【感想】ダンゴムシに心はあるのか 新しい心の科学

森山徹 / PHPサイエンス・ワールド新書
(68件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
7
19
22
6
2

ブクログレビュー

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  • おおきに!(smoneyb)

    おおきに!(smoneyb)

    ダンゴムシという研究対象の行動を観察し、その行動から心という機能?があるかどうかを見つけていく。

    研究者が、対象にストレスを与えて、ダンゴムシが反応する。その反応が合理的な考えられることと異なる動きをする時、そこにダンゴムシの心があると考えられるのではないか?
    といった研究を行う研究者の、場合わけとテスト、観察における緻密な忍耐。
    本論より、その過程の説明の緻密さに参りました。
    私は理系脳ではないと自覚しました。
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    投稿日:2023.11.28

  • shinshu

    shinshu

    ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB0525632X

    投稿日:2023.08.25

  • かな

    かな

    ダンゴムシかわいい。作者は真摯にダンゴムシと向き合う変態(良い意味の)。ひたすら1時間T字の装置を回し続ける…。心と、学習の違いがうまく理解できなかったが、人は対象物に知能があると思うとすぐに擬人化したくなる、という一文で、道と遭遇した時のダンゴムシの迷いと行動が心で、その先気づきと経験による行動が学習なのかな?といったん理解。ダンゴムシもタコも心も知能もあってかわいい。続きを読む

    投稿日:2023.05.21

  • マルレラ

    マルレラ

    生物は自然界から受ける多くの刺激に対して、様々な行動の選択肢がある中で適切な一つの行動を選んでいる。それ以外の行動は「隠れた活動部位」が抑制しており、これが「心の実体」であるという。誰もが一度は庭先などで見かけたことがあるダンゴムシ。ダンゴムシには大脳がないので「心」を持たないと長く考えられてきた。しかし未知な状況と課題を与えてやると、普段は「心」によって抑制されている突飛な行動をとった。このダンゴムシの「心」の現れを見出したユニークな実験について紹介した本。

    研究の着眼点にとても感動しました。
    続きを読む

    投稿日:2022.10.10

  • soso191

    soso191

    このレビューはネタバレを含みます

    良書だと思う。
    タイトルの問いに対する答えをすぐ知りたい人には向かないが、心の定義、心があるのか研究の試行錯誤などの過程がまさに研究者で、こういったことを教授というのは繰り返しているのか、とよく分かる内容だった。
    学術的・論理的に試行錯誤の経過が記載されているのでわかりやすい。
    普段の生活では予期し得ない状況に置かれた時の規則性を見出し、そこに心があると考えている。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.08.29

  • rafmon44

    rafmon44

    人間以外の生物、個体に「心があるか」を論じるならば、「心とは何か」を定義することが重要である。本著は、その重要なポイントが冗長で曖昧なまま、心とは言葉だなどと回り道をした挙句、石の劣化速度の差を示して、石にも心があると言ってしまっている。本著の一番の問題点、という気がする。

    個体の挙動差は、何かしら外乱による要因もあるから、その個体差に「意思」を見出し、あるいは擬人化し、心があると断言するのは、宗教的で危険だ。ダンゴムシの動き方の違いに対し、意味深長なパターンというが、個体の多様性の範囲で、それが無くワンパターンならば、絶滅してしまう。単に、個体が異なるから、動き方が異なるのだ。この時点で、心があるか否かは明言できないのではなかろうか。

    心とは何か。例えば、人間にあってAIには無いもの。以前、AIを定義する本を読んだが、やはり学者それぞれで表現が異なっていた。私自身は、言語による思考、感情や意思、こうした脳を含む身体に対して持続的に作用する状態の事だと考える。持続性がない作用は、反射であり、心は介さない。言葉に表せない悲しみというものもある。

    では、ダンゴムシに持続的な身体への内的作用があったか。ダンゴムシにあるのは、遺伝子にインプットされた本能行動と外乱への対処的措置の多様性故の個体差である。外乱に対する多様な反応に自律性を見出すには、拙速ではないか。ダンゴムシが球体を解除する時間差は、心理学ではなく、生物学の分野で解明すべきである。「そろそろ丸まるのやめるかー」「私は早めに丸まり解除します!」なんて言っておらず、刺激を受けた時間やエネルギー差、距離、個体の栄養状態の差など、分析が足りな過ぎ。

    とにかく、幼少期に残虐な殺し方をしてしまった虫たちに今更感情移入して、申し訳ない気持ちになるので、やめて欲しい。
    続きを読む

    投稿日:2022.08.06

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