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重松清 / 講談社文庫 (1584件のレビュー)
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総合評価:
あきば
12
こういうことを積み重ねていくことが、人生なのかなと感じられた本でした。
読み終わった後に、自分は本当に嫁や子供と向きあえているか、考えてしまう本でした。 主人公には、何がなんだかわからないまま、人生が崩壊し、絶望しているところから物語は始まります。 自分と同い年の父…親と過去を追体験するという不思議な体験を通して、主人公の考え方やモノの見え方が変わっていく。そんな話です。 ここで感じたものは、理不尽なことが起こるのは当たり前で、それを咀嚼し、受け入れることの繰り返しが、年を重ねるということかなと。 他人と同じ気持になることや、理解することは、出来ないことも多い。でも、そこの背景や理由を知り、その人と同じ考えではないにしても、それを認めることは出来る。そしてその過程では、理解できないことは基本「理不尽」に感じてしまう。 奥さんの状況があまりにも理不尽だなと感じたり、最後の終わり方がそうなのか?と思う部分もありましたが、それも含めて、それくらい理不尽なことが起こると思っていた方が良いのかなと自分なりに解釈しました。続きを読む
投稿日:2015.01.04
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トビ3
何度読んでも泣ける。
過去の大事な場面に連れて行ってくれる不思議ワゴンに乗って、やり直しの旅へ。 切なくて悲しくなるけど、素敵な話でした。 過去はもう変えられないけど、どう向き合うかで 見えてくることもあるんだなぁ、と感じ…た。 読む年齢や環境によってグッとくる場所が変わってくるんじゃないだろうか。泣ける。。 重松さんの本を好きになるきっかけを与えてくれた本。続きを読む
投稿日:2014.08.06
yakitori
6
ぶさいくじゃのう
ドラマから入りましたが、小説の方が話が重い。主人公の一雄が情け無く、職場をリストラされ、妻に離婚を言い渡され、一人息子は登校拒否といいことなし。5年前の事故で幽霊になった橋本親子のナビで臨終間際の親父…の生霊まで登場しての珍道中は楽しいが、家族崩壊の原因を知る旅の結末は苦い。全ては自身がツライ現実から逃げた事と悟り向き合う事を選択する最後は希望が持てるが、どうにも煮え切らない一雄に感情移入出来ずに終了。オヤジのチュウさんに共感してしまうのは昭和生まれのせいか? 続きを読む
投稿日:2015.02.22
ナチ_コチ_ショチ
3
死んじゃってもいいかな・・・とやり直しの微妙な関係
家庭崩壊状態となり、前を向く力もない主人公は『死んじゃっても良いかな』と思う。橋本さん親子の運転する流星ワゴンに乗り、家庭崩壊に至った重要な分岐点を数か所訪れて、実際には気付けなかった分岐点でのやり直…しを経験する。現実にもどってみると、過去のやり直しは何の影響も与えていないが、主人公の心の在りようは、全く違ったもになり、再び崩壊した家庭から一歩踏み出そうとする・・・・。非常に過酷な現実を描写しながら、でも前を向いてという、最後は少しだけ光明の見える作品/秀作だと思う。続きを読む
投稿日:2014.01.19
おパグ
家族の絆を感じられる名作
不器用な親子の愛情や不幸だけれどそのことがきっかけで 家族愛を感じることができた道先案内の親子など せつなさの中にジーンとくる感動作品です。 自分の嫌いだったはずの父親が今の自分と同じ歳に会える奇妙…な感覚になる主人公。 最初は記憶通りに大嫌いなはずが、家族をもった今なら受け止め方が変わり、 行動は同じはずなのに感じかたが別になる。 これがじつに面白いんです。 続きを読む
投稿日:2014.11.26
rams
2
ずっしりと来ました
子を持つ父親としてとても考えさせられるところの多い話でした 後で振り返る事は出来てもやり直す事は出来ないのが人生 自分と家族の毎日をしっかりと見つめ生きていこうと思わせてくれた ずっしりと重い物語でし…た続きを読む
投稿日:2013.10.06
"powered by"
1515183番目の読書家
信じることや夢見ることは、未来を持っているひとだけの特権だった。信じていたものに裏切られたり、夢が破れたりすることすら、未来を断ち切られたひとから見れば、それは間違いなく幸福なのだった。
投稿日:2024.04.07
