【感想】不毛地帯 第二巻

山崎豊子 / 新潮文庫
(57件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
19
18
11
0
0
  • FX戦闘機商戦


    2009/07/05記録。
    (4巻編成の第2巻のレビューです。)


    本日、午前読了。
    壱岐がFX戦闘機商戦で東京商事と奮闘し、
    業務本部長として、辣腕をふるうまでの話。

    業務本部長としての画策が話し半ばだが、
    これは第三巻以降に展開か。

    コミュで妙なネタばれがあったのだが、
    全く想定外の展開で第二巻は幕を閉じる。

    シベリア抑留時代をつづった一巻を読んだ記録がないが、
    記憶では、2007年年始の九州鈍行往復の旅の社内で
    読み始めた気がするので、相当時間を置いてしまった。

    秋にTVドラマが始まる前に読了してしまいたい。
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    投稿日:2013.12.26

ブクログレビュー

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  • MASIA

    MASIA

    『不毛地帯第2巻』

    元陸軍大本営参謀のキャリアと人脈を見込まれた壱岐。
    防衛庁の次期戦闘機選定をめぐる商戦に巻き込まれていく…
    近畿商事を勝利に導く手腕を発揮するが…
    一方で親友・川又を失うことになる…
    やるせない…

    そして、異例のスピードで常務へと昇進した壱岐。
    イスラエル対アラブ連合の中東戦争へ。
    現代はイスラエルのガザ侵攻。
    ずっと火種を抱えている中東。
    その根深さに驚かされる…

    『今度は少しは、お国のためにお役に立ったのか』…
    谷川の言葉に考えさせられる壱岐。
    商社マンとして生きる壱岐にどんな未来が待っているのか…

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    投稿日:2024.02.02

  • みけ猫

    みけ猫

    個人的な必要に迫られて読んでいるので、いまひとつノレないのだけど、1巻よりはおもしろかった。

    2巻はロッキード事件をベースにした話なのかと思っていたけど、読み終わってから確認してみたら、ロッキード事件とつながっている別の事件、ダグラス・グラマン事件なるものが元ネタと知った。

    こんな複雑な話をよく小説にできるなぁ、と超人を見るような気持ちで読んだ。すごい筆力。
    国や、国の歴史を作っていくのは政治家だけじゃなく、商社もけっこうな役割を果たすんだな、などと子供の感想のようなことを思う。

    ちなみに、小学校の頃、何かで聞きかじり、母に「ろっきーどじけん、って何?」と聞いたら「ピーナッツをな、一粒1万円くらいで政治家に売るねん」みたいなことを言っていて、「えっ、そんなん誰も買わへんやろ? なんでそれが事件なん?」と重ねて聞いたが、母はうわごとのようにピーナッツが、ピーナッツが、と繰り返すばかりで、結局私には何のことか分からないままとなった。おかげでロッキード事件と言われるとピーナッツ、と反射的に思い浮かびます。いまだにどんな事件かよく知らないけど。
    しかし、今なら分かることが一つあります。
    母よ、あなたもロッキード事件がどういう事件か、よく分かっていなかったのですね。
    なぜ分からないなら分からないと正直に言わないのですか・・・。

    ちなみに、同じく小学生の頃、トーベ・ヤンソンの『楽しいムーミン一家』を読んでいて、誰かの入れ歯だか何だかが、飛行鬼(ひこうおに)の帽子の中で何か恐ろしいものに変化したのだが、それが何だったかは明記されておらず、「何に変わったかはあなたのお母さんに聞いてください。きっと知っていますよ」と書いてあったので、そのまま素直に母に質問したら、
    「そんなもん、知るわけないわ!!!」
    とめっちゃくちゃキレられました。
    そのあたりから、母に何か質問するのをやめた気がする。

    閑話休題。
    さて、政府による大型海外発注案件に群がる総合商社と、政治権力闘争のために資金集めに奔走する政治家との癒着、男の世界だなぁ、としみじみ思う。
    ・・・というと、女性の能力を軽視しすぎる発想かなぁ。
    でも、私にはそんな世界を泳ぎ渡るのはとても無理と思ってしまった。
    壹岐が妻に何も言わない気持ち、ちょっと理解できる、などとも思う。妻側の立場からすると、もっと信頼してほしいって感じなんだけれど。

    後半、「戦後」という時代が終わって、私的にはここから本番、という感じで気分がちょっと盛り上がってきた。次号、さらに期待です。
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    投稿日:2023.10.01

  • ken7ynwa

    ken7ynwa

    人一人死に至らしめてまでなさなければならない防衛産業商戦か。
    シベリアから月日を経て、中東戦争、スエズ運河と才覚を発揮しつつも染まっていく壹岐参謀。

    最後の松本大佐の言葉がしみる。

    投稿日:2023.09.07

  • さくら

    さくら

    2巻からは、主人公が商社で活躍し始める。
    小説のモデルとなっている商社は伊藤忠。
    そして、主人公のライバル会社は現在の双日のこと。

    本作はロッキード事件をもとにしているのかと思っていたが、対象が戦闘機のため、現実にあった事件は、ダグラス・グラマン事件のこと。
    しかし、ロッキード事件、ダグラス・グラマン事件が発覚する前に、この小説は連載されていたらしいから、山崎豊子先生の先見の明には驚かされる。
    もしくは、本作の取材の過程でこれら事件の前兆を掴んでいたのか。

    現実には、ロッキード事件は丸紅、ダグラス・グラマン事件は、双日だから、伊藤忠は検挙されなかった。

    当初は、自分の軍歴を商社の仕事に利用することに抵抗していた主人公だが、政治家と軍官僚の癒着を目の当たりにして、自ら戦闘機の商戦に乗り込む決意をする。
    結果的に、主人公会社は勝利して、主人公は異例の出世を果たす。
    しかし、この異例の措置が社内の反感を買う。
    次巻以降は、社外のみならず、社内の敵とどう折り合いをつけて商戦に勝ち抜いていくかが描かれている。
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    投稿日:2023.05.25

  • アズサ

    アズサ

    二巻は航空機の結末から新章に向けたさわりが記載。
    商社の泥臭く、対応範囲の広い行動に驚かされる。国際情勢、政治、利権等々が渦巻いていた。
    三巻以降は中東情勢がメインとなるようで、一旦休憩。

    投稿日:2023.05.11

  • にしど

    にしど

    5巻連作の2巻目。
    壹岐は防衛省が絡む航空機商戦、
    常務昇進後に挑むスエズ運河の船舶を巡る商戦に挑む。シベリア時代の同胞も絡む泥試合に汚れた手も使いながら素晴らしい商材を披露していく。
    東京商事の鮫島、鮫島の息子と娘直子の将来、秋津の娘との微妙な関係等等含みが多く次巻が楽しみになる内容だった。続きを読む

    投稿日:2023.05.07

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