その一つ一つを抽出して自分なりの解答を考えるのが本作の楽しみでもある。 ●購入を検討されている方へ 合う合わないはもちろんあるだろう。普段、こういった重たい作風を読まない人は胃もたれをおこさせることも理解している。だが、そこをあえて分かって胃もたれして欲しいと願う。それぐらい魅力的な作品だ。続きを読む
投稿日:2016.10.02
tommuger
エンターテイメント性抜群。
近未来のアメリカ軍特殊部隊の大尉が主人公だが、かなりリアリティがあって興味深かった。未来を象徴する軍事テクノロジーの数々の発想が良く、この小説だけで終わらせるのはもったいないと思った。 設定はゲーム…やアニメで好まれるような特殊部隊が主人公だが、それだけではなく、その暗殺対象となる人物もゲーム等に負けず大物ぶりだ。 とにかく読みごたえがあった。花粉症に集中力を奪われている状態では内容が頭に入ってこない場面も多々あったが、むやみに小難しくしているわけではない。鼻通りのいい季節にもう一度読みたい小説だ。続きを読む
投稿日:2016.03.02
おもち
地獄は頭の中に
生成文法言語の真理 管理された虐殺 天秤かける1と10 許される殺人とは何か レノン・マッカートニーが愛平和 ジョン・ポールが伝えたものは 「わたしはなぜ殺してきた」
投稿日:2016.02.24
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ピスタチオ
クラヴィス、ルツィア、ジョンは根本的に本質的に似ていたのだろうか、罰を受けられる幸せと赦してもらえる相手がいること。ドミノピザをかじりながらブドヴァイゼルを飲みたい。自分はただの幸せな人間なのかもしれ…ない。続きを読む
投稿日:2020.12.29
ゆん
このレビューはネタバレを含みます
伊藤計劃の著作は初読。”虐殺器官“が言語であり、“虐殺の文法”が存在するというストーリーは面白かった。ジョン・ポールが発言するたびに、知らず知らずのうちに文法に乗せられているのではないかと怖くなるのも一興だった。またポールはそれを愛しているアメリカのために行い、ぼくはそれをアメリカ以外の国のために用いるという構図も整っていたと思う。荒削りな所はあるが、他の著作も読みたいと思った。 本作の中のテーマで興味を惹いたのは、「わたしという意識はどこからどこなのか」と「死者に赦しを乞うことはできない」という二つ。前者は考えきれていないテーマ。後者は最近ずっと考えていること、私の行動は自己満足にしかならない、けれど赦しを乞い続けてしまう
投稿日:2020.11.28
ふう。
なんとなく少し恐る恐る読んだのだけど、読み止まらないくらい面白かった。訳のうまい海外SFを読んでいるような気になったのは文体というか文章表現のせいか。 事前にどこかでネタを知ってしまっていたので、それに対する驚きなく読むことになったのが少し残念だったなと思う。が、それでも魅力にあるアイディアで、もちろんそれだけが作品の要・華ではなく様々なディテール、表現が物語を彩り、濃いものにしていて、しかも読みやすかった。次を次をとページを繰ってしまった。 ただ、政治や歴史や技術、心理、学術、文化、といったことには、ぐっとひきこまれる深さを感じるのに比べ、人と人の間のことになると少しチープなつくりな気がした。これが「説得力に欠ける」ということだろうか。わからないけど。個人的な欲求だけで言えば、執着するならルツィアよりもジョン・ポールにしてほしかった。いやすみません。 余談ではあるが、個人的にパイソンズが出てきたところで萌え悶えた。そもそもウィリアムズが好きだというところから覚悟してしかるべきだったか。「まさかのときのスペイン宗教裁判」「悪魔的笑い」が巧いこと組み込まれてやられた感。そのうえ「SWD(シリー・ウォーク・デバイス)」だなんて。そしてホーリィグレイルがそのまま出てきて、黒騎士のくだりでああー、と。 解説からすると、他に幾つも「知っている人にはわかる」ネタが仕込まれているのだろうと思う。が、特に引っかかることなく読めたということは、知らなくても大丈夫=巧く書かれているということではないだろうか。 元々神林先生の文章を読んで読みたくなった作品だけど、「ハーモニー」を読んだら(その神林先生の文章を)再読したい。
投稿日:2020.09.09
oz
読みながら、ハックスリーの「すばらしい新世界」を思い出しました。 この本を書くために、一体どれだけの参考文献を当たったのだろう。ひとつひとつのトピックがバラバラと無秩序に並べられているわけではなく、一…連の話として綴られていて、どうやったらこのような話が思いつくのだろう、と純粋に不思議に思った。続きを読む
投稿日:2020.08.01
カナ
2020/07/05読了 支店長から借りた本 グロなシーンいっぱい(そりゃ内戦とかだもん) 虐殺器官ってタイトル、とても適している…意味を知ったら深いなぁ…ってなった。 個人的に残ってるのは、地獄は…ここ(頭の中)にあるっていうのと、言葉でのコミュニケーションが増えた今言葉は内臓とかと同じ器官のひとつっていう考え方。 言葉って一つ間違えたら恐ろしい凶器になるんだなぁ〜続きを読む
投稿日:2020.07.05
人喰亭悲熊(かきあげ団団員)
もし僕が作家で、コメディではないエンターテイメント作品を書きたいと思っていたとして、この作品を読んだら、翌日ハローワークに直行することでしょう。 書きこぼしがない、必要な全てを書ききっている、なのに…無駄がない。 完璧な作品です。 この世に完璧など存在しないとしても、です。 命について書くにしても、罪と罰について書くにしても、はたまた単純にエンターテイメント作品を書くにしても、どうしたってこの作品を超えるものが書ける気がしません。 もし、「虐殺器官」を超える作品を書けるとすれば、被らない分野を探すしかなく、例えばコメディ、恋愛、子供に優しい描写、くらいでしょうか。 森のどうぶつさん達と新米妖精さんが繰り広げるドタバタラブコメディを書くしかありません。 作家じゃなくてよかった、と心から思いました。続きを読む
投稿日:2020.05.08
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