【感想】ロシア紅茶の謎

有栖川有栖 / 講談社文庫
(213件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
22
68
101
9
2
  • 有栖川有栖による国名シリーズ第1弾

    有栖川有栖による国名シリーズ第1弾。
    本作は長編ではなく短編なので、隙間時間などを使って気軽に読むことができるが、屈指のミステリ作家である有栖川有栖が手がけているだけのことはあり、いずれも非常によくできている。
    ラストに据えられた「八角系の罠」には例の「読者への挑戦」も用意され、小粒ながらもピリッとした佳作となっている。
    トリックはいささか非現実的と思えるものがなくはないし、解決編で初めて明かされる事実があったりとフェアで無い感がないわけではないが、それも気にならない面白さが本書にはある。
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    投稿日:2013.09.28

  • 火村&アリスの会話も魅力

    「火村英生&(作家)有栖川有栖」シリーズは基本的に、どれから読んでも問題ないと思います(登場人物について大まかな説明があることが多いため)。とはいえ、なるべく刊行順に読みたいという方は、本書から入るのがいいでしょう。本当はこれより前に「46番目の密室」「ダリの繭」の2冊が刊行されていますが、現時点(2013年10月)のReader Storeではで本書がシリーズ最古です。
    本書は短編集ですので、本格ミステリをあまり読んだことがない方でも読みやすいと思います。ミステリとしての謎ときが面白いのはもちろんですが、本シリーズでは火村&アリスをはじめとする登場人物も大きな魅力です。白ジャケットの似合うクールな准教授・火村と関西弁の推理作家・アリスの主役コンビの会話は、深刻な事件の場面をなごませてくれます。本シリーズがコミカライズされているのも、このキャラの魅力ゆえでしょう。
    ※追記:その後『46番目の密室』(新装版)と『ダリの繭』が電子化されました。刊行順に読みたい場合は『46番目の密室』からどうぞ。
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    投稿日:2013.10.19

  • 犯罪学者と推理小説家のコンビがよいです

    推理小説が好きなのですが、推理があまりできないので
    最後まで素直に読むことにしています。
    よって作中では推理小説や警察小説における探偵とその助手、所謂「バディ」を楽しむことにしています。
    このシリーズにはバリトンボイスがクールな犯罪学者火村英生と
    関西弁の推理小説家、のくせに推理できてない有栖川有栖(男)がコンビとなって
    事件解決をしていきます。
    推理小説としてはもちろんのことですが、「バディ」物としてかなり楽しめます。
    二人は大学生の頃からの友人という設定なのですが、
    小説の時間軸では火村は母校の准教授(当初は助教授でしたね)、
    アリスは脱サラして推理小説家になっています。
    ひねくれている火村ですが、長いつきあいのアリスとの掛け合いは楽しいです。
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    投稿日:2013.09.28

ブクログレビュー

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  • きはを

    きはを

    国名シリーズ1作目。表題作を含む六編を収録。
    長編も好きだけど、短編ならではのコンパクトかつ良質な構成、読みごたえがあって満足感の強い短編集だった。

    特にお気に入りは「赤い稲妻」。
    ドラマとかでもありがちな、向かいのマンションのベランダから転落する女性を目撃してしまうお話。転落する瞬間は見ていないが、確かにもう1人そのベランダにいたはず。玄関には鍵がかかっていて、突き落とした(?)犯人が逃走した形跡はなし。どうやら転落した女性は、とある有名弁護士と不倫関係にあり、弁護士の妻も同時刻に踏切事故で亡くなっていた…。この二つの事件に関係性はあるのか…。ベランダの人影は何処に消えたのか…。

    痴情のもつれは現実でも良くあるトラブルの一つ。
    不満が爆発すると激情に囚われてあらぬ犯罪を犯してしまう、人間の心は脆い…。流石に犯人の行動にはドン引きしたけど、、犯人の必死さと手口の奇抜さ、非道さがよく釣り合っていると思う。もし意識があってそのまま…だったらすごい怖いし、無念だろうなぁ。最後の火村先生のキレッキレの一言が好き。
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    投稿日:2023.11.22

  • Chacha

    Chacha

    有栖川作品は読んだことがないなぁと思いながら長編に手を出すのはまだ早いかと思って…
    当たり前だけどすごく読みやすかった。

    表題作は当たり前に面白かったし、妻も、好み。
    挑戦状は分かったことが無いのでもはや謎解きをしてやろうという意識もないので即読み進めたんだけど、
    何となくわかった気になっても結局分からなかった。笑

    サクッと読みたい時には良さげ。
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    投稿日:2023.11.17

  • ヤエ

    ヤエ

    「国名」シリーズ

    暗号ありトリックありとオーソドックスでありながら多種多様な方法で事件を発展させる様はページを捲る手を止まらせない

    その上で1作を50ページ程度にまとめあげそれが複数作読める短編集って凄くね?

    想像以上に面白く読んだ甲斐があった
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    投稿日:2023.11.12

  • はな

    はな

    はぁ、面白かった!
    火村&アリスの2人に、またしても楽しませてもらいました。
    暗号、密室、ダイイングメッセージ、読者への挑戦状。
    終わりが近づくと読み終えるのがもったいなくて先に進めない…そんな気持ちにさせてくれる作品でした。
    有栖川さんの国名シリーズ、読み進めて行きたいです。
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    投稿日:2023.10.29

  • Y

    Y

    最後の短編がお馴染み「読者への挑戦」を含むので、本気で解きたくて時間あるときに読もうと残してたんですが、無事犯人と証拠隠滅の一部は当てました✌️看破しきれなかったところはちょっと悔しいね
    屋根裏〜の短編が個人的に気に入った。クイーンらしさを感じるわけではないが、"解ける"ミステリとしての自信に溢れた傲慢さとでも呼ぼうか、それに満ちていて楽しい読書だった。続きを読む

    投稿日:2023.10.03

  • 帆掛船

    帆掛船

    このレビューはネタバレを含みます

    2021/10/27読了(再読)
    表題作『ロシア紅茶の謎』は、“一見すると、誰にも毒物が投与出来ない状況”という設定だが、毒物をどうやって持ち込んだかというアプローチから、トリックも犯人も判明してしまった。これが、“一見すると、誰かは確実に毒を投与出来た”的な設定が加わると、事件の難度が増しただろうに――とか、くそ生意気なことを考えてしまうのである。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.09.24

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