芋虫

丸尾末広, 江戸川乱歩 / 月刊コミックビーム
(32件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
8
11
4
2
0
  • 乱歩の発禁書を描いた怪作

    乱歩ファンとして、「パノラマ島綺譚」の次に購入してみました。
    乱歩の原作は戦時中には発禁になったという問題作ですが、この漫画を見てその意味が分かりました。
    原作は短編ですので、収められたいくつかの作品の中のひとつとして読み、「これも乱歩ワールドのひとつだなあ」という感じで読み進めましたが、この漫画は芋虫1本に渾身の力を込めて描かれたものです。
    ですから、毒っ気が強すぎる感はあります。
    詳しくないのですが、著者もかなりの実力者のようで、乱歩作品と真摯に向き合い、原作に劣らず異様な作品に仕上げてくれました。

    もし乱歩ファンなら、「パノラマ島綺譚」を先に購入してみて、気に入ったら「コレクションのひとつ」としてこちらを購入するのをおすすめします。
    こっちを先に購入すると、刺激が強すぎるかもしれません。漫画には(当然)絵がありますので、小説を読むように空想的に読むことを許してくれません。
    原作に書かれた場面場面を恐るべき画力と構成力で描いた怪作です!
    続きを読む

    投稿日:2014.07.05

ブクログレビュー

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  • iroka

    iroka

    絵が美しく、どうしようもないこのお話と丸尾末広の描き方の相性が良いと思った。
    突然のグロテスクなシーンには驚いたが、虚しさ、切なさが独特のタッチで助長されていて非常によい。

    投稿日:2019.05.07

  • ノーネーム

    ノーネーム

    渋谷の漫画サロントリガーにての読了。全体的に漂う官能的な雰囲気がとても素晴らしいと感じました。別に奥さんは好みでもないし普通の昭和の専業主婦なのだけれど、支配することの快楽に溺れる女の顔はなにか胸に訴えかけるような美しさと危なさがあるなと感じました。最後のラストシーンはドロドロとした展開で終わるのか?と思っていましたが、切ないラストシーンで良い意味で期待を裏切られました。続きを読む

    投稿日:2015.12.08

  • あかずきん

    あかずきん

    あの乱歩の短編を、これ以上ないほどに濃く煮詰めたエッセンスのような。須永中尉の表情の微妙な変化が見事。あの3文字が迫ってきて目にはりつく。

    投稿日:2015.11.28

  • いたち野郎

    いたち野郎

    巷ではエログロナンセンスなんていいますが、ナンセンスかどうかはともかく、エログロの代表的テーマでしょうか、芋虫。小説のあとがきで、著者いわく「反戦をテーマにしてない」的なことが書いてあった記憶がありまして、つまり退廃的なエログロを混じりけなく描いたものであれば、その意思を反映したのがこの漫画なんじゃないかと思います。続きを読む

    投稿日:2015.04.12

  • ohsui

    ohsui

    『パノラマ島綺譚』に続いての江戸川乱歩×丸山末広コラボ。
    前作よりも、エロ・グロ・ナンセンスが強くなっています。

    時代はロシア戦争を経てのシベリア出兵の後、
    戦傷で両手両足と、声を失った兵士とその妻が主人公。

    貞淑な妻の中に潜む嗜虐的な性癖、、
    不具となった夫のやるせなさと、抑えきれない欲望、

    それぞれが徐々に“壊れながら”つまびらかにしていく、
    そんな人の“欲望”の描きようが、なんとも衝撃的です。

    原作自体が、いろいろと衝撃的な内容ですが、
    なんとも上手く表現されているなぁ、、と。

    原作を初めて読んだ時にゾッと感じたその世界観、
    それがそのまま伝わってきたと感じています。

    冒頭の「許す」との言葉、哀しいほどに痛く伝わってきました。
    続きを読む

    投稿日:2014.05.12

  • 深川夏眠

    深川夏眠

    知っていたけどなんとなくスルーしていた一冊を不意に思い立って購入。
    江戸川乱歩「芋虫」漫画版。
    短いのでパッと一気に読んで、軽い吐き気に襲われた(笑)
    ストーリーは、ほぼそのまま原作どおり。
    もちろん――というかなんというか、
    小説のイメージよりも妻・時子が美しく描かれているけれど、
    それは丸尾作品だから当然と言えば当然で。
    時子の外見があくまで美しいことが「事件」の醜悪さを引き立てるわけですね。
    セリフもモノローグも控えめで、グロテスクだけど幻想的。
    一幕のグラン=ギニョル劇のような。
    続きを読む

    投稿日:2013.11.27

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