【感想】山本五十六(上)

阿川弘之 / 新潮文庫
(32件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
5
22
4
1
0
  • あと2提督が・・・

    有名な3提督シリーズ。やはり一番は名実ともにこの山本元帥なのだろう。
    さりながら、米内、井上の両提督も早く電子化して欲しいものだ。特に井上成美提督には個人的に多少の縁があるので、強く期待している。

    投稿日:2016.03.12

ブクログレビュー

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  • 鴨田

    鴨田

    海軍提督三部作の一作目だが、「米内光政」、「井上成美」を先に読んだので、歴史事象の方は、混乱なくさっと読めた。山本五十六の言葉はビジネス書でもよく引用されるが、ひととなりをどっぷりと理解するのによい本だと思う。

    下巻はいよいよ、真珠湾奇襲。
    日独伊三国軍事同盟締結と対米戦争にトコトン反対を貫きながらも、いざ戦争が近づいてくると海軍が全面的にやらざるを得ず、来るべき時に備えて、予算獲得と軍事訓練と作戦立案に脳髄を絞らなければならない状況というのは、仮に戦死せず済んだとしても、命を削るような毎日であったろう、と下巻を読む前に想像する。
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    投稿日:2022.12.30

  • じゅう

    じゅう

    「阿川弘之」が「山本五十六」を描いた伝記『山本五十六〈上〉〈下〉』を読みました。

    『国を思うて何が悪い ~一自由主義者の憤慨録~』に続き、「阿川弘之」追悼読書です。

    -----story-------------
    〈上〉
    対米戦争に、日独伊三国同盟に反対した軍人。
    聯合艦隊司令長官の若き日の活躍を描いた傑作伝記。

    戦争に反対しながら、自ら対米戦争の火蓋を切らねばならなかった聯合艦隊司令官「山本五十六」。
    今日なお人々の胸中に鮮烈な印象をとどめる、日本海軍史上最大の提督の赤裸々な人間像を余すところなく描いた著者畢生の力作。
    本書は、初版刊行後、更に調査し、発見した未公開資料に基づき加筆された新版である。
    上巻では、ロンドン軍縮会議での活躍を中心に、若き日の「山本」像が描かれる。

    〈下〉
    かつて戦争に反対した男は、戦争を始めた。
    詳細な資料から浮び上がる軍神と呼ばれた男の壮絶な人生。

    下巻では、聯合艦隊司令長官に任命された「山本五十六」が、いよいよ真珠湾強襲の構想を固めるところから、昭和18年4月18日、ブーゲンビル島上空において敵機の襲撃を受け壮絶な最期を遂げるまでを克明に綴る。
    世界を震撼させた天才提督の栄光と悲劇を、膨大な資料と存命者の口述を基に、生き生きと甦らせ、激動の昭和史を浮彫りにした、必読の記録文学である。
    -----------------------

    海軍提督三部作の第一作、、、

    存命者への聞き取りにより「山本五十六」の人間像が丹念に描かれています… 読んでいると「山本五十六」の人となりがわかり、「山本五十六」の魅力が強く感じられるようになりましたね。


    「山本五十六」に関する作品は、約2年前に読了した「半藤一利」の著書『聯合艦隊司令長官 山本五十六』以来ですが、、、

    本作品では、日独伊三国同盟や日米開戦に反対するが、ひとたび戦争が始まってしまえば聯合艦隊司令官として最善を尽くし、義務に殉じて死んでいく… という良く知られている軍人としての一面の他に博打好きな一面や女性関係等の私生活の奥まで立ち入った面も含めてリアルに描かれているので、『聯合艦隊司令長官 山本五十六』よりもリアルな人間「山本五十六」を知ることができました… そんな内容なので、出版当初(本作の旧篇)は、遺族からの抗議もあったようです。
    (新篇は旧篇から300枚もの補筆があったらしいので、もう少し違う一面も描かれていたのかもしれませんが… )


    ブーゲンビリアでの撃墜されたあと、ジャングルの中で二式陸攻の残骸の近くで発見された遺体は、席に座したままで顔や軍服がキレイな状態の遺体だったとのこと、、、

    まるで考え事をでもしているような端麗な姿だったとか… 他の遺体は焼けていたり、死顔が腫れ上がってむくんでいたらしいので、不思議ですね。



    本作を読んで「山本五十六」よりも、冷静に世界を見つめることができていたと思われる「井上成美」のことが気になりました。
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    投稿日:2022.08.27

  • 海ナマコシニア

    海ナマコシニア

    聖人ではなく人間味があり、痛快と言えば痛快。
    あの時代はこのレベルの人物でも流れを変えられなかったというのが、基底としては悲しく、課題を突きつけられる

    投稿日:2020.03.30

  • hhhtmcnerd

    hhhtmcnerd

    やはりこう言った史実を追いながら進む人物像を描いた作品は、読むのがしんどいですね。最初の百ページ読むのに一週間以上かかった。山本五十六とは…名前だけは知っていても、彼の骨柄や来歴、功績なんか全然知らなかったので阿川弘之先生の海軍提督三部作の代表作を選択出来たのは僥倖でした。大東亜戦争が始まる前の日本の政界と軍部の立場や主張、それに陸海軍の軋轢など史実に基づいた詳細な記述は非常に面白かったです。何故、日独伊三国同盟が締結されたのか?その時、それが正しい選択であったのか否か?その辺の経緯が分かって、眼から鱗が落ちる思いでした。それに山本五十六提督がどんな人物で、何をどう考えていたのかよく分かりました。上巻ではまだ戦争が始まる前が舞台ですので、開戦後の下巻も楽しみです。
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    投稿日:2019.10.25

  • いまどん

    いまどん

    稀代の海軍元帥、山本五十六。

    これからは航空機の時代と先を読み、航空本部長時代には飛躍的とも言える技術推進。海軍次官時代にはアメリカとの戦争を避けるために三国同盟に命がけで反対。しかし、中央に残ろうとするも命の危険を避けるため連合艦隊司令長官へ。そして三国同盟が締結される。

    戦争やむなしの中、周到に戦闘準備を行いながらも最後まで戦争を避けようとした姿勢。

    頑固者で肝が座っており、しかし茶目っ気があって。そういった人間的な部分も克明に記した良書である。
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    投稿日:2019.09.30

  • y-mitsu

    y-mitsu

    連合艦隊司令長官としてブーゲンビル島の空に散った山本五十六提督伝。我々の世代からすると既に歴史上の人物ではあるが、執筆当時は同時代性の中綿密な取材や記録にあたっておられたことがうかがえる。これが執筆された当時山本未亡人に告訴されたという。貴重な記録文学であると思う。続きを読む

    投稿日:2019.02.12

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