【感想】バチカン奇跡調査官 黒の学院

藤木稟 / 角川ホラー文庫
(233件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
24
66
90
15
4
  • 神父コンビが魅力の本格ホラー

    ミステリというよりはホラー寄りです。血なまぐさいシーンもどんどん出てきます。
    それでも推したいのは、主人公の神父コンビが魅力的だから。
    ですます口調で話す平賀(この巻の表紙)は研究一筋でお堅いタイプの美形。
    物腰柔らかでときどき熱いロベルト(2巻の表紙)はラテン系で書物に目のない美形。
    怖いのが苦手でなければ、キャラクター小説としても十分楽しめると思います。カトリックについても虚実ないまぜにいろいろ書かれているので、野次馬気分で(?)読むのも一興です。
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    投稿日:2013.10.01

  • カトリック総本山を舞台にしたミステリー

    世界中から寄せられる奇跡の報告について調査する調査官(神父)二人組が主人公の、ホラーミステリーです。
    結構な量のある物語ですが、案外とっつきやすくさらさら読めました。
    で、感想はというと。
    ・角川ホラー文庫から出ているし、きっとカソリック世界を舞台にしたオカルトだろう。
     ↓
    ・あれ、連続殺人発生?……しかも見立て殺人とか、これホラーじゃなくてミステリー小説だったか。
     ↓
    ・「わかりました。これは奇跡でもなんでもありません。ここの背後にいるのは○○○です!」
     「ナ、ナンダッテー」
    と、目まぐるしくベクトルの変化するタイトルでした……。
    その急スピン振りに終盤の読書テンションも上がりましたが。

    惜しむらくは、もう少し流れが整理できたのでは……と思われるエピソードがあったこと。
    とにもかくにも、キャラクターが立ったシリーズですので、読み始めるなら人物紹介にもなっているこの1巻からどうぞ。
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    投稿日:2014.04.19

  • 奇跡調査官コンビが魅力的

    バチカンの神父コンビが、世界各地から報告される神の奇跡の真偽を検証するホラーテイストのミステリー。
    科学者として細部から事件の解明に努めるタイプの平賀と、古文書や言語のスペシャリストで事件の舞台全体を把握して読みとくタイプのロベルト。ふたりの魅力に引き込まれ、ラストまで一気に読んでしまう作品です。
    キリスト教の知識も入っていますが、作中でさらっと説明されているので詳しくなくても楽しめると思います。
    シリーズを追っていくと登場人物も増え、世界を巻き込む壮大なミステリーになっていき、ますます目が離せません。
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    投稿日:2015.04.06

  • 表紙ほどは軽くない

    キリストによる奇跡が起こったという申請に対して、バチカンから本物の奇跡なのか、でっち上げなのか、思い込みなのか、勘違いなのかというのを調査して認定する神父二人組が主人公。人の死なないミステリ系かと思って読み始めたのだけど、人はどんどん死ぬ。話をあちらこちらに飛ばしつつも、大判風呂敷広げてしまった感がどんどん大きくなっていくので、どうやって収集するつもりなのかハラハラしたが、なんとか着地していて投げっぱなしで放り出されることはなかったのはよかった。 続きを読む

    投稿日:2013.09.26

  • 薀蓄が心地良い

    カトリックについてまったく知識がなかったので、聖書に関する饒舌な薀蓄が知的好奇心を刺激されて大変楽しかった。
    奇蹟調査が思わぬ事件に発展して行く内容もスケールが大きく、小説ならではの面白さを存分に味わえる一冊でした。続きを読む

    投稿日:2013.11.13

  • ホラーとしても蘊蓄としても、ほどほどで読みやすい。

    期待していたほど神学議論的なものがなくて少々がっかり。自分の中に柄刀一さんの奇蹟審問官アーサーシリーズが下敷きとしてあったので、期待し過ぎたかもしれない。
    ホラー文庫ですが、ホラーというよりファンタジーとミステリ半々といったテイスト。ラストでの物語の盛り上がりは面白かったけど、全体的に奇跡のトリックがわかりやすいのが微妙かなぁ…。
    特にラスト…あそこまで否定されといて尚も神を信じれるってロベルト純粋な子…。ああ、そこが良いのか。
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    投稿日:2014.06.10

ブクログレビュー

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  • やすこちゃん

    やすこちゃん

    再読。バチカンが好きな人には堪らない作品です。サウロ大司教の「サンタクロースの髭を剃ったらこうなるだろうと思わせる」という描写が気に入っています。

    投稿日:2023.06.28

  • 涼野透

    涼野透

    このレビューはネタバレを含みます

    宗教を交えたミステリーホラー好きな私には適してました。ただちょっと無茶があるのでは…?という設定もありましたが概ね楽しく読ませていただきました。

    マリオのあざの流血は結局PTSDの血汗症ということかな…。
    聖痕や処女受胎といった奇跡の調査というのは馴染みがない分新鮮で面白かったです。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.05.18

  • yo-5h1n

    yo-5h1n

    このレビューはネタバレを含みます

    カソリックの総本山・バチカンの秘密の部署『聖徒の座』に属する、美形の天才科学者・平賀と、古文書・暗号解読を専門とするロベルトの神父コンビが、『奇跡』の真偽を見極めるホラーミステリ。

    表紙の美麗イラストにつられて貸出。
    藤木凛さん、初読。

    美形の神父コンビ、美少年、そして連続猟奇殺人…と、材料はずらりと並んでいるものの、どうしてもバチカンに関わるだけに宗教関連の説明的な文章が多く、もたついた感じ。

    うーん、シリーズ化もされているのに…
    私には何かが合わないようだ。

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    投稿日:2022.11.15

  • くろ

    くろ

    雑学好きには楽しい内容。
    宗教、科学、伝承などいろいろな雑学がてんこ盛りで、二人のコンビもそれを取り巻く人たちも好きでした。宗教的な奇跡を科学で見るっていう見方が面白かった。
    残念ながらアニメの噂が出た辺りで読むのを何となく止めてしまいました。続きを読む

    投稿日:2022.10.09

  • あきも

    あきも

    高校生のとき好きだったバチ官シリーズもう一度読んでみようと思い電子書籍で再購入。
    正直に言って宗教もナチスのこともよく分からないため、ずっと説明文は流し読みしてしまいました。
    本当にあのときの自分は面白いと思って読んでたのかな?と疑問に。
    多分2作目以降は読み直さないかな。
    続きを読む

    投稿日:2022.08.08

  • クロワッサン

    クロワッサン

    このレビューはネタバレを含みます

    シリーズ1作品目。
    カソリック教を舞台としたサスペンスホラー。
    奇跡を調査していくうちに、調査対象の学院の異常さがわかっていき、ナチスが絡んでくる。
    世界観は好き。
    自白剤で喋らせたりもします。
    最後は全部中途半端な印象。
    犯人が分かった理由も読者側からは見えないが、
    主人公たちはすぐにわかったみたいだし、4人目以降の殺人はよくわからなかった。
    都合よく話がポンポン進む。
    宗教や信じるものがある人は強い。

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    投稿日:2022.05.20

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