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幸田真音 / 文春文庫 (3件のレビュー)
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総合評価:
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tikuo
複数巻の長編を平行に読破しよう月間。まだやってるよ。 というわけで、なんかハードそうなのを。 暴力団との繋がりや大蔵省の完了に見放されて破綻しかけた康和銀行。その破綻の前兆なのか、ニューヨーク支店の…課長が自殺する。面識の有った人たちがその謎に近づいていくとともに、康和銀行の救済計画が持ち上がるが…。 プロローグから男だか女だかわからないキャラクターが、レバレッジだの何だのテクニカルタームと、ニューヨークの地名バリバリで置いてけぼりを食らう。が、芹沢の章になった途端にスケールが小さくなるんだな。ということで読みやすくなります。 ということで、さらさらと読める上巻。あいにく、この業界には疎いを通り越して無知なので、小説なんだろな、程度の読み方。その中に「拓銀破綻」「山一倒産」なんていう現実の話も入ってくるし、トヨタとソニーをもじった会社が参入してくるし、モデルが有るんだか無いんだかかなりモヤモヤする話。知らないだけでアメリカの方の会社ももじってあって、知ってたらにやっとデモするのかな?S&Pはそのままで、コンサルはモルガン・スタンレーか? モヤモヤはそこまでで、本筋の自らによるハニートラップ(?)だけで世界の金融界を手玉に取る謎の女は現実味がほとんどゼロのファンタジーだし、なんかいろいろ混乱する。 銀行トップのダメさと、適応できなくて悪くなっていくストーリーは背景として良いと思うものの、そこにモデルがあるのか無いのか、そのモデルを知っていたら楽しめるのかどうなのかで評価は変わるだろう。全部完全創作で書いているのなら、☆は1つ足しても良い。 余談。会話に「~だわ」「~わ」という語尾がやたらと多く、男性も使っている(女性の登場人物を誤読してる?)ので、オカマなのか関西人なのかと、どうでもいい所で引っかかる。続きを読む
投稿日:2017.06.30
やんきぬ
このレビューはネタバレを含みます
ずっと積ん読だった本。やっと読んでみた。 うーん、難しいけどおもしろい。 やっぱり、頭のいい人が書いた作品は読み応えがあるなぁ。 この前読んだラスコーリニコフの日とは比べものにならない。てか、比べちゃいけないけど。 章や節によって時間が前後することもあるんだけど、わかりにくくなることはほとんどなく、ドラマを観ているように、すんなりと理解できる。 本当にイイ作品だなぁと思った。 その一方で、自分の愚かさも実感するわけだが・・・。 それはさておき、上巻最後のニューヨークでの芹沢と配管工とのエピソードは泣けた。本当にジーンときたなぁ。
投稿日:2010.12.22
Pole Inuzuka
邦銀ニューヨーク支店の花形ディーラーが高層ホテルから身を投げた。その死の直前「N.U.H.」というメッセージを受け取った旧友、芹沢は、真相を探るうち、ウォール街で辣腕を振るうトップセールスウーマン、州…波に出会う。「あんな銀行なんかつぶれればいい」。彼女は邦銀に深い恨みを抱いていた。日本金融界の闇を抉る問題作。 続きを読む
投稿日:2007.07.13
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