ねこむすめ
このレビューはネタバレを含みます
子供のことは大切だけど、それだけを背負って生きていくのはキツいんだ。もっと楽になりたいし、自由になりたいんだ。子どもにすがってきてほしくない時だってあるんだよ、親には。 私が常々感じていたことを的確に言語化してくれたと感じた一文。 親であっても誰かの子ども。 ワゴンに乗りながら、子供の前では親である自分になったり親の前では子どもである自分になったり、実際の自分と重なることがあった。 よくあるタイムリープものとちがって、何回過去に戻っても未来が全く変わらないのは斬新でよかった。 今があるのは過去があるから、だからやり直すとしたら気がついた時しかないんだなって思った。
投稿日:2024.03.25
エヌ氏
「チュウさんに会えてよかった。おとなになった僕が、会えてよかった。子どもの頃にはわからなかったはずのチュウさんの強がりが、いま、はっきりと感じ取れる。」 -----------------------…-------------------------- 父と子の話。仲が良い悪いに関わらず父がいる人、子を持った父に刺さる話だった。 重松清の描く、人間らしく、カッコがつかない不器用な優しさをこの本でも感じた。 チュウさんは決して良い人、いい父ではなかったと思う。しかし、それでも「父」であったし、主人公と同じく悩みながら「父」をしていたと分かるのが良い。 親子が親子であるが故に話せないことを、流星ワゴンに乗って同い年の父と出会い、朋輩になって話せるのはとても羨ましいことなのかも。続きを読む
投稿日:2024.03.24
TAKEYA
市民を描く描写がリアルでしたが、悔いのないように過ごさないと、自分自身だけでなく、一緒に暮らす人との関係までもが変わってゆくことにも少し怖さを感じました。 妻の不倫って知ったまま過ごさないといけない状…況ってすごく辛いな。。続きを読む
投稿日:2024.03.17
ちんあなご
家庭が崩壊して、人生に絶望しかけていた主人公・永田一雄は、あるとき駅前のロータリーで一台のワゴン車に拾われる。交通事故で亡くなった親子が乗るその車で、「たいせつな場所」を巡る不思議なドライブが始まる。…一雄の人生の岐路となった瞬間に舞い戻り、人生をやり直していく。 ——— これまで歩んできた人生を振り返ると、岐路となった瞬間は意外と多く存在していたように思う。その中で、もう一度この日をやり直したい、と願うような瞬間はあっただろうか。そんな風にして過去に思いを馳せながら本作を読み進めていた。あのとき、もし別の選択を取っていたとしたら、今頃どんな環境に身を置いていたのだろうか。そんな好奇心にも似た気持ちが、そのときの気分の浮き沈みに呼応するように、湧いたり、湧かなかったり、ふとした瞬間にそれを感じる。 昨年のある時期は、おととしの一年間の中に一生分の後悔と未練を置いてきてしまった(その時は本気でそう思ってた)と毎日のように悲しんで、目的や意味をどこに求めればいいのかわからないまま、つかみどころのない日々を送っていたことも多かった。けれど、今ではそんな時期に懐かしさすら感じられるほど、あの頃から随分と離れたところに流れ着いたように感じる。今なら、時間の流れはとてつもなく早く、逆巻く激流にも適応するのが人間なのだと身に染みて分かる。(大袈裟かな?) 薄氷を踏むように、どんなに注意深く生きていたって過ちは犯すだろうし、日々の選択や決断の先にも、多かれ少なかれ後悔の念に駆られることは、この先も必ず出てくるだろう。不器用で世渡りが下手だから、これからもきっと数多くの失敗や、それによって失うものもあるかもしれないけれど、それでも地に足つけて、一歩一歩しっかりと踏みしめて、最後の瞬間には、やりきった〜!!と言い切れるような、そんな人生にしていきたい。続きを読む
投稿日:2024.03.14
minepon
人生に生き疲れた男が交通事故で死んだ親子に導かれ、後悔の残る過去を旅するお話。 チュウさんとカズ、カズと美代子と広樹、橋本さんと健太くん、家族や親子という複雑な関係を丁寧に描いていて、良かった。 …カズとチュウさん、親子として決定的にすれ違った2人が、同い年の朋輩としてぶつかり、後悔し、打ちひしがれ、絆を結んでいく様子に心揺さぶられた。 ファンタジーのようであってどこまでも現実で、親子の繋がりから生まれた、前に一歩進む強さに力をもらえる作品だった。 ☆4.5続きを読む
投稿日:2024.03.09
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