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宇江佐真理 / 文春文庫 (19件のレビュー)
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セプテンバー
髪結い伊三次捕物余話の第六弾。不破の息子が同心見習いとして出仕となり、そこから物語は進みます。妖刀などホラー的な物語も入ります。
投稿日:2024.03.14
hito-koto
このレビューはネタバレを含みます
宇江佐真理さんのライフワークだった「髪結い伊三次捕物余話シリーズ」。今回は「君を乗せる舟」、シリーズ№6、2008.1発行、連作6話。今回は、不破や伊三次の子供たちの話が多かったです。第2話「小春日和」と第6話「君を乗せる舟」が印象深かったです。
投稿日:2022.10.19
はるぽんぽん
不破家の坊ちゃんが成長して、初恋が…… 伊三次とお文は良い夫婦になって落ち着いた。 このシリーズは皆きちんと年齢を重ねていくのがいい。地に足のついた人物造形で、ご近所さんのような感じ。見守りたくなる。
投稿日:2022.04.01
マッピー
目次 ・妖刀 ・小春日和 ・八丁堀純情派 ・おんころころ…… ・その道 行き止まり ・君を乗せる舟 ちょっとオカルトっぽい話もありましたが、伊三次のビビりっぷりが愉快でした。 そして、特別子ども好き…なわけではなかったという伊三次が、子煩悩ないい父親になっている様子を見て、江戸時代、「イクメン」という言葉はなくても「子煩悩」という言葉があったなと思う。 仕事から帰ると当たり前のように子どもを受け取り、夜は親子川の字で寝る喜び。 家族の縁が薄かったからこそ、今が幸せなのかもしれない。 この巻では不破友之進の嫡男・龍之介改め龍之進の話がどれもよかった。 自分の証言により父親を殺人犯としてなくすことになった娘に、淡い恋心を抱きつつ何も言えない龍之進。 その娘・あぐりは、世間を騒がせている「本所無頼派」のリーダー(次郎衛)に思いを寄せていることを龍之進は知る。 あぐりに15歳年上の、あったこともない男との縁談が持ち上がる。 最初は、後妻でもしょうがないと諦めていたあぐりだが、やはり次郎衛のことが忘れられない。 最終的にあぐりは次郎衛の正体を知り、黙って嫁いでいくのだが、それをそっと見送る龍之進が切ない。 「わたしは舟になりたいと思いました」 自分が舟となって、あぐりを自由な世界へ連れて行ってやりたいということなのかと思った。 しかしそれは、現代の考え方である。 龍之進は、見も知らぬ男の元へ嫁ぐあぐりを、せめて自分が送りとどけたい、と、そう言うのだ。 元服したての、現在で言うならまだ中学生の年齢の龍之進にはあぐりを幸せにすることはできない。 けれどもいつまでも下町の裏店の長屋住まいをしていても、あぐりにいいことはひとつもない。 あぐりを幸せにするだろう場所へ、せめて自分が連れて行きたいと。 くう~。続きを読む
投稿日:2020.09.24
kimikokumiken
髪結い伊三次にしては、今回、ちょっと、妖怪風な話も、、、、 子供が病気になったら、神頼みも、、、やっぱり親心が、、、ヒシヒシと。 そして、不破龍之助も、元服して、龍之進として同心見習いに。 初恋も、…、、結ばれぬ恋を胸に秘める事も、大人になる一歩。 若者の、焦りや、失敗、戸惑い、友情、色んな思いを龍之進と共に八丁堀純情派の面々に描かれている。 伊三次よりも、龍之進の話の方が多かったかも、、、(笑)続きを読む
投稿日:2018.07.23
gachi-folk
子どもから大人へ。誰もが経験するこの過程だが、当然のように境界線は解らない。元服した瞬間に大人になるはずもなく、狭間でゆらゆらする時間は長い。それでも、その期間に経験した事が大人になってからの肥やしに…なる気がする。って読了後にふと思った。未だに前髪の取れない自分を棚に上げたまんまで。続きを読む
投稿日:2018.02.14
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