【感想】源氏物語 あさきゆめみし 完全版(1)

大和和紀 / Kiss
(22件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
11
8
2
0
0
  • 訳でもダイジェストでもなく「作品」なのだ

    『源氏物語』を知りたい、でも原文や与謝野晶子訳を読むのはしんどい・・・そういう人におすすめ・・・
    ・・・と言いたいところだが、それもあるが、やはりそれだけでは終わりたくない(笑)

    やはり、これは「訳」でも「解説」でもなく、「大和和紀の作品」なのだ。
    この、完全版には本人による「制作秘話」もついており、その中に、こうある。

    つまり少女漫画というフィルターに源氏物語をかけたのが『あさきゆめみし』なんですね。
    でもじつは、原作を読んで描いたイメージと、漫画として描いたものがかなり違っていて、自分でも意外に感じることがありました。

    と。そうだろう。それでこそ、「創作」なのではないか。
    私は、「あさきゆめみし」を読んでいて、「別れ」や「隔たり」をあらわす構図の取り方を新鮮に感じた。
    原文を読んで受けたイメージとはちょっと違って、「ああ、そういうのもありか」と思ったのだ。
    そもそも「いずれの御時にか・・・」ではなく「私は母を知りません」から始まるのだ。
    斬新ではないか、創作ではないか!
    全体に、いい創作台詞が多いのだ。

    さらに、作者は次のように言う。

    原文とまではいかなくても、現代語訳を読み通してみてほしい。きっと違う源氏を発見なさるでしょう。
    それぞれの源氏がそれぞれの心に生きるとしたら、それはとてもとても素敵なことです。
    なにしろ、源氏物語は日本の宝なのですから。

    と。
    本当、その通りだと思うのだ。
    大和和紀の源氏物語、『あさきゆめみし』。
    それ以上でもなくそれ以下でもないもの。
    だからこそ、心に残る、大切なたからもの。
    続きを読む

    投稿日:2014.09.20

  • 日本文学の最高傑作のコミカライズ

    これを読めば古典の成績が上がると言われる有名なマンガ。
    まあそういう考えで無くても十分面白いし、絵もやや古さはあるが美しい。

    投稿日:2013.09.26

  • 源氏物語だけど少女漫画

    源氏物語は、色々な方がそれぞれの解釈で独自の作品が作られている物語です。大和和紀 さんの「源氏物語 あさきゆめみし」もその一つです。
    1巻だと、まだまだ光源氏は子供っぽいです。子供っぽい光源氏がどのような大人に成長していくか楽しみです。続きを読む

    投稿日:2015.01.08

  • まんがだと読みやすいです

    まんがですとやはり読みやすいです。取っ掛かりにいいと思います。
    ただ、単行本で読んだ時の方が想像力をフルに使って読むので、ロマンチック度が増すと思います。

    投稿日:2015.08.07

  • 昔単行本で読んだけど。。。

    『源氏物語 あさきゆめみし 完全版 The Tale of Genji』は カラーが多く それがとても綺麗で 感動しました。
    作画は 当時のままですが やっぱり美しいです。

    漫画なので 源氏物語の原文や訳したものを読むのは ちょっとと思われる方にも読みやすいので
    ぜひ 一度は手に取っていただきたい作品だと思います。

    特に紫の上の美しさ優しさ 全てにおいて見習いたいものです。
    光源氏は 罪なお人ですね~。^^
    続きを読む

    投稿日:2015.12.10

  • 受験時代に大変お世話になりました。源氏物語が得意分野に!

    大学受験に必ずと言っていいほど大事な古文の科目。
    徒然草・枕草子など数ある古文の中で大学の研究者が一番多いのは「源氏物語」です。
    そのため、源氏物語は受験での頻出分野になります。

    でも、源氏物語はとにかく長い。古文だけに時間をかけていられない。
    そんな方はこの漫画で源氏物語を覚えてください。

    私が受験生だったころ、予備校の古文講師が勧めるほどいい教材です。
    「漫画が受験に使えるの?」と疑問に思う人が必ずいますが、
    予備校の講師が勧めているのが何よりの証拠になります。
    だって、予備校は受験生を志望校に合格させることが目的なんですから。

    さらに、私の時は紙のモノクロでしたが、これはカラーですよ。
    平安時代の十二単や宮廷がカラーで見られるなんて、なんて贅沢な!
    続きを読む

    投稿日:2017.08.21

ブクログレビュー

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  • ウクレレ1号

    ウクレレ1号

    このレビューはネタバレを含みます

    其の一~其の五

    大和和紀が語る「あさきゆめみし」との日々


    与謝野晶子
    田辺聖子「新源氏物語」

    レビューの続きを読む

    投稿日:2016.08.04

  • kanna.k

    kanna.k

    すべてのはじまりの物語

    所詮源氏も藤壺も紫の上も桐壺帝と更衣のイミテーションに過ぎない
    もしかしてあのまま桐壺帝が更衣を忘れて藤壺を捨て置いたのなら源氏も、一番の被害者である紫の上の未来も、ひいては過去の因果応報によって産まれた宇治十帖の主人公である薫の人生ですら明るかったのかもしれない
    それを感じ取っていたからこそ桐壺帝は源氏と藤壺の不義を黙認したのかな

    けれどさすがは千年も現存する『源氏物語』
    あの当時『更級日記』でも書かれているようにみんなが夢中になるのがわかる
    そしてそれをわかりやすく原作ほぼそのままに描いてくださった大和先生に感謝を
    続きを読む

    投稿日:2013.12.30

  • ssy

    ssy

    源氏物語の世界を繊細に美しく雅やかに、かつ人間性の深みを失わずにバランスよく描いた作品だと思います。私の源氏のイメージはこの作品からきてますが、原作の源氏は今の感覚だと結構ヒドイ人らしい。いつかきちんと原作読んでみたい。続きを読む

    投稿日:2013.11.08

  • norikorange

    norikorange

    まさかの、Kindleストアで¥99というきっかけで読み出しました。
    むかーし読んで、大好きだった記憶があり、読み返すとまた面白い!

    続けて買ってしまいそうです。

    投稿日:2013.02.28

  • まひな

    まひな

    1~10巻、読了いたしました。

    ずっと昔に、普通のコミックで途中まで読んでいたのですが、「源氏物語 千年の謎」の謎を観てから、ちゃんと読み返したくなり、調べてみると行きつけの(笑)図書館に揃っていたので、少しずつ読みました。

    大和和紀氏の絵は本当に美しい。
    この完全版は、雑誌掲載時のカラー原稿を完全再現しているものなので、その美しさを堪能できます。

    恥ずかしながら、源氏物語は読んだことがないので、原作との比較はできませんが、このあさきゆめみし、本当に切ない物語です。
    光源氏が年を重ねるにつれ、ちょっと寂しくなってきてしまい、ましてやはかなくなってしまったあとはもう十分と思っていたのですが、宇治十帖にもすっかり魅せられてしまいました。
    というより、悲しすぎるストーリーがちょっと堪えました。

    また少し時間があいたら、読み返してみたくなるのだと思います。
    続きを読む

    投稿日:2012.06.04

  • a-ichikawa

    a-ichikawa

    こんなめちゃくちゃな設定の話は読みたくもない、と読む前までは思っていた。
    が、ひょんなことから読み出したらもう止まらない。これがへ平安時代に書かれたとも思えない完成度の高さ。だからこそ今の時代まで残っているのだろうけども。続きを読む

    投稿日:2012.03.01

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