【感想】元刑務官が明かす死刑のすべて

坂本敏夫 / 文春文庫
(27件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
3
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7
2
1

ブクログレビュー

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  • raga-movie

    raga-movie

    元刑務官が死刑について語る。廃止か存置か意見を二分する社会背景も加味しながら、筆者は刑務所・拘置所の内情やキャリアへの批判、死刑囚の様々な悪癖を赤裸々にしていく。リベラルな主張とは異なる立場で安易に廃止論へと向かわない。そこには死刑囚と接する日常の憤りや刑務官のメンタルの危険性を重要視して本当に必要な施策を模索する。死刑制度という国家権力による殺人、ここに様々な問題が山積しているが早急に政治の場で侃侃諤諤すべきである。感情論では決して解決しない。続きを読む

    投稿日:2023.11.16

  • ゆり

    ゆり

    こういった内容の知識ゼロの私には難しかったな~。なのでじっくりじっくり読むというよりは、ザッと読みになりました。それこそ死刑について詳細に書いてあります。刑務官の人間関係は実に大変そうでした。塀の中でも死刑囚も刑務官も厳しい世界があるんですね。また死刑囚の最期までもが細かく記されていた部分は、恐怖でしかありませんでした。刑務官のやり取り、また死刑制度について、詳しく書かれていても非常に難しい本の為、興味深いなぁという点だけで読んだ私には、一度読んだだけではなかなか頭に入ってこなかったです。でもこうして知らない世界を知るということが個人的にはやっぱり好きなのです。そういう点では、次はじっくりと再読にチャレンジしてみたい本になりました。続きを読む

    投稿日:2023.09.15

  • おりょう

    おりょう

    死刑囚と長年過ごしているから仕方ないのかも知れないけど、心情が死刑囚に寄り添いすぎてるのと、死刑執行に携わる刑務官のストレスの主張が強くて、死刑反対のスタンスが強すぎた気がする。
    あとかなり読みにくいテキストのテイストだった。知らないことが多くあったことはよかった。続きを読む

    投稿日:2023.04.21

  • あや

    あや

    死刑について、現場目線で書かれたものを初めて読んだ。賛成派だけど死刑制度があるということは、死刑を執行している人がいるということを忘れてはいけない。
    死刑制度は人類と獣類とを区別するレフリー、分岐点。たとえ千年、万年凶悪犯罪が起こらぬとも、人類自身の戒めとして、おもしとして、法として掲げ続けて置くことが、人類の叡智であり、見識であり、人間の尊厳と考える、のところが腑に落ちた。
    続きを読む

    投稿日:2022.05.21

  • Zoe...

    Zoe...

    『イノセント・デイズ』を読了後、死刑執行の現場をもう少し知りたいと思い、こちらを手に取った。

    元刑務官の視点から捉える死刑、執行によって刻まれる刑務官の精神的ダメージなど、今もなお日本のどこかで続けられている死刑制度について、本書を読んで知れて良かったと思う。
    「死刑制度は存続させ、処刑には反対」を訴える著者の、死刑に対する思いがひしひしと伝わる本。
    続きを読む

    投稿日:2018.04.30

  • saga-ref

    saga-ref

    『13階段』を読了後、本書を購入。序盤は同様の内容が繰り返し出てくる感があるが、小説とは違う本物の重みがあった。最近では法務省が刑場を公開したが、世論としての安易な死刑廃止論に展開してほしくない。拘置所や死刑囚がイニシャルで表されていたが、著者の気概を感じずにはいられなかった。ドキュメントノベルは、拘置所を中心にしたキャリア・ノンキャリの人生模様が、死刑囚監房を中心に綴られ、引き込まれた。続きを読む

    投稿日:2017.09.06

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