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穂村弘 / 小学館文庫 (133件のレビュー)
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総合評価:
BACH/バッハ
1
生きることが、上手に音痴な人
世界を生きる人々は、どこか普通や常識という決まったルールのような、コードのようなものを信じて生活している。 そうしたみんなが乗っかる決まりをメロディという言葉で言えば、世の中には音痴な人間というのが…存在する。 自分で当然のように歌っていたのに、どうもズレている。音痴なのだ。 もしくはどうしようもなく音痴だとわかっているのに、歌が好き。音痴なのは仕方がない。 音痴な上に、歌も嫌い。引きこもる。 穂村弘は、そういう意味でとても音痴だ。 過剰な自意識がどうしようもなく生まれるズレを意識してしまう。 でも、彼は引きこもらない。その音痴を理解しているから。それを言葉にするから。 上手な音痴は、おもしろいのだ。続きを読む
投稿日:2015.03.07
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なつ
なんだか心の深淵を覗いてしまった罪悪感と空しさ、それと同時に恥ずかしさや、やるせなさが時々訪れるなんとも言えない感情に襲われる。 どこまでが本当でどこまでが嘘が時々わからなくなるが、 不思議な言葉遊び…で笑える場面もあった。 ジャムガリンの話とか特に。続きを読む
投稿日:2024.03.01
チリちこり
ワードセンスお化け 同じ世界を見てるはずなのに、穂村さんの見てる世界は違うバースのよう。 置き去りにされた眼鏡が砂浜で光の束をみている九月 とかもうたまらん。
投稿日:2024.02.28
まぬっち
未経験なことが多い著者の穂村さんと比べて、私のリストの〇はもう少し増えるが、共感する部分の多さたるや。 「自然にできない」というのが最たるそれ。 自然にすることを意識すればするほど不自然になり、不自…然さが露呈するのは嫌だから結果的に何もしないを選択する。 不自然さはやめたくてもやめられない。過剰すぎる自意識を適度なところで落ち着かせるのは、もはや自分らしくなくなる気がするくらい。 「自分可愛さを極限まで突き詰める」という言葉にすごくしっくりきてしまった。 続きを読む
投稿日:2024.02.24
ゆい
読めば読むほどに穂村さんのことが気になってしまう。"独身、39歳、ひとりっこ、親と同居、総務課長代理"という肩書きからして面白い。飲み会が苦手な話はめちゃくちゃ共感した。自分の情けない部分を曝け出して…いるのだけど、多くの人が魅了されるのは独特の感性や表現力の高さなんだろうな。 今は60代になられているけど、どんなことを考えているのか、最新のエッセイを絶対に読みたい。続きを読む
投稿日:2024.02.21
はぐ
世界音痴って私のこと!? 本書のタイトルに惹かれて、購読。 世界音痴あるあるに共感しながら 時に著者の感性の鋭さに感嘆して どこまでも読んでいたいと思う心地よいエッセイ。 同じ世界音痴仲間なのに …穂村さんの才能が羨ましい。 めちゃくちゃ好きな作品でした続きを読む
投稿日:2024.02.14
たみこ
このレビューはネタバレを含みます
太宰よりも好きかもしれない。 私も世界音痴なのでとても面白く哀しく読めた。 ⚪︎ 自然さを奪われた者は、世界の中に入れない。 不意に「ああっ」と叫びたくなる。「人生って、これでぜんぶなのか」 ⚪︎
投稿日:2023.12.19
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