【感想】予告殺人

アガサ・クリスティー, 田村隆一 / クリスティー文庫
(50件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
7
23
12
1
1

ブクログレビュー

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  • すきま

    すきま

    エンターテイメント!説明的で、少し冷める部分も多いけど、それでも70年以上にこれを形に残せているのはすごい。そして最後まで犯人が分からなかった…は言い過ぎですが、なぜ?どうやって?は想像つかなかった。もう少しクリスティを読んでみます。次はポアロかな。続きを読む

    投稿日:2024.04.08

  • 肋骨臀部

    肋骨臀部

    このレビューはネタバレを含みます

    犯行可能なのが一人しかいないが、この人は犯人であってほしくない…と読み進めていたら、そもそもの前提が間違っていた。誤植だと思っていた箇所は誤植じゃなかった。

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    投稿日:2024.02.04

  • オズ

    オズ

    このレビューはネタバレを含みます

    クリスティの長編ミステリー。マープルシリーズ。巻末解説にて記載されているが、マープルシリーズは12篇しかないという事で驚いた。もっと幾つかの作品があった様に思うが、意外にもたったの1ダースなのだ。ポアロもクリスティ財団公認で続編が発表されているが、マープルの世界観を再現できる人材があれば是非書いてみてほしいし、読み続けたいシリーズだ。
     今作、「予告殺人」はクリスティの作品の中でも好きな作品の一つだ。犯人の意外性は勿論の事、殺人を偽装する為のトリックの秀逸さ、真犯人の人生の悲しみと救い、そして今作に蔓延っているなんとも言えないドライな雰囲気。田舎で生活している登場人物達とのコントラストがとてもはっきりとしており、最後、全員で団欒の様に結末を話共有している恐ろしさは田舎特有のものだ(想像して欲しいが、三人も殺害された事件の当事者達が集まり、警察もふまえ、この時はこうだったと楽しそうに語らう様は異様な筈だが時代背景やミステリー特有のものとして誰も不思議に思わない)
    残念な事に作中でマープルが死ぬ訳がない為、彼女が失踪した部分についてはスリリングな展開ではなかったが、殺害された人物たちが第二、第三と不用意に何かを漏らしそして殺害されるのはある意味クリスティのお約束なので、受け入れてしまった。ただし、犯人からすれば証拠が増えたり自身に不利になる事は多いはずで、さらに第三の殺人についてはなんとか言い逃れできる道もあるかも知れない為、犯人も不用意だったと想像している。
     新聞の広告欄に殺人をお知らせしますとアナウンスがあり、という形で冒頭はスタートしていくが、本当にクリスティのミステリーは序盤に奇想天外に見える様な状況や環境を当ててくる事が多い(それでいて結局は単純な状況だ。)
     今作の犯人については余り犯人であって欲しくない人物だったが、巧妙に疑惑の人物を配置し、後々に登場させ、読者を混乱させた。人物の入れ替わりはクリスティ作品では当然の作用であり、驚きも無く、今作も一部人物の真相が隠されているが、一部の偽装については中盤である程度予測はできてしまった。
     僕自身の評価が高い点は序盤に述べたが、何より読みやすい事が一番だろう。古典ミステリー、しかも海外ものでは人物名、地名、設定や環境について読み慣れない部分や共感できない、そもそもわからない部分も多いが、今作はとてもすらすら読めた作品だ。

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    投稿日:2023.08.11

  • じゅう

    じゅう

    イギリスの作家「アガサ・クリスティ」のミステリ長篇『予告殺人(原題:A Murder is Announced)』を読みました。

    『ひらいたトランプ』、『ナイルに死す』、『白昼の悪魔』、『運命の裏木戸』に続き、「アガサ・クリスティ」作品です。

    -----story-------------
    その朝、新聞の広告欄を目にした町の人々は驚きの声を上げた。
    「殺人お知らせ申しあげます。10月29日金曜日、午後6時30分より……」いたずらかと思われたが、しかし、それは正真正銘の殺人予告だった。
    時計の針が予告時間を指したとき、銃声が! 
    大胆不敵な殺人事件に「ミス・マープル」が挑む。
    (解説 「三橋暁」)
    -----------------------

    1950年(昭和25年)に発表された「ミス・マープル」シリーズの長篇4作目となる作品、、、

    「ミス・マープル」シリーズは、4年前に読んだ『動く指』以来なので久しぶりですね。

     ■1. 殺人のお知らせ
     ■2. リトル・パドックスの朝食
     ■3. 午後六時半
     ■4. ロイヤル・スパー・ホテル
     ■5. ミス・ブラックロックとミス・バンナー
     ■6. ジュリア、ミッチー、パトリック
     ■7. その他の人々
     ■8. マープルの登場
     ■9. ドアについて
     ■10. ピップとエンマ
     ■11. マープルの訪問
     ■12. チッピング・クレグホーンの朝
     ■13. チッピング・クレグホーンの朝(つづき)
     ■14. 過去を訪ねて
     ■15. 甘美なる死〈デリシャス・デス〉
     ■16. 帰ってきたクラドック警部
     ■17. アルバム
     ■18. 手紙
     ■19. 犯罪の再構成
     ■20. いなくなったミス・マープル
     ■21. 三人の女
     ■22. 真相
     ■23. 牧師館の夕べ
     ■エピローグ
     ■解説 三橋暁

    チッピング・クレグホーン村の地元紙「ノース・ベナム・ニューズ・アンド・チッピング・クレグホーン・ギャゼット」の広告欄に次のような文章が掲載された… 「殺人お知らせ申し上げます…10月29日金曜日、午後6時30分よりリトル・パドックス館にて…」 、、、

    これはいったい何事だろう?気の利いた遊戯か、単なる悪ふざけか… 好奇心旺盛な村の人々はリトル・パドックスに集まる。

    時計が6時30分を指したとき、明かりが消え、3発の銃声が響く… 明かりがつくと、そこに男の死体があり、リトル・パドックスの女主人「レティシア(レティ)・ブラックロック」は銃弾が掠り出血していた、、、

    死んでいたのは、村のホテルに勤める従業員の男「ルディ・シャーツ」だった… 悪ふざけではなかった、世にも大胆な、恐るべき殺人予告だったのだ!

    警察はその場に居合わせた村人たちをひとりずつ調べていく… そして、チッピング・クレグホーンの友人「ダイアナ(バンチ)・ハーモン」のもとを訪れていた饒舌で詮索好きなオールドミス「ジェーン・マープル」は、「クラドック警部」や「フレッシャー巡査部長」とともに事件の真相を暴いていく。

    最初の殺人以降、「レティシア・ブラックロック」を狙ったと思われるアスピリンの瓶に入れられた毒薬で、リトル・パドックスに居候している「ドラ・バンナー(バンニー)」が亡くなり、事件当夜のことのある女性の行動に気付いた養鶏業者の「エミー・マーガトロイド」が絞殺される… そして、「レティシア・ブラックロック」の元雇い主で資産家の「ランダル・ゲドラー」の多額の遺産相続を巡って「レティシア・ブラックロック」の命が狙われる可能性があることが判明、、、

    さらにリトル・パドックスに同居するある人物が、「レティシア・ブラックロック」が亡くなった場合に遺産を受け取る権利が生じる「ランダル・ゲドラー」の姪「ピップ」と「エマ」であることが判明する… そんな中、「ミス・マープル」が行方不明となる。

    リトル・パドックス「クラドック警部」は、関係者をリトル・パドックスに集め、判明した事実を話し始める… いやいや、いやー 意外な人物が真犯人でしたね。

    姉と妹の入れ替えですね… 愉しめました!「アガサ・クリスティ」ファンからも高く評価されている作品らしいですね、、、

    終盤、直接的な証拠がない中で犯人を特定するための大芝居… さすが「ミス・マープル」と思える作品でした。



    以下、主な登場人物です。

    「ジェーン・マープル」
     探偵好きな独身の老婦人

    「レティシア(レティ)・ブラックロック」
     リトル・パドックスの女主人

    「ドラ・バンナー(バンニー)」
     レティシアの旧友

    「パトリック・シモンズ」
     レティシアの甥

    「ジュリア・シモンズ」
     レティシアの姪。薬剤師

    「フィリッパ・ヘイムズ」
     リトル・パドックスの美貌の下宿人。園芸師

    「ミッチー」
     レティシアのメイド。外国避難民

    「アーチー・イースターブルック」
     大佐。心理学者

    「ローラ・イースターブルック」
     イースターブルック大佐の妻

    「エドマンド・スウェッテナム」
     文学青年

    「スウェッテナム夫人」
     エドマンドの母

    「ヒンチリフィ(ヒンチ)」
     チッピング・クレグホーンの養鶏業者

    「エミー・マーガトロイド」
     チッピング・クレグホーンの養鶏業者

    「ジュリアン・ハーモン」
     チッピング・クレグホーンの牧師

    「ダイアナ(バンチ)・ハーモン」
     ハーモン牧師夫人。ミス・マープルの友人

    「ルディ・シャーツ」
     ロイヤル・スパー・ホテルの接客係。スイス人

    「クラドック」
     警部

    「ライデスデール」
     警察署長

    「ヘンリー・クリザリング卿」
     前警視総監

    「ベル・ゲドラー」
     ランダル・ゲドラーの妻

    「マーナ・ハリス」
     ロイヤル・スパー・ホテル、グリルのウェイトレス

    「フレッシャー」
     巡査部長。クラドックの部下

    「ロウランドスン」
     ロイヤル・スパー・ホテルのマネージャー

    「マックルランド」
     ベル・ゲドラーの看護婦

    「ランダル・ゲドラー」
     資産家。レティシアの元雇い主

    「ベル・ゲドラー」
     ランダルの妻

    「ソニア」
     男と駆け落ちてゲトラー家を出たランダルの妹

    「ピップ」
     ソニアの子

    「エマ」
     ソニアの子

    「シャーロット・ブラックロック」
     レティシアの妹。愛称「ロティー」
    続きを読む

    投稿日:2023.04.28

  • いー

    いー

    やー、わからんかったー!
    振り返れば伏線はたくさんあったのにな。
    ミスマープルシリーズ、まだまだ読みたい。

    投稿日:2021.09.13

  • may

    may

    このレビューはネタバレを含みます

    なかなか凝った話で、推理小説の定石というか、冒頭にかすり傷だけの人= 怪しいというのが頭にこびりついてしまってもそれなりに展開を楽しめた。年金不正受給は現代的なテーマのようでいて昔からあったんですね。ただそもそも犯人はある程度普通な人のはずが口封じのために連続殺人鬼になってしまうのが、アガサの定番らしいけど苦手。

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    投稿日:2021.09.13

